2024年後半に活躍が期待される業種

2024年7月2日放送 6:42 - 6:52 テレビ東京
モーサテ アメ株Update

野村證券・村山誠さんの解説。業種別業績動向(2024年)参照。S&P500指数構成企業の産業グループの1株当たり利益の増減上位5つと下位5つのグラフ。2024年は半導体、半導体製造装置の増益率が最も高い。2024年にはメモリー市場が底入れから再拡大に向かうと予測。生成AIの実用化に関連した半導体製品への需要が半導体市場を押し上げると予想される。メディア、娯楽ではインターネット広告を主力とする企業や動画ストリーミングサービスを提供する企業の業績拡大が予想される。保険は前年の大きな災害に伴う保険金支払いの反動から増益率では上位にきている。下位はエネルギーや不動産開発。2025年の見通しはすべての業種で増益となる。不動産管理開発が高く、半導体、半導体製造装置の増益率が高い。医薬品、バイオテクノロジー、ライフサイエンス産業グループは糖尿病治療薬の肥満症への適応やがん免疫療法など新しい治療薬の売り上げ増加などが業績を押し上げる。不動産管理開発とは不動産セクターの産業グループの内の1つ。もう一つはREIT。REITは投資家から集めた資金を不動産に投資して賃貸収入や売却益を投資家に分配する。不動産管理開発は不動産に関するデータベースや市場調査レポートなどの情報提供を行ったり不動産オーナーやテナント企業向けに施設管理のほかサービスを手掛ける企業。S&P500構成銘柄の内、不動産管理開発産業グループは2銘柄のみ。個別企業の業績動向を受けやすい。不動産管理開発や半導体、半導体製造装置の中の銘柄が着目できる。今年後半にかけて株式市場参加者が2025年以降、株式市場でも評価されるようになる。半導体関連はすでに多くの銘柄が上昇している。エヌビディアやマイクロン・テクノロジーなどの株価は上昇している。半導体市場は2023年後半を底に反転拡大に向かっている。けん引役はAI関連の製品への起用。メモリーや一部ロジック製品の需要が拡大。業績が拡大すると予想されているのに株価に反映されていない半導体関連企業には投資の機会がある。
注目銘柄はコスター・グループ、シノプシス、ケイデンス・デザイン・システムズ、モノリシック・パワー・システムズ、ブロードコム。コスターグループは不動産の情報サイトを運営する大手企業。商業用不動産に関するデータ提供と分析を主力。不動産セクターの企業ではあるが不動産の物件を取得、保有はしていない。ポイントは一時的に業績は落ち込むが中長期的に業績拡大が期待できる。2024年12月期はマーケティング費用の増加が負担となり1株当たり利益の大幅な減益が予想される。売上高は増加することから2025年12月期には業績が回復し、以降拡大していくと予想されている。2024年4月には3Dデジタルツイン技術を展開するマターポートの買収を発表。今後、同社の技術を活用してオンラインでの建物の内覧などのサービスを拡充。リスクは株価が商業用不動産市況の影響を受けやすい。マターポートの買収は年内に完了する見込み。買収に伴い発行済み株式数の増加に伴う1株当たり利益の希薄化など財務への影響は確認したい。株価参照。足元は軟調。直近は商業用不動産に関する懸念が影響している。株式市場は2025年12月期以降、業績を織り込むようになると株価は上昇する。シノプシスは半導体の設計を自動化するEDAツールのソフトウェアの最大手企業。半導体設計に関わるIPでは英国ARMに次ぐ世界2位。ポイントは半導体設計の効率化ニーズは強い。大手テクノロジー企業による生成AIの開発競争が激化。生成AIの開発に適した複雑で新しい半導体の設計に対するニーズがEDAツールの需要を押し上げる。近年はシノプシスの製品にAIを組み込んだDSOAIの製品の導入で顧客における半導体設計の生産性を向上させて業績に貢献。半導体も分野によっては弱さがある。短期的には産業機器向けの需要が低調になる可能性がある。中国をめぐる国際情勢が悪化すると業績に影響。株価参照。村山さんは「2023年から2024年にかけて上昇。その後はもみ合いの状態。四半期決算などを通して業績拡大をしていくという見通しが株式市場に伝わると株価は上昇基調に復帰すると予想している」などと話した。午前7時8分ごろ〜モーサテプレミアムで引き続き村山さんに解説していただく。


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