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(オープニング)
番組紹介
1996年の甲子園、夏の決勝戦で生まれた名場面が「奇跡」と称されたバックホームだ。立役者たちが語る真実に迫る。
(ひめDON!)
松山商×熊本工 28年目のバックホーム
「奇跡のバックホーム」で一躍有名になった矢野勝嗣さんは、松山市にいた。当時の監督・澤田勝彦さんと再会を果たし、熊本工との”再戦”に向けて準備をしていた。当時の主将・今井康剛さんも汗を流し、低投が出来ない矢野さんのせいでノックを終われなかったと振り返る。1996年、夏の甲子園決勝戦は延長10回、松山商は1死満塁の窮地に立たされていた。ここで右翼に起用されたのが矢野さん。大きな打球で万事休す、さらにバックネットに当たるほどの暴投かと思われたが、本塁で走者の生還を阻んだ。
バックホームをバックネット裏で観ていた貝畑郁雄さんは「凄い場面になる」と直感的に思い、肉眼と使い捨てカメラで球史に残る瞬間を記録した。矢野さんは「ホームベースも捕手の構えも見えなかったが、中継者の頭上に投げれば」と振り返る。送球者から捕球者、さらにカバーまで野手が一直線に並ぶという、松山商業の練習成果が呼んだ必然の奇跡だった。優勝直前でアウトになった熊本工の三走・星子崇さんが経営するバー「たっちあっぷ」には、矢野さんが来ていたユニフォームが飾られており、高校野球ファンが集っている。