- 出演者
- 山中伸弥 タモリ
今回のテーマは「発見から20年iPS細胞」。
MISIAはiPS細胞について、万博で心筋細胞シートは見たがそれ以外の情報はあまりないと話した。iPS細胞は2007年に山中さんがヒトで作り出すことに成功した万能細胞。山中さんは理論上はどんな細胞にでもなれ、髪の毛や歯の元になる細胞も作れると話した。また iPS細胞の名前の由来はiPodのように世界に広がることを願って付けられたという。今年ついに iPS細胞の実用化がスタートし、実際の医療現場で患者に使える段階になった。
2012年、ノーベル生理学・医学賞の授賞式で山中さんはまだ誰の命も救っていないという言葉を残した。iPS細胞の発見から20年。山中さんの思いはついに現実のものとなり始めた。2025年の大阪・関西万博では心筋細胞シートが展示されたが、今年3月、重度の心不全などを対象に実際の医療現場で患者へ使える段階に入った。心筋シートを患者の心臓に貼り付けることで心筋シートから出る様々な物質が新たな血管の再生を促すなどして弱った心臓の働きを助けてくれる。現在iPS細胞を使った製品は条件・期限付き承認だが、今後7年かけて安全性・効果をさらに検証するという。
山中さんが実なる実用化を見据え大きな期待を寄せているのが角膜。大阪大学医学部附属病院で行われた実用化に向けた臨床治験では、iPS細胞から作った角膜を移植した男性は明らかに視力が改善し、手術前は0.01以下だった視力が0.2にとなった。iPS細胞を使った臨床試験は国内だけでもすでに20件近くの臨床試験が進んでいるという。iPS細胞はがんでも試験が行われており、iPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作ることを目指している。
iPS細胞はなぜどんな細胞にもなれるのか。私たちの命はたった1つの細胞・受精卵から何度も分裂を繰り返し形作られていく。そして皮膚の細胞、心臓の細胞など様々な姿形へと変化し、異なる役割を担いながら成長していく。ところがiPS細胞は非常に簡単な技術で時間を巻き戻すことができ、二度と戻らないと考えられていた細胞の時間の流れをひっくり返し、再び何にでもなれる受精卵のような状態へと巻き戻す技術だった。
山中先生がスタジオでタモリからiPS細胞を作る手順を紹介。まず皮膚の細胞をとり、培養する。その後山中因子を細胞にかけると時間が巻き戻り受精卵に近い状態になる。この細胞は無限に増えるという特徴があり、試薬をかけると心臓、肝臓、神経など様々な細胞になる。
- キーワード
- 人工多能性幹細胞
番組ではiPS細胞作りの専門家とタッグを組み、細胞の時間が巻き戻る瞬間を撮影した。映像を見たタモリはとんでもないこと。滝が逆向きに流れるということはこういうことかなどとど話した。
まさに今、20年前に生み出された魔法のような技術が様々な研究分野でブレイクスルーを巻き起こしている。世界で何十万人もの人が臓器移植を待つ現代。武部さんは深刻なドナー不足を解決しようとiPS細胞で臓器を作ることを目指しており、世界で初めてミニ肝臓と言える肝臓オルガノイドをiPS細胞から作ることに成功した。武部さんたちはこのミニ肝臓を使い、外付け肝臓とも言える装置「UTOpiA」の開発を行っている。また「UTOpiA」には若返りのような効果が出ることがわかった。山中さんによれば肝臓を外付けにする理由は大きな肝臓を作るより早く実用化できるからだという。
iPS細胞を用い、ブタの中でヒトの臓器を作る研究を行っている。
