- 出演者
- 草刈正雄
オープニング映像。
無類の飛行機嫌いがアメリカへの長旅を決意しました。草刈正雄さんが70歳で迎えた人生の転機です。生まれたときから母と2人暮らし。アメリカ兵だった父は朝鮮戦争で戦死したと聞かされてきましたが真相は全く違っていたのです。8月放送の番組で父が10年前まえ生きていたことが判明。親族にもたどり着きました。97歳の伯母が父と母の経緯を明かし手紙を取材班に託しました。7月、父のふるさとへ。正雄さんの決意の旅に密着します。
オープニング映像。
アメリカ・ノースカロライナ州グリーンズボロ。8月の番組で正雄のいとこであることが分かったジェイ・カラハムさんと妻のデボラさん。正雄さんの到着が待ちきれない様子です。日本からシカゴを経由してグリーンズボロまで約15時間の飛行機移動。正雄さんは一睡もできなかったと話しました。ジェイさんはこの日のために「真田丸」を見たと話しました。正雄さんは主人公の父親役です。これまで父親役には抵抗を感じた時期もあったと言います。葛藤を抱えながら練り上げてきた役どころをジェイさんが見てくれたことで少し気分が和んだようです。全米中からジェイさんたちを探し出せたのはまさに奇跡のような出来事でした。8月放送の番組では半年を超える取材の過程を詳しく紹介しています。「父の名前はロバート・トーラ」「朝鮮戦争で戦死」「祖父は郵便局員」という3つの情報だけを手掛かりにアメリカ取材を開始。アーカイブスドットコムで調べると19万件以上が対象になりメールや手紙で連絡した。5か月後、正雄のいとこにあたるというジェイ・カラハムさんから返信が届いた。家族関係を調べるDNA検査をした結果97%で正雄といとこだと分かった。ジェイさんの母親ジャニタ・カラハムさんは父ロバートの姉で正雄の伯母にあたります。ジェイさんは正雄さんに「あなたは叔父の長所ばかりを受け継いだようですね」と話しました。
長女・紅蘭さんは71年間モヤモヤしていたことや悩んでいたことを知る場面に一歩足を踏み入れるのはすごい覚悟だったと思うなどと語る。
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草刈は2013年に83歳で逝去した父・ロバート・H・トーラーが眠るアメリカ・ノースカロライナ州 ソールズベリー国立墓地を訪れ、心の整理がつかない様子だった。ロバートは朝鮮戦争の最中、築城空軍基地の郵便部隊に配属され、母・スエ子と出会い同棲を始めるも2人はそれぞれ別の人生を歩み始める。行橋市で消息を伝え聞いている人が見つかった。綿井さんの姉はスエ子の同級生で、築城基地の近くの青果店へ嫁いでいた。スエ子さんは偶然お客として買いに来てお互いびっくりしたという。綿井さんの姉は、東京から戻ったばかりのスエ子をそのまま家に上げた。スエ子は、旦那がアメリカに帰っているから行くところがないという事を聞き、産むまで2階の一部屋にいさせたという。こうして、昭和27年9月5日に正雄を出産。当時、外国人の親を持つ子どもやその家族には偏見があり、いとこの1人は表立って援助できなかったと証言。こうしてスエ子は故郷を離れ、しがらみのない小倉へ向かった。平成22年、スエ子は脳梗塞でこの世を去った。
墓前に立つ草刈はこんなに言葉が出ないとは思わなかったなどと神妙な面持ちで語った。紅蘭は私自身、スエ子さんからロバート・トーラーの話を本当にすてきな人だったとよく聞いていたなどと話す。
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伯父のジェイ・カラハムさんが出迎え、草刈は叔母に当たるジャニタ・カラハムさんと70年ごしに対面。ジャニタさんは正雄と母・草刈スエ子を思い自分を攻め続けてきたと語る。ロバート・トーラーは1953年アメリカ陸軍の一員として西ドイツに渡り除隊。婦人服の販売を始めてうまくいっていたが手を広げすぎて失敗、別の商売を始めたが再起叶わず2013年にがんで83歳で亡くなった。最後まで日本での出来事は口にしなかったという。ジャニタ・カラハムさんは2~3通の手紙が来たが親子の無事を祈ることしかできなかったという。
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叔母・ジャニタ・カラハムさんは母・スエ子さんがたった1人で育て上げたことを誇りに思う、彼女にのしかかる重圧は想像を絶するものだったと思うなどと語る。正雄は自身の娘・紅蘭の写真をジャニタさんに手渡し彼女が会社を経営しているなどと話すとジャニタさんは今の生活を知って安心した様子だった。
正雄はいとこ・マーガレットさんらと対面。マーガレットさんらは母・スエ子さんらの尊敬と感謝の言葉を掛けた。正雄は日本とアメリカ2つの家族の心を近づけたのは亡き母の存在ののでは語った。
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帰り際、正雄は叔母・ジャニタ・カラハムに手紙を手渡した。手紙には”あなたたち家族に出会えて良かった あなたの甥・正雄より”と書かれ心の重しがなくなったジャニタさんはとても嬉しそうな様子だった。紅蘭は帰国後の父はすっきりしていたなど語った。正雄は心の空白が埋まった70歳から新たな人生を歩き始める。
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