2026年6月1日放送 10:05 - 10:55 NHK総合

キャッチ!世界のトップニュース
なぜ?イラン情勢でも株価最高値

出演者
望月麻美 江原啓一郎 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
核問題で覚書に修正求めたか

アメリカとイランの協議の担当者が暫定的に一致したとされる覚書のうち、核問題を巡る内容についてトランプ大統領が修正を求めたと報じられている。これに対しイランの革命防衛隊とつながりのある通信社は、イラン側も独自の修正を加えるとする情報筋の話を伝えた。アメリカABC。覚書の合意はまだないがトランプ大統領はアメリカ、イラン双方ともホルムズ海峡開放と60日間の停戦延長をもたらす合意に近づいていると述べている。アメリカ国民はガソリン価格の高騰に苦しんでいるものの大統領は合意を急がないと明言している。財務長官は経済的痛みは短期間に過ぎないと強調する。トランプ大統領が支援するイベント「FREEDOM250」の開催が危うくなっている。出演を予定しているミュージシャンの多くが辞退した。すると大統領は6月24日にナショナルモールで集会を開くと発表。16日間のイベントを全て中止し、代わりに「アメリカを再び偉大に」の集会を開くという。しかしイベント主催者は中止にはせず、大統領が演説する開会式を追加するとしている。イランの国営メディアは双方は合意文書についてのやりとりを続けていると伝えている。ホワイトハウスによると大統領が合意を承認するのは許容範囲に達している場合のみだとし、イランは決して核兵器を保有できないと強調した。

米・イラン覚書 修正要求の背景は

アメリカとイランが覚書に暫定的に一致したとされ、世界で戦闘集結への期待が高まる中で、トランプ大統領が核問題をめぐる内容について修正を求めたと伝えられた。アメリカのニュースサイト・アクシオスは、トランプ大統領はアメリカがどのように濃縮ウランを回収するかや、その具体的な時期を盛り込むよう修正を求めたと伝えている。トランプ大統領の判断に影響を与えていると指摘されているのは共和党の保守強硬派とイスラエル。共和党保守強硬派の主な面々はクルーズ上院議員、グラハム上院議員、ウィッカー上院議員。先週、アメリカとイランがホルムズ海峡を開放した上で停戦を60日間延期し、その間にイランの核問題に関する協議を行うなどとする覚書の方針が報じられると、すぐさま「災難だ」などと反発。イランに立て直しの猶予を与え核兵器をもたせる余地を残すもので、アメリカの作戦を台無しにするものだと主張している。覚書への暫定的な一致に対するイスラエル・ネタニヤフ首相の直接の反応はこれまでのところ報じられていないが、そもそもネタニヤフ首相はイランの体制の弱体化や転換を徹底的に目指している。先週24日、前日に行ったトランプ大統領との電話会談のあと、ネタニヤフ首相はSNSに「イランとの最終合意は核の脅威を排除するものでなければならないという点で一致した。これはイランのウラン濃縮施設を解体し、濃縮した核物質をイラン領土から取り除くことを意味する」と投稿している。一方、アメリカ国内ではイランへの攻撃について支持が低いのに加えガソリン価格の高騰も続く中、トランプ大統領は早く手を引きたいのが本音とみられている。

イランの人々の暮らしは…

アメリカとイランの戦闘集結に向けた協議が停滞する中、イランの人たちの暮らしはどのようになっているのか。長年続く欧米の経済制裁の影響で物価は高騰し、さらに戦闘で暮らしをめぐる状況は悪化している。オーストラリアABCは首都・テヘランからのリポートで「イラン経済は限界に近づいている」と伝えている。アメリカとイスラエルが早朝にイランのテヘランを攻撃。戦闘の目的はイランの体制の変更だったが、イスラム政権はなくなるどころか以前より強くなっているように見える。インフレと失業率が制御不能なほど上がり、イラン経済は限界に近づいている。取材を許された首都・テヘランでは経済的な痛みが顕著だった。国際通貨基金によると食料品は140%~200%値上がりした。同時に通過リアルの価値は記録的な大暴落。去年12月、通貨の暴落は露天商たちのストライキを引き起こした。すぐさま全国的な反政府の大規模デモに発展し、政府は武力で鎮圧した。人権団体は数千人が殺害されたとみている。専門家は「政権の統治が悪いからです。制裁だけではここまで状況は悪化しない。問題を作ったのはイラン政府です」と話した。政府は最低賃金を引き上げ、生活必需品が買えるクーポン券を配った。若いイラン人によると、ほとんどの若者は移住したがっているという。

