- 出演者
- 天野ひろゆき 塚原愛
今日のテーマは「パン用小麦」。滋賀・近江八幡市を取材する。
滋賀・近江八幡市の小麦栽培について。生産者の井狩篤士さんの栽培面積は120haとのこと。10年ほど前から小麦栽培への転換を進めてきたという。品質維持のために収穫はスピード命とのこと。小林さんもコンバインに乗って収穫を手伝った。収穫した小麦は井狩さんの自前の施設で乾燥させる。施設には赤カビ病の小麦の粒だけを弾き飛ばす最新の機械も導入されている。また、収穫した小麦1トンにつき200gをサンプルとして抜き取り、病気の有無などを検査するとのこと。井狩さんは11年前から小麦の栽培を始め、小麦のタンパク質の含有量などで苦労を重ねた結果、今ではパン用小麦の独自ブランドを出せるまでになったという。
井狩さんの地元にある、毎日80種類のパンをを販売するパン屋さんでは、井狩さんの国産小麦を使った牛乳パンが売られている。井狩さんの小麦粉の特徴であるタンパク質の豊富さともっちり食感を活かしながら小麦の風味を出すために、他のパンと異なり、発酵時間を2時間と短くしているという。この店ではパンの種類によって10種類の小麦粉を使い分けている。その中でも地元の小麦を使うのは作っている人の顔・場面が見え、人と人とのつながりを感じられて大事だという。
天野は「小麦を作るだけでも大変だけど、品質を保つための最新技術もすごかった」などとコメントした。スタジオでは国産小麦を使ったパンを試食。天野は「もっちりだけど、耳の部分が薄く、カリッとしている」などとした。同じ品種でも、環境や肥料などの育て方で成分が大きく変わるそう。井狩さんは自分たちで育てた小麦をブレンドして品質を安定させることで、パンメーカーにも安心して使ってもらえるようになったという。地域で穫れた小麦の特徴を活かしたパン作りは各地で進んでいる。スタジオでは東北地方の小麦「もち姫」を使った食パンを試食した。天野は「めっちゃしっとり。もっちりしている」などと話した。
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- もち姫
国産小麦に食品業界も注目し始めている。コンビニ向けのパンを製造する工場では、近年コンビニの定番商品となっているパンに、今年1月、井狩さんの小麦を使ったところ”もちっとした食感”の違いが分かったという。この工場ではパンのモッチリ感を計る試験を行った。パンの中心部をカットして圧力をかけ、押し戻す復元力を測定したところ、井狩さんの小麦では明確に数値が低く出て、噛んだときに押し返す力が少ないモッチリしたパンだと分かった。秋には大手コンビニで井狩さんの小麦を使った新商品が生まれるという。今検討されているのはドーナツ。直径を小さくして高さを出すことで、モッチリ感をより伝わるようにしているという。
VTR中にあった開発中のドーナツをスタジオで試食。天野は「高さがこんもりしている。しっとりドーナツで揚げてる?という感じ」などとコメントした。井狩さんの小麦を活かすためにサイズや製法を変えて試作しているという。小林は小麦の取材について「井狩さんの生産に対する思いや工夫が大変勉強になった」などと話した。
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エンディング映像が流れた。
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