モーサテ マーケット・シグナル
株価上昇率トップ10は上位からキオクシアHD(株価上昇率5.7倍)、メディカル・データ・ビジョン、住友ファーマ、三井金属、三井海洋開発、東洋エンジニアリング、三井E&S、古野電気、Link-Uグループ、三菱化工機。ことしは財閥系銘柄が多くランクイン。東証が発表する投資部門別売買動向によると、2025年の海外投資家の買越額は5兆880億円に達し12年ぶりの大きさ。時価総額の大きい大型株に投資資金が入りやすい状況が起き、時価総額の大きさと上昇率の高さに相関関係がある。これまでアメリカの景気が良くなると中国の製造業が活発になり日本の製造業の業績がよくなる構図だったが、今は関税による保護主義が台頭。来年も続くとみられ、2026年の注目イベントの1つは骨太の方針。高市総理はAIや科学技術のほか造船・原発など安全保障関連に関する内容を打ち出すと予想する市場関係者が多く、関連株が上昇する可能性がある。一方12月に入り安全保障関連などの高市銘柄は大きく下落、骨太の方針を出すころまで高市期待が続くか要注意。不適切会計の疑惑が浮上し10月には特別注意銘柄に指定されたニデックのことしの株価下落率は30.0%となった。12月19日、ニデック創業者・永守重信氏が代表取締役グローバルグループ代表を辞任すると発表、辞任後は非常勤の名誉会長に就任。株価はPTSで19日の東証終値に比べ一時9.5%上昇したが、第三者委員会の調査はまだ終わらず今後の動きには要注意。