レバノン南部の要衝 再掌握

イスラエル軍は隣国・レバノン南部でイスラム教シーア派組織・ヒズボラが拠点としていた戦略的な要衝・ボーフォート城を掌握したと発表した。十字軍の時代からの要衝であるこの場所は外国による覇権争いが繰り返され、イスラエルは2000年までここを掌握していた。イスラエル軍はレバノン南部に再び戦略的に優位な立場に立ったとイギリスBBCは伝えている。イスラエル・ネタニヤフ首相は「ボーフォート城の攻略はイランが支援するイスラム教シーア派組織・ヒズボラに対する軍事作戦の劇的な変化だ」と語っている。しかしイスラエルは以前も20年間近くこの城を占領していたが、2000年、国内からの反対が強まり撤退した経緯がある。「レバノンを焦土と化す作戦はイスラエルの安全にも安定にもならないとイスラエルは理解すべきだ」とレバノンの首相は警告する。多くのレバノン人は家を失っている。城を攻略した外国の勢力は十字軍、オスマン帝国、フランス、パレスチナ海洋機構と何度も変わった。したがってベイルートではイスラエル軍が戻ったことが平和につながるかどうか懐疑的。先週合意された停戦は反故も同然の状態。

レバノン攻撃拡大 米イラン交渉に影響懸念

イスラエル・ネタニヤフ首相は「軍事作戦の劇的な変化だ」と述べているが、レバノン南部の要衝・ボーフォート城の制圧はどんな意味があるのかを解説。ボーフォートはイスラエルの国境から約5キロの場所に位置し、ヒズボラの重要な拠点で抵抗のシンボルとされるナバティエに近い場所。ボーフォートは過去にはイスラエルが1982年のレバノン侵攻から2000年まで掌握していて、制圧はそれ以来となる。イスラエルはこれまでリタニ川までの地域でヒズボラを掃討するとしてきたが、ネタニヤフ首相は29日、リタニ川を越えて前進したとしてレバノン南部での地上作戦を拡大させている。イランは4月からのアメリカとの停戦でもレバノンでの戦闘停止を条件としてきた。また暫定的に一致したとされる覚書でもレバノンでの完全な停戦が盛り込まれているとしていて、交渉の次の段階に進むために満たされるべき条件として掲げている。一方、イスラエルはヒズボラへの作戦は自衛の権利だとして引き下がる姿勢を見せていない。

5人を救出 残る2人も

ラオスで金を探すために7人の住人が洞窟に入ったものの浸水などで閉じ込められていたが、おとといまでに5人が救出された。残る2人はさらに洞窟の奥にいる可能性があり、日本などからも専門のダイバーが加わって救出作業が続けられている。オーストラリアABCから中継。救助活動の様子を紹介。救助活動をしていた人は「我々が中に入ろうとしていたら、泥まみれになった4人が自力で出てきた。水が引いてきたので危険を冒かして進もうと決めたという。大雨により洞窟が浸水し29日、救助隊は1人を救出した。30日には洞窟からの排水を進め、300メートルほど中に入れるようになった。シンガポールCNAから中継。ラオスでは水没した洞窟でまだ見つかっていない男性2人の捜索救出活動が豪雨のため難航している。2人はすでに救助された5人よりも奥にいるとみられる。救助にあたっている日本のダイバーは現場の状況が厳しいため、潜水するのは最後の手段だと話している。

