2023年12月19日放送 2:47 - 3:14 NHK総合

クローズアップ現代
選 生命(いのち)の色を被災地へ〜若冲 奇跡の江戸絵画〜

出演者
国谷裕子 ジョー・プライス 悦子・プライス 
(オープニング)
オープニング

伊藤若冲の作品が展示された東北地方の美術館に記録的な来場者が訪れている。その伊藤若冲はジョー・プライスさんによって発掘された。今回は被災地での展覧会を決めたジョー・プライスさん夫妻とともに伊藤若冲の魅力に迫る。

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伊藤若冲
生命の色を被災地へ~若冲・奇跡の江戸絵画~
生命の色を被災地へ 若冲・奇跡の江戸絵画

東北地方の壊滅的な被害を受けて、自分たちのコレクションを持って行かなければ強く後悔すると思われたそうですね?と質問され、ジョー・プライスさんは、自然の美しさを描いた江戸絵画に励まされてきた。しかし東北地方の人は自然の恐ろしい姿に直面した。その人々に自然の癒しの力をもう一度思い出してほしいと感じたと答えた。

“究極の美”を求めて 世界一の若冲コレクター

ロサンゼルス郊外の住宅街にジョー・プライス夫妻の邸宅はある。邸宅は独創的なデザインで作られている。悦子さんは、ジョーさんは合理的なものよりも美しさを優先すると話した。プライスさんがもっともこだわったのは絵の鑑賞室。ここでは自然の光だけで絵を鑑賞する。江戸絵画は光るの強さで見え方が変わるように描かれているとプライスさんは語った。プライスさんは家の会社を継ぐため大学で機械工学を専攻。しかし23歳の時に伊藤若冲の「葡萄図」を見て、絵を探すようになった。

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ロサンゼルス(アメリカ)伊藤若冲葡萄図
“神の手を持つ男” 天才絵師・若冲の世界

伊藤若冲の「葡萄図」を見て絵を探すようになったジョー・プライスさん。伊藤若冲は「群鶏図」などの作品で知られ、細密な筆使いと極彩色が特徴。日本絵画史上例を見ない手法で描かれた「鳥獣花木図屏風」は当時日本にいなかった動物まで描かれている。

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伊藤若冲牡丹小禽図群鶏図老松白鳳図葡萄図鳥獣花木図屏風
歴史に埋もれた若冲 よみがえる生命の色

伊藤若冲の作品の多くは歴史の中に埋もれてきた。伊藤若冲は「私の絵を理解する人は長い時間を経て現れるだろう」という言葉を残している。ただ自分が美しいと思うものを大切にしたプライスさん。その眼差した伊藤若冲を現代に蘇らせた。

世界一のコレクター 若冲との出会い

プライスさんは「まさか若冲もアメリカ人が自分の絵に惚れこむとは思わなかっただろう。これは専門家の意見に私が影響されなかったからかもしれない。」と語った。「若冲の人間離れした技術に感動した。今は絵画を最初に離れて見るようにしている。書いた人の名前はコレクトに関係ない。命の本質が描かれているのが大事。」とプライスさんは語った。

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伊藤若冲
技と感性を極めた 江戸の絵師たち

プライスさんは技と感性の発展の要因を鎖国政策が関係していると話す。海外から影響を受けずに自らの感性を日本人特有のものを、師匠を越えようと切磋琢磨したものが世界一の芸術となった。ち話した。

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鎖国
世界一の若冲コレクター 孤独の中で

プライスさんは「江戸絵画のコレクターは孤独な職業だと感じていた。専門家は誰が書いたかを気にすることばかりだった。江戸時代の絵師たちの美を振れてほしい」

生命の色を被災地へ 若冲・奇跡の江戸絵画

今年の3月岩手県立美術館ではプライスさんが若冲の絵画を展示、そんななかでなか中野百瑛は感極まって涙をこのぼし、「ひとつひとつのモザイク部分が細の核くみたいに見てて、生命がつながりを感じた。満たされるよりも溢れるという感情をもった。」と語った。

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伊藤若冲岩手県立美術館

悦子・プライスさんは「震災の後この絵を見ることで気持ちは安らいだ。東北の人に安らぎいで欲しかったから提供した。」と若冲の絵画を展覧回に出したいきさつを述べた。

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伊藤若冲
福島“最後の展覧会” 若冲・奇跡の江戸絵画

プライスさんは「今回の展覧会が日本で最後の展覧会になる。」としている。「ようやく若冲の絵が評価され、ある意味で最高のエンディングを迎えている、報われる思いです。」と語り、インタビューのあと、鷲図の前に立って配置場所を解説。「ここから若冲が自ら描いた絵を見つめるような配置になっている。」とコメントした。

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鷲図
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