イット! (ニュース)
長嶋茂雄さんのお別れの会が行われ、大勢のファンが詰めかけた。会場となった東京ドームのフィールドには背番号「3」にちなみ、3万3333本の花と優しい笑顔のミスタープロ野球。長嶋茂雄さんにゆかりの人々がお別れのメッセージを寄せた。長嶋さんと共にジャイアンツの黄金期を支えた王貞治さんは勝ち負けにこだわる世界の中で、「常にファンの人がどう喜ぶか」を考えた長嶋さんには叶わないと思ったと話し、「長嶋さんは引退の時に“巨人軍は永久に不滅です”という名言を吐かれたが、今私はここで『長嶋茂雄さんは永久です』と」と述べた。愛弟子として知られる松井秀喜さんは今年6月の告別式に続く2回目のお別れの言葉を祭壇に語りかけ、「胸を張って自分の師は長嶋茂雄だと言える幸せをありがとうございました」と述べた。今シーズン、ワールドシリーズ制覇とMVPを獲得した大谷翔平選手はビデオメッセージを寄せた。日本でメジャー開幕シリーズに臨んだ際には長嶋さんの激励を受けていた大谷選手は「野球界のみならず、日本のスポーツ界においてその人柄と功績がさんぜんと輝き続けると確信しています」と述べた。今年、アメリカ野球の殿堂入りを果たしたイチローさんも長嶋さんに会うたびに真っすぐな思いと品格に感銘を受けたと話したうえで、「理屈ではなくフィーリングでプレーするスタイルに本当の天才だと感じていた」と述べた。そして「後輩たちの姿に期待して温かく厳しく見守ってください」と結んだ。
午前中に行われた関係者の部のお別れの会には各界から約2800人が参列。JRA騎手・武豊さんは「本当によくかわいがって頂いてというか、長嶋さんの言葉全てが支え、力になる。常に『ファンのことを考えて行動しなきゃいけないよ』という」、侍ジャパン前監督・栗山英樹さんは「絶対無二の存在。WBCに向かうとき『本当に自分の思うとおりやりなさい』と」などと話した。午後から一般献花が行われ、バットやユニフォーム、アテネオリンピックに掲げられた日の丸などが飾られ、人々が思い思いに写真を撮ったり、ミスターへの惜別の言葉をメッセージカードに書き込む人の姿も数多く見受けられた。