Biz キャッチ!
大盛況!香港初の「コミコン」開催

アニメや漫画、ゲームなどポップカルチャーの祭典、通称「コミコン」が香港で初めて行われた。地元の人などが人気アニメのキャラクターのコスプレなどをして会場を訪れ、3日間の会期を楽しんだ。香港TVBから中継。バッドマンなどスーパーヒーローのコスプレをする人々が集結した。アメリカ人のイラストレーター・ジェームズ・ハリスさんは日本とアメリカで10回ほどコミコンに参加していて、今回はこれまでで最も売上が多く、日本のイベントでの通常の売上を40%ほど上回ったという。地元の出店者も好調な売上だった。会場ではスーパーヒーローの映画関連の小道具やコレクションアイテムも見ることができる。注目されたのは直筆サイン入りグッズで、故・チャドウィック・ボーズマンさんのものもある。

AIの軍事利用めぐり 倫理的懸念も指摘

アメリカがイランに対して行った軍事作戦ではAIが初めて軍事行動に本格的に導入されたといわれている。しかし政府や軍、AIの開発企業の間では意見の対立が起きている。フランスから中継。1日、フランスへの投資を促す会合「チューズ・フランス」が開催され、その席で外国企業による投資計画が発表されることになっているが、日本のソフトバンクは総額で750億ユーロ、うち450億ユーロを2031年までにAI関連事業に投資する。現在AI分野はアメリカが支配しており、アンソロピック社は誰もが使えるAIモデル「クロード」を開発している。しかしホワイトハウスとの対立を抱えている。アンソロピックは先週、企業価値が9000億ドルに達し、シリコンバレーのライバル企業からその王座を奪った。オープンAIのChatGPTや、GoogleeのGeminiと同じようにアンソロピックもオンラインの対話型AI「Claude」を提供している。現在、市場でトップクラスの高性能AIとされている。特徴はいくつかの指示を与えるだけでソフトウェアやアプリを作れること。またリアルタイムでデータを分析する能力も長けている。高性能が評価されアメリカ国防総省ペンタゴンのハイセキュリティコンピューターでも使用されている。しかし今年はじめ、アメリカの国防長官はアンソロピックに対し、軍への協力不十分で利用禁止も辞さない姿勢を示した。トランプ大統領もこの問題に介入し、「アンソロピックは態度を改めて我々に協力すべきだ。そうでなければ大統領の権限を行使して協力させる」と警告した。その数日前にはアメリカ軍がベネズエラのマドゥーロ大統領を拘束した作戦でクロードを利用していたことが明らかになった。アンソロピック側は事前に何も知らされていなかったとして一定の制限や安全対策を設けるよう求めた。アンソロピックのダリオ・アモデイCEOは「AIには人間の兵士のような判断力はない。命を奪う可能性のある技術を提供したくない」と述べた。その影響力を示すように数日前、アンソロピックの共同創業者がローマ教皇のもとを訪れた。数週間前にはアンソロピック社のCEOがホワイトハウスを訪れた。アメリカ政府との妥協案が検討されているとみられる。

ワールド EYES
イラン情勢で世界経済に“異変”

いま世界経済に異変が起きている。株価は連日最高値を更新し、ドル高傾向も続いている。円は一時160円まで値下がりした。アメリカとイスラエルがイランを攻撃して3か月あまり。市場では何が起きているのか。インフレが懸念される中、各国の中央銀行はどう動くのか。世界経済の動向を読み解く。

みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト・唐鎌大輔が「株価“最高値”の背景」、「有事のドル買い」、「今後の焦点」について解説した。ダウ平均株価、日経平均株価の推移は、アメリカとイスラエルがイランを攻撃した2月末はいずれも下落している。4月に停戦が発効されると上昇に転じた。その後は史上最高値を更新している。株価が上昇し続けている要因について「FOMO相場」(機会を失うことを恐れる)を用いて説明。「有事のドル買い」の経緯を「各通貨の変化率」のグラフを用いて説明した。ここ数年円はドルに対して下落傾向が続いているが、円相場はイラン情勢を受けて一時、160円台をつけることもあった。4月から5月にかけて政府日銀は総額11兆円あまりを投じて市場介入を実施したが、その後も円安が進み現在は1ドル159円台半ばに迫っている。「円安が続く理由と今後」、「利上げ」ついて解説した。相次いで行われる「金融政策を決める会合」の日銀、FRB(連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)の今後の予定を紹介。注目ポイントについて唐鎌は「ECBが利上げできるのか」と述べた。

