TBS NEWS (ニュース)
JR福知山線脱線事故から20年。事故がおきたご午前9時18分。速度を落とした電車がカーブを曲がり現場を通過した。2005年4月25日兵庫・尼崎市で快速電車が脱線し、マンションに衝突したJR福知山線脱線事故。乗客106人と運転し1人が死亡した。追悼慰霊式ではJR西日本の経営者らが慰霊碑に花を手向け、遺族らは20年前のあの日と向き合った。夫を亡くした原口佳代さんは「この日はどん底っていうか悲しみの中にいるので20年があっという間に過ぎてきたという感じ」だと明かした。JR西日本の長谷川一明社長は「組織として安全を確かなものにしていく取り組みを日々弛まぬ努力をしていかなければならない」とコメントした。
しかし、十分ではないと感じる遺族もいる。神戸市の上田弘志さんと篤史さん。次男の昌毅さんは2両目に乗っていて亡くなった。弘志さんはJR西日本の社員と意見交換会を実施してきた。今も毎年60人ほどの社員と話す中で、気がかりがあるという。上田弘志さんは「会社は伝えていくといいながら実際はほとんど伝えていない 亡くなった人数もわからない人もおんねんから風化以外の何物でもない」と騙る。弘志さんはことしで70歳。体調がすぐれない日も増え、意志は三男・篤史さんに引き継がれる。当事者にとって20年はあくまで通過点。