小木港にやってきた。メッセージをいただいた新谷さんのお店は漁港の目の前にある。地震の瞬間は店の前にいて、目の前で地面が割れるのを見たという。漁港では船が転覆したり断水が続いたりして、しばらく漁ができない状態が続いた。そんな中、一部の船はするめいか漁のシーズンが始まる6月に出漁を間に合わせることができた。当時、いしりを生産・貯蔵する施設に続く一本道は50mに渡り崩落し、車の通行ができなくなった。現在は仮設道路ができ車一台が通行できるようになったが、元通りになる見通しは立っていない。
製造所の建物自体は大きな被害を免れた。去年の春に仕込んで1年余り、出荷直前のいしりを味見させてもらった。美味しいいしりを作るために重要なのが能登の風土だ。特に夏は高温多湿な気候を利用していかわたの発酵を促す。発酵中に行う大切な作業はガスを抜くこと。地震のあとに行った仕込み作業は大変な苦労があったという。仕込みには大量の水が必要だが、仕込みを始める2月になっても断水が続いていた。新谷さんは水道が使える場所まで何度も水を汲みに行き、1カ月遅れで仕込みを終えた。新谷さんたちが継承してきたいしりの製造技術は2023年に国の登録無形民俗文化財に指定された。さらに、ことし3月には地理的表示保護制度に登録された。しかし、地震の影響で未だにいしり作りを再開できないでいる生産者がほとんどだという。
製造所の建物自体は大きな被害を免れた。去年の春に仕込んで1年余り、出荷直前のいしりを味見させてもらった。美味しいいしりを作るために重要なのが能登の風土だ。特に夏は高温多湿な気候を利用していかわたの発酵を促す。発酵中に行う大切な作業はガスを抜くこと。地震のあとに行った仕込み作業は大変な苦労があったという。仕込みには大量の水が必要だが、仕込みを始める2月になっても断水が続いていた。新谷さんは水道が使える場所まで何度も水を汲みに行き、1カ月遅れで仕込みを終えた。新谷さんたちが継承してきたいしりの製造技術は2023年に国の登録無形民俗文化財に指定された。さらに、ことし3月には地理的表示保護制度に登録された。しかし、地震の影響で未だにいしり作りを再開できないでいる生産者がほとんどだという。