- 出演者
- 片山智彦
アメリカ訪問中の岸田首相による議会上下両院の合同会議での演説について伝える。これまでアメリカ議会で演説した総理大臣は吉田茂、岸信介、池田勇人、安倍晋三の4人。加藤記者は「岸田総理としては民主共和両党の議員に日米同盟の重要性を直接語りかけ、理解を深めたい考え」「アメリカのグローバル・パートナーとしてともに責任を担っていく姿勢を強調するものとみられる」と話した。石井デスクは「第二次世界大戦中のチャーチル首相や冷戦終結後のエリツィン大統領など歴史の節目とも言えるタイミングで首脳らによる演説が上下両院の合同会議で行われている」と話した。きょう未明にかけて行われた日米首脳会談では幅広い連携強化を確認した。加藤記者は「防衛面での連携強化が成果」「自衛隊と米軍の指揮統制を向上させることで合意した」「日米の部隊連携をめぐっては一体化が進み戦闘に巻き込まれるのではないかなどの懸念も出ている」と話した。石井デスクは「バイデン政権は日本が防衛力の抜本的な強化を進めていることを歓迎している、今回の合意で部隊連携の円滑化に向けて本格的な協議に入る」と話した。岸田首相は英語で演説する。
岸田首相による議会上下両院の合同会議での演説について伝えた。岸田首相は民主主義の本丸であるこの議場で話ができることを光栄に感じる、幼少期からずっと私はアメリカとのつながりを感じてきた、今の私たちは平和には理解以上のものが必要だということを知っている、平和には覚悟が必要、アメリカは経済力などを通じて戦後の国際秩序を形作った、世界はアメリカが引き続き国際問題において中心的な役割を果たし続けることを必要としているが一部のアメリカ国民が自国のあるべき役割について自己疑念を持たれていると感じる、今私たちは人類史の次の段階を決定づける分かれ目にいる、自由と民主主義は現在世界中で脅威にさらされている、核兵器のない世界を作ることに政治キャリアを捧げてきた、ウクライナの侵略戦争は3年目を迎えている、きょうのウクライナは明日の東アジアかもしれない、再び核兵器の利用にする惨禍が起こることを世界が懸念しており日本とアメリカの間の調整は今まで以上に必要になっている、世界はアメリカのリーダーシップを求めているがたった1国でそれを担うことがあってはならない、日本はアメリカの親しい友人として自由存続へアメリカとともにあるなどと演説した。
岸田首相による議会上下両院の合同会議での演説について伝えた。岸田首相はアメリカの仲間であることを誇りに思う、任務に従事しなすべきことをする準備はできている、日本は控えめ同盟国だったが自らを変革し国家安全保障戦略を改定した、今日の日米同盟の抑止力はかつてなく強力、ウクライナが苦難を乗り越えるのを支えるべくウクライナの経済成長と復興のための会議を主催した、日本はこれからもウクライナとともにある、日本はアメリカの地域パートナーだったが今はグローバルなパートナーになった、様々な取り組みから多層的な枠組みが生まれそこでは日米同盟がその力を増強させる役割を果たしている、志を同じくする国々と自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、日本国内においては新しい資本主義で日本経済をけん引していく、きのう日本人宇宙飛行士がアメリカ人以外で初めて月面に着陸すると発表した、日米両国は平和にとって不可欠で自由にとってなくてはならない、日本はかたい同名と不朽の友情を誓う、日本はこれからもアメリカのグローバル・パートナーであり続けるなどと演説した。
岸田首相の演説について石井デスクは「冒頭ではジョークで笑いを取り、演説の間は議員が拍手をして演説が止まる場面もあり好意的に受け止められていた印象があった」「国際秩序の維持にアメリカが果たす役割の重要性を指摘していた一方で、ウクライナ支援などに消極的な保守系の議員もいるのでアメリカ1国で国際秩序を担うものではないと強調していた」と解説した。加藤記者は「中国やロシアを念頭に、自由や民主主義に基づく国際秩序が権威主義的な動きから最大の挑戦を受けていると指摘した」「アメリカにたった1人で国際秩序を守る理由はないとして、日本はアメリカと肩を組んで立ち上がっていると強調した」「日本の一連の取り組みを説明しアメリカ議会での党を超えた支持を呼びかけた」「宇宙分野での協力を進めることも強調した」と解説した。岸田首相が帰国してすぐ東京15区、島根1区、長崎3区の衆院補選が行われる。自民党は島根1区以外は独自候補の擁立を断念している。