(ニュース)
仏各地で暴徒が商店など略奪

フランスからのニュースを伝える。サッカーのヨーロッパチャンピオンズリーグでフランスのクラブチームが2連覇を果たしフランス国内では人々が街に繰り出して喜びを分かち合った。ところが一部のファンが商店を略奪するなど暴徒化し、フランス全土で合わせて780人が警察に拘束され、パリでは360人が依然として身柄を拘束されている。パリのシャンゼリゼ通りでは数十人の若者たちがバス停を襲った。パリの環状高速道路でも暴動が起き、高速道路に侵入したバイクがコンクリートのブロックに正面衝突し、24歳のドライバーが死亡した。人的被害が甚大で、別の1人の男性がセーヌ川で遺体となって発見され、17歳の若者が刺され今も意識不明の重体。フランス全土で57人の警察官と県警がけがをした。その多くがシャンゼリゼ通りでのロケット花火によるもの。治安部隊に対するロケット花火の使用が著しく増加している。多くの地方都市でも略奪が行われた。パリには8000人の警察官と県警が動員され、手荷物検査が行われた。警察官組合は暴徒に対して厳しい司法の裁きを求めている。イギリス側では試合後、一切の騒動は報告されていない。

コロンビア大統領選

南米コロンビアでペトロ大統領の任期満了に伴う大統領選挙が行われた。コロンビアは長年アメリカ寄りの政権が続いてきたが4年前の選挙で初めてペトロ大統領の左派政権が誕生し、トランプ政権に距離を置く姿勢をとるようになった。選挙の焦点は、貧困対策や麻薬・治安対策などで、スペインTVEは左派のペトロ大統領の政策を引き継ぐ候補をはじめ、保守や極右の候補合わせて3人が有力だと伝えている。3人の候補者の公約を紹介した。アンケート調査では国民の心配の1番が「医療サービス」となっている。

コロンビア大統領選 21日 決戦投票へ

南米コロンビアでペトロ大統領の任期満了に伴う大統領選挙が行われた。選挙当局の速報値などによると開票率99%でアメリカのトランプ政権との関係強化を訴える右派で弁護士のデラエスプリエジャ氏が43%あまり、現職のペトロ大統領の後継で左派の上院議員・セペダ氏が40%あまりとなり、この2人による決選投票が今月21日に行われることになった。

エベレストでフルマラソン

世界最高峰・エベレストのネパール側で標高5364mのベースキャンプをスタートし、42.195kmを走り抜くフルマラソンの大会が行われた。標高3400mまで走って下るレースに約250人が挑戦した。このマラソン大会は1953年5月29日にエベレスト初登頂を記念して開催されている。レースの最初の難関はスタート地点にたどり着くこと。フランス人の登山愛好家の男性は4か月前から準備を続けて大会に挑む。レース前日、男性のテントをみせてもらった。ベースキャンプの気温はマイナス10℃。男性はこれまでに10回ほどトレイルランニングの大会に出場していて、今回は5位以内を目指している。男性は激闘の末、国際部門で12位という好成績でゴールした。

経済情報

為替の値動きを伝えた。

(エンディング)
絶景を走り抜ける

中国西部の新疆ウイグル自治区で自転車レースが開かれた。雪をかぶった山の麓を走る。6つの区間をチームで走り、合計タイムを競う。総距離は500km以上。最終日は標高2000mの地点で強風が吹き荒れた。18回目となったこの大会には様々な国や地域から26チームが参加した。

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