- 出演者
- 桑子真帆
ミャンマーの軍事クーデターから3年、再び戦闘が激化している。1000日に及ぶジャングルでの潜伏生活に迫った。
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オープニング映像。
戦闘が激化しているミャンマー。民主派勢力の代表らが来日し、きょう会見で軍の暴力を止めてほしいと訴えた。ミャンマーでは3年前のクーデター以降、軍が民主派の市民たちを徹底的に弾圧してきた。抵抗する民主派勢力は武装闘争を宣言した。今回はジャングルで抵抗続ける人を取材した。
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3年前に山岳地帯に逃れた映画監督のパウさん。民主化のための人々の戦いを知ってほしいと今回、潜伏先から取材に応じた。今増えているのは軍による空爆だという。教室の中で空爆に怯える避難民の子供たちがいる。戦闘機が遠ざかったすきに、一斉に逃げ出す。くぼみに身をよせる子供たちの姿もある。軍による集落の焼き討ちも頻発しているという。パウさんは軍の攻撃が残虐化しているのは、軍が追いつめられているからだとみている。今、軍を押し返している民主派勢力は、全国55の行政区を解放した。ミャンマーではアウン・サン・スー・チー氏が率いる政党が2015年の総選挙で圧勝し、民主的な政権が誕生した。軍事政権下にあったミャンマーは国の未来が自分たちで決められるようになった。ところが、3年前の2月に軍が突如、クーデターを実行。ミン・アウン・フライン司令官が国の実権を握る。軍は抗議する市民に容赦なく発砲した。時代を後戻りさせてはいけないと、パウさんは民主派の声を記録して発信することにした。パウさんのドキュメンタリー映画では指名手配されたパウさんが家族と離れて潜伏生活を送る様子も記録されている。軍に居場所が漏れ、あわや逮捕寸前まで追い詰められたこともある。山岳地帯に逃れたのは国のから半年後。そこにはパウさんと同じく軍に弾圧された若者たちが集まっていた。シャワーの代わりに水浴びをするなど苦しいジャングルでの生活。
パウさんたち民主派勢力を後押しした存在がいる。もともと山岳地帯に暮らしていた少数民族。長年、軍と対立し抑圧されてきた少数民族は当初、軍と同じ多数派のビルマ民族であるパウさんたちに不信感を抱いていたという。共に戦う仲間だと認めてもらうためにパウさんたちは会話を重ねた。さらに、各地を周り義援金で炊き出しや医薬品を提供した。信頼を得ていった民主派の人々は少数民族の兵士から戦い方を学んでいった。去年10月末、民主派と協力関係にあった少数民族の武装勢力が軍に対して一斉蜂起した。同時多発的な攻撃に軍は対応できずに拠点を失っていった。投降する軍の兵士も相次いでいる。軍を離脱・脱走した兵士のかずはおよそ1万3千人とされている。軍から離脱した元少尉は軍の士気は低下していると話した。
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激戦地となっているのがミャンマーのミャワディ。ミャワディと国境を挟んだタイ・メーソートから中継。現地にはタイ軍が警戒していて物々しい雰囲気、国境には有刺鉄線がある。軍の攻撃で足を失った男性や銃撃を受けて子供たちが犠牲になったという住民らもいたという。軍が劣勢に立たされているのは間違えなく、クーデター前に比べて2万人ほどの兵力を失ったとされている。軍は挽回しようと3月に18歳以上の男性の徴兵制に踏み切った。反発した男性が国外に脱出しようとする動きが加速している。
根本敬さんは民主派と少数民族の連携について、このような長期化は初めてのことだという。少数民族の武装勢力から民主派は戦い方を教えてもらうことができる。今後、民主派は連邦国家を作り直すとしている、少数民族は自分たちの地域の利権を確保することが第一、ここに微妙な食い違いがあるという。
おととい、取材に応じたのは少数民族カレン民族同盟の議長と民主派・国民統一政府の幹部。日本政府はクーデターを起こした軍に対して圧力をかけるべきだと訴えた。軍ではなく抵抗勢力側の正当性を認めてほしいと主張した。目指すのは連邦制の民主国家だという。
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根本敬さんは、ミャンマーの場合は一国の問題、内政問題だと見られてしまいがちだという。日本はミャンマーに対しても人道支援をしていくべき、日本にいるミャンマーの人たちも増えてきていると話した。助根本さんは助け合う、教え合うという相互の関係が大事だとした。
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