- 出演者
- 桑子真帆
本格ピザのお店、わずか1.8坪の」店で売り上げは月140万円。秋田郷土料理の店は5坪で売り上げは月200万円。スモールビジネスが熱い指示を受けている。地域の課題解決にもつながっている。
オープニング映像。
スモールビジネスは従業員5人以下、初期投資や人件費を抑えた小さなビジネスのことをいう。ユニークな魅力を持つお店が続々と誕生しているワケとは？
東京・原宿、わずは8坪の小さな人気店がある。国産クラフトビール専門店。常時100銘柄を揃えていて、1缶1000円を超えるものがほとんど。4年前にオープン。店主1人で切り盛りすることで人件費を抑えている。売り上げは月200万円。代々木上原にあるナッツ専門店、こだわりの製法でコストはかかるがネット販売も行い売り上げを伸ばしている。
スモールビジネスの人気に大企業も注目している。駅周辺の開発をすすめるジェイアールは台東区の高架下に約50店舗の小さな店を集めた。2万円を超えるトートバッグやユニークなアクセサリーなどが並ぶ。人気がなかった一帯の再開発にあたってあえてスモールビジネスを結集し個性を打ち出したという。
- キーワード
- ジェイアール東日本都市開発台東区（東京）
スモールビジネスの担い手を増やそうと行政の支援に乗り出している。小金井市にはいま150ものスモールビジネスが集まっている。市はここを拠点に10年前から起業を支援してきた。スモールビジネスを始める人に場所を格安で提供、経営の相談にものっている。このプロジェクトをすすめる北池さんは小売店だけでなく、様々なスモールビジネスの起業をサポートしてきた。ピザ店を営む男性は働いていたイタリアンレストランがコロナ禍で休業したことで独立した。今年10年目を迎えるこのプロジェクトで生まれた起業数は500以上。
長山宗広さんはスモールビジネスの活況の背景にあるの消費者側の変化として、大量消費から本物思考に変化してきていることがあるという。事業者側としては、起業のハードルが下がってきているという。スモールビジネスはコストを小さくすることができ、、デジタル技術を駆使することができる。一方で、開業率を海外比較すると日本は4.4％と低い。新陳代謝が活発になるために開業率は10％ほどが理想とされている。
神戸市郊外、高齢者が多く暮らすこの地域であるスモールビジネス・キッチンカーが人気となっている。ガーリックシュリンプを目当てに続々とお客さんがやってくる。約2時間で40食が売れた。神戸市郊外では地域住民の高齢化がすすんでいる。付近にスーパーや飲食店がなく、不便な生活環境に改善策が求められてきた。そこで神戸市が目をつけたのがキッチンカー。神戸市はキッチンカー開業資金とした最大100万円を補助するのなどキッチンカービジネスを後押ししてきた。
スモールビジネスの力で人口減少に立ち向かい、移住者を増やした自治体がある。長野県辰野町。人口は減り続け現在は1万8000人。商店街には空き店舗が目立つが、新しい店もある。辰野町の職員・野澤さんは空き店舗を活用してスモールビジネスを呼び込んでいる。バスの営業所だったところはピザ店に改装中、裏手にはダンススタジオがある。空き店舗を活用し、5年で38店舗がオープンした。背景にあるのは官民一体でのマッチングシステム。起業したい人のニーズを聞き取り、地元不動産会社がふさわしい空き店舗を紹介する。リノベーションには町が最大30万円の補助金を出す。薬局だった場所は大通りに面していることからアパレル、カフェ、美容雑貨が共同入居している。辰野町に移住した苫米地花菜さんは電気店をリノベーションしてカフェやワークショップなどを手掛けている。家賃は月3万円。辰野町は年間100人が移住してくるようになった。
スモールビジネスを支援しようという動きが全国的に広がっている。中小企業やスモールビジネスを支援する自治体の数は増えていて、750になる。長山宗広さんはアクションをとっている自治体はあるが目立った成果が出ていない自治体もあるという。国と自治体における支援の住み分けができていないこともあるという。こだわりのの店がこだわりのお客さんを呼び込んで、繋がりが生まれることになると話した。