報道特集 (特集)
離婚後も両親の双方に親権を認める共同親権の導入を柱とした改正民法が、きのう成立した。長年法改正を待ち望んだ当事者がいる一方、DV(ドメスティックバイオレンス)や虐待を経験してきた人たちからは不安視する声が上がっている。運用面での課題を取材。先週土曜、離婚や別居などで子供と別れて暮らす親たちの集会が行われた。双方の親に親権を認める共同親権の導入を待ち望んできた当事者たち。これまで親権を失った親は子供との面会がなかなか実現しないケースがあったと訴える。今回の法改正で、調停などで争っている場合でも家庭裁判所が試しに面会交流を促せることが盛り込まれた。さらに当事者たちが問題視してきたのが、一方の親による子供の連れ去り。共同親権が認められれば、子供の住居や進学など生活に関わる重要事項を協議して決めることになり、親子の断絶が解消されるのではないかと期待を寄せる。親子の面会交流を実現する全国ネットワーク・武田典久代表は「父母の関係と親子の関係は別物。双方の親が子どもの養育に関わる立法宣言を国民に対して明確にする意味合いで意味がある」と話す。
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- ドメスティック・バイオレンス共同親権