NHKニュース おはよう日本 (ニュース)
障害の特性で自宅や施設から突発的に飛び出し、行方不明になったり死亡したりする子供がいるとして、生涯のある子供の親などで作る団体が見守り体制の構築を国に要望した。要望に訪れたのは東京・八王子市の団体。要望書には知的障害や発達障害がある人の中には突発的に外出、目的のない移動をする傾向の人がいて、周囲に自分の名前や状況を適切に伝えられず、発見・保護に時間を要するケースがあるとしている。こども家庭庁の調査によると、おととし障害児の支援施設などでの行方不明・見失い事案が令和4年度の1年間で167件発生した他、令和2年度~4年度までの3年間で3件の死亡事案が発生していたという。東京・八王子市では去年7月、特別支援学校に通う久保田大治郎さんが自宅からいなくなり、6日後に約30km離れた川で亡くなっているのが見つかった。両親によると軽度の知的障害とADHDの特性があった。こうしたことを受けて団体では国に対し、認知症の行方不明者向けのSOSネットワークなどの見守り体制の対象に障害児・障害者を含め、その上でガイドラインを策定して自治体に周知することを厚生労働省とこども家庭庁に要望した。SOSネットワークは警察や自治体に届け出ると加盟機関に情報が共有される仕組みで、約8割の自治体で整備されている。