2024年9月1日放送 11:30 - 11:53 NHK総合

うまいッ!
能登半島地震8か月(1)伝統の「いしり」を守る〜石川・能登〜

出演者
天野ひろゆき 塚原愛 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

能登伝統の調味料 石川 いしり

本日はスタジオを飛び出して石川・能登町へと天野ひろゆき達がやってきた。能登町は日本でも有数のイカ漁が盛んな街となっておりイカのモニュメントがあったりする。そんなイカを使った調味料が「いしり」。番組でもいしりの魅力を伝えた。今年の能登半島地震でいしり生産者も被害を受けている。生産者の新谷伸一さんによると3月半ばまで出荷できない状況が続いたが生産努力を続けていくとメッセージが届いた。そこで番組では生産地の今を伝えていくと紹介。

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いしり令和6年能登半島地震新谷伸一能登町(石川)
(うまいッ!)
地震から8か月 産地はいま 石川 いしり

小木港にやってきた。メッセージをいただいた新谷さんのお店は漁港の目の前にある。地震の瞬間は店の前にいて、目の前で地面が割れるのを見たという。漁港では船が転覆したり断水が続いたりして、しばらく漁ができない状態が続いた。そんな中、一部の船はするめいか漁のシーズンが始まる6月に出漁を間に合わせることができた。当時、いしりを生産・貯蔵する施設に続く一本道は50mに渡り崩落し、車の通行ができなくなった。現在は仮設道路ができ車一台が通行できるようになったが、元通りになる見通しは立っていない。

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いしりするめいか小木港

製造所の建物自体は大きな被害を免れた。去年の春に仕込んで1年余り、出荷直前のいしりを味見させてもらった。美味しいいしりを作るために重要なのが能登の風土だ。特に夏は高温多湿な気候を利用していかわたの発酵を促す。発酵中に行う大切な作業はガスを抜くこと。地震のあとに行った仕込み作業は大変な苦労があったという。仕込みには大量の水が必要だが、仕込みを始める2月になっても断水が続いていた。新谷さんは水道が使える場所まで何度も水を汲みに行き、1カ月遅れで仕込みを終えた。新谷さんたちが継承してきたいしりの製造技術は2023年に国の登録無形民俗文化財に指定された。さらに、ことし3月には地理的表示保護制度に登録された。しかし、地震の影響で未だにいしり作りを再開できないでいる生産者がほとんどだという。

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いしり地理的表示保護制度登録無形民俗文化財
いしり料理の達人を再訪 石川 能登町

4年前の放送で紹介したいしり料理の達人がいる宿を訪ねた。いしりを使ってベンさんが作る料理は「能登イタリアン」という独自のスタイル。ベンさんは結婚を機に智香子さんの故郷・能登町に移住、この土地の豊な食文化に惚れ込み地元の食材や調味料を使った料理を宿泊客に提供してきた。中でもいしりは智香子さんの両親から製法を受け継ぎ、毎年手作りしてきた。ベンさんたちの宿も地震で被害を受けた。宿の屋根や壁などが壊れ現在は休業中。来年春の再開を目指して修復を進めている。そんな中、2人が始めたのは災害ボランティアの宿泊受け入れだ。ベンさんにトマトとイカのパスタを作ってもらった。ベンさんと智香子さんは地震のあと、新たな活動を始めた。被災した家の輪島塗の御膳を引き取って希望者に譲り渡している。

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いしりトマト能登町(石川)赤イカ赤イカのパスタ いしり&トマトソース輪島塗
地震から8か月 再起へ歩む 石川 いしり

次に自分が一歩踏み出すために郷土の愛や“自分が絶やしてしまったら”という思いが背中を押してくれている、そういうものがあるのは強みだと天野は言った。

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いしり石川県
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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