モーサテ (ニュース)
大和証券CMアメリカの高橋諒至さんは「今週、ノボ・ノルディスクが2025年度の通期見通しを大きく下方修正し、急落しました。肥満症治療薬の市場は、イーライリリーとノボ・ノルディスクが概ね独占していて、業界全体の成長が鈍化しているという懸念が広がっています。ノボによると、主力のウゴービとオゼンピックの販売が、アメリカで想定以上に鈍化したということです。肥満症治療薬のユーザーは、ある程度資金に余裕がある中高所得者に多いとされています。消費が減速する中でも、富裕層には比較的余裕が残っているとみられていたことも、やや意外感を持って受け止められた要因だと考えられています。また、品質の低い模造品が流通していることなども悪影響を与えた要因に挙げられていました。業界全体への示唆に加え、今後はノボが価格競争を仕掛けてくる可能性もあり、一定程度の逆風を感じさせる発表だったと考えています。ただ、ノボの不振には、イーライリリーのシェア拡大が影響しているとの見方もあります。株価パフォーマンスを見ると、両者の乖離は拡大しており、イーライリリーの優勢が広く認識されています。今回のノボの発表は、決算前のワーディングとして開示されており、詳細は来週の決算で発表されます。イーライリリーの決算発表も来週であり、肥満症治療薬市場全体の動向に加え、シェア獲得の状況にも注目する必要があります」などと話した。