モーサテ プロの眼
今日のテーマ「ECB現状維持転換のトリガーは?」について伊藤さゆりが解説。日本時間の今夜、今年初のECB政策理事会の結果発表とラガルド総裁の会見がある。世界貿易の構造変化の影響について。この一年間はトランプ政権の関税政策により自由貿易のルールが大きく傷ついた。米とEUは完全合意となったが、グリーンランドの領有問題を巡って関税をチラつかせる事もあった。ユーロ圏は趨勢的な競争力の低下という問題に悩まされており、中国向けが減少傾向にある。一方でアメリカは駆け込みの影響もあり基調が掴みづらい。競争力の問題は規制の簡素化といった構造改革などが重要視されている。輸入で懸念されているのは中国製品がアメリカへのアクセスを失う中で、ヨーロッパ市場に流入してデフレ圧力になることを警戒している。物価は低下傾向だが、ヨーロッパとしては具体的な品目のリスクをモニタリングする体制を引いているので、検知された品目にターゲットを絞った通商政策などで対応するとみられる。
ドル離れとユーロ高について。歴史的なユーロ高が続いている。ラガルド総裁はドルの信任を傷つけるようなトランプ政策がユーロにとってはチャンスになる事を発言していたが、不安定かするとユーロ圏に伝播してしまうことが懸念。為替相場の水準については歴史的な高水準。ユーロ圏のインフレ率は2%近辺だが、サービスインフレは少し高めの水準にあり、それをエネルギーなどに押し下げることで安定している側面もある。
AIの影響について。AIはヨーロッパでも防衛インフラ投資に並ぶテーマ。前回の記者会見ではAI投資の予想以上の伸びがあり、2月にはこの問題についてより詳細に検討すると発言している。現状維持・転換のトリガーは金融システムのリスクがアメリカ初で権限化した場合には何等かの対応が必要になるとみられる。防衛インフラ投資の要因としては大きく、ドイツの転換の勢いが供給制約にぶつかって予想通りに実行できないリスク、インフレ圧力を強めるリスクががあり転換のトリガーとなる可能性がある。
