速報 過去最大50円引き上げ 最低賃金 全国平均で時給1,054円に

2024年7月24日放送 21:22 - 21:28 NHK総合
ニュースウオッチ9 (ニュース)

最低賃金の引き上げについて議論してきた厚生労働省の審議会は、今年度過去最大となる、時給で50円引き上げる目安で決着した。全国平均の時給は1054円となり、これまでで最も高くなる。現在の都道府県別の最低賃金。最も高い東京都と最も低い岩手県では、220円違う。全国平均は1004円となっているが、今回、過去最大となる50円の引き上げで、1054円となる。アルバイトの時給にも影響する最低賃金。今回の引き上げ、若い人はどう思っているのか聞いたところ、東京と地方の賃金格差を指摘する声もあった。最低賃金の引き上げは経営への影響を懸念する声もある。毎年、時給を引き上げてきた飲食店ではアルバイトで12人が働いているが、今回の最低賃金の引き上げで人件費が年間で数十万円上がると想定している。飲食店店長は「実際数字としてみると、少し不安なところも正直ある」と語った。最低賃金について議論している厚生労働省の審議会。今日最終盤の議論が行われていたが、時給で50円、率にして5%引き上げる目安で決着し、全国平均は時給1054円となることが関係者への取材で分かった。物価高が続いていることや春闘で高い水準の賃上げが広がっていることなどを踏まえ、去年の43円を超えて、過去最大の引き上げとなった。これまでの議論で労働者側は「物価高で生活の厳しさが増している」などとして、大幅な引き上げを求めたのに対し企業側は「中小零細企業では、価格転嫁が十分にできていない」などとして、慎重な姿勢を示していた。今後、きょう決着した目安をもとに、各都道府県ごとの審議会で労使の話し合いが行われ、来月には各地の最低賃金が決まり、10月以降、順次適用される予定。大和総研・田村統久エコノミストは「賃上げの機運の影響を受けにくいような最低賃金労働者も賃上げの恩恵にあずかれる。生活を下支えする意味では、最低賃金を引き上げる意義は大きい」としたうえで「企業の人件費の負担は大きく懸念される。必要になるのは人件費の増加に見合うだけの生産性の向上。物価高では価格転嫁がしっかり進むこと」などと話した。この10年の最低賃金(全国加重平均)の推移。2015年度から比べると256円引き上げられた。政府は2030年代半ばより早く、全国平均1500円を達成することを目指している。ただ街の声にあったように、賃金の引き上げが物価高に追いついていない、東京と地方では地域格差があるといった課題がある。また経営側からは原材料費や燃料費が上昇する中、人件費も上がることを不安視する声も聞かれ、価格転嫁対策などがより一層求められる。暮らしに関わる賃金は政治にとってまさに一丁目一番地の政策課題である。今後も物価高を上回る持続的な賃上げをどう実現していくかが問われることになる。


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