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家政婦のタサン志麻は家庭を訪れ食事を作る。冷蔵庫の食材がわずか3時間で様々な料理に。予約は常にいっぱい、かつてはすご腕の料理人、家政婦を恥じた時代もあった。真似したくなる絶品レシピを公開、笑顔を叶える渾身のメニューとは。
東京・葛飾に予約殺到の伝説の家政婦がいる。タサン志麻は結婚3年目、飲食店に勤める夫と生後7ヵ月の長男と暮らす。そしてネコが2匹。朝食は志麻の手作り。出勤は長男の真之介くんと一緒。都内のマンションに向かい料理に手が回らないという家庭で、およそ一週間分の料理を作る。家政婦の難しさは他人の台所で料理をすること。タサン志麻は牛肉の赤ワイン煮などを作り始めた。彼女の頭に入っているレシピは600を超えるという。
料理を作っている中で蜂蜜だと説明された物がコニャックだと判明。そこで夏みかんのジャムで代用することにした。志麻はフランスの三ツ星レストランで修行し、日本の名店を渡り歩いてきた元料理人。今はおいしい料理だけを作るのではなくその家の趣向に合わせて味付けを変えているという。わずか3時間で13品が出来上がった。料金は7800円。
志麻は年間500件の仕事を受けており、依頼を募集すると数分で予約が埋まる。依頼の大半は働きながら子育てをする母親。この日の依頼者は子供の誕生日と仕事がかぶってしまい、パーティーの料理を志麻に依頼した。志麻は「ちょっとでもみんなで会話をしながら家族でゆっくりごはんを食べる時間が増えてくれるんだったら絶対その方が幸せだと思う」と語った。
依頼者の家族は志麻の料理でパーティーをすることができた。母親は「(志麻に依頼するようになって)けんかとかもなくなって志麻さんの料理おいしいねって一緒に笑顔で食べられるのはすごくありがたいなって思っていますね」と語った。
志麻が鶏ハムの作り方を紹介。鳥の胸肉にフォークで穴をあけ、片栗粉をまぶして沸騰させた出汁の中へ入れて火を止めて冷めるまで待つ。その他のレシピはWEBで公開中。
タサン志麻に密着。帰宅後にその日作った料理をもう一度作り、それで良かったかを確認した。その家の子どもが料理を口から出してしまったからだ。志麻は「指摘されるまで気が付かなかったんだというのがまず悔しいですよね。自然と気づいてあげるようにならなきゃダメだなって」「本当にお母さんが普通に家族のことを思ってやっていることが、なるべくそういうところまで自分でも思えるようになれたらいいなと思っています」と語った。
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WEBでは片付けのスーパー家政婦 藤井忍の片付け術を紹介している。
タサン志麻に密着。志麻の誕生日パーティーを馴染みのレストランで行った。シェフは志麻の調理学校時代の同級生。志麻は最初は家政婦の仕事に抵抗があったと明かした。フランスでの修行時代にホームパーティーに呼ばれた志麻は、そこで会話が絶えない楽しい雰囲気に衝撃を受け「人を笑顔にする料理が作りたい」と思ったという。帰国すると都内屈指の高級フレンチに就職し、わずか1年でナンバー2に抜擢されるが、料理に打ち込めば打ち込むほど満たされない思いが募っていった。3年経ったある日、突然店を辞めた志麻。同級生は「志麻ちゃんよりテンションの低い人は蹴散らしてしまう感じだった」と語った。「働いていて苦しかった」という志麻は次に勤めた店も突然やめてしまった。
そんな中、夫と出会い、結婚して子どもを授かった志麻。身重の身体で働ける仕事を探し、家政婦の仕事を初めたが「なぜ自分はこんなことをしているのか」と悩んだ。子どもの流産がさらに追い打ちをかけた。そんな中、仕事で育児と仕事で疲れた母親達と接するうちに「何か力になれないか」と考えるようになった。ある日、フランスの家庭料理を作ってみると「どれも本当においしくて食卓の会話も弾みます。仕事の疲れも吹っ飛びます」と言ってもらい、フランスで見た光景が甦ったという。志麻は「お客様が変えてくれた。自信を持ってこういう仕事をしていますって言えます」と語った。
タサン志麻に密着。この日の依頼者は志麻が家政婦に誇りを持てるようになったきっかけの押切さん。都内の学童保育の園長である押切さんは夜遅くまで仕事をし、自身の娘を保育園に迎えに行く。自宅近辺の保育園はすべて落ちてしまい、家から50分の距離にある保育園に通わせている。家政婦がなかったら無理だなと思うと語った。押切さんの家を訪れる前日に志麻はこの2年間のやりとりを見返し、娘の好みなどをメモした。
当日はあえて娘の苦手なほうれん草を購入し、大好きなハンバーグに入れてみることにした。志麻は「子供と一緒にゆっくりできたとか、そういう時間を届けてあげたい。そしてお母さんが自分らしく生きていくことができればいいんじゃないかなって」と語った。押切さんは「志麻さんはなんとか家族で楽しい時間を作り出すための自分と夫ともう一人家族になるっていうか。頼っていい人っていうか」と語った。ほうれん草を入れたハンバーグを娘は「おいしいよ」と喜んだ。
志麻はプロフェッショナルとは「相手を思うこと、相手のことを思ってその人達が喜んでくれたり元気になったりもらうような食事を作れること」と語った。
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