テレメンタリーPlus 遺骨はある 海底炭鉱で待つ183人
去年7月、遺骨収集に向けた調査が始まった。まずは潜水を試みる。請け負ったのは沈没船などの調査を専門とする伊佐治佳孝さん。調査するのは沖縄のピーヤ。遺骨があると思われるエリアに進めるかを調べたが、ピーヤからの遺骨収集は現状では困難なことがわかった。遺族のチョン・ソッコさん。92歳になり、認知症が進んでいるという。今は家族のサポートを得て生活している。ソッコさんの父親のふるさとにある、韓国式の墓には長生炭鉱から持ち帰った土が埋められている。刻む会は抗口の掘り起こしに着手した。遺骨収集調査にかかる費用は全て寄付で賄っている。ついに抗口が見つかった。抗口から入れば遺骨があると思われる坑道奥まで到達できる可能性がある。抗口からの潜水調査が始まった。刻む会による調査について、国は「国による実地調査の実施や民間調査への協力は現時点においては考えていない」としている。それでも続く刻む会の調査。韓国人ダイバーも潜水調査に参加した。しかし、調査を重ねるにつれ、厳しい現実も見えてきた。抗口から200mほど進んだ先が崩れていることがわかり、遺骨は見つからなかった。刻む会はピーヤ内の障害物の撤去を始めた。調査と平行して国に支援の要請を続けた。調査開始から1年。刻む会は総額5000万円の寄付を資金に調査を重ねた。この日は障害物が取り除かれた沖のピーヤから本坑道に入った。坑道内は極めて視界良好。靴のようなものが見つかった。