2026年8月17日放送 22:00 - 22:58 テレビ東京

ワールドビジネスサテライト
WBS

出演者
田中瞳 古旗笑佳 入山章栄 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(ニュース)
GDP3期連続プラス 成長のカギは“AI設備投資”

内閣府がきょうことし4月から6月までのGDPを発表した。実質GDPは前期比で0.3%増、年率換算で1.1%増加と3期連続のプラスとなった。個人消費は0.02%減少し8期ぶりのマイナス。タバコの販売減少、授業料無償化などの特殊要因が影響したとしている。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎氏は消費は先行きより厳しくなると思っていると述べ、個人消費の減少に懸念があるとした。設備投資は前期比で1.2%と2期連続のマイナス。製薬企業による海外への特許権譲渡の影響で設備投資では研究開発がマイナスとなる。日本政策投資銀行によると、企業の設備投資計画について2026年度は前年比で19.7%増加。AI、データセンター関連で旺盛な投資意欲がみられるとしている。その最前線が千葉県印西市。グーグルのデータセンターなど世界中のIT企業が集結するデータセンター銀座と呼ばれている。建設中のデータセンターの一つがSTT Tokyo2。データセンター建設は設計から完成まで平均で3年。大量の電力と冷却機能が必要なことから通常の施設に比べて設備投資が多額になる。STT GDC Japanの前田社長はAIデータセンターの需要は非常に強い。当面は確実に続くと述べる。現在、アマゾンが2兆円超、マイクロソフトが4400億円の投資を発表するなど国内のデータセンター投資がかつてない規模に膨れ上がっている。斎藤氏はアメリカも投資先行だが消費も底堅くAI関連投資で作り出したものを使う人がいる。消費が弱いのが大きな問題と述べる。

解説 GDP 個人消費はマイナスで利上げは?日銀のジレンマ

入山章栄教授はわずかだがマイナス成長。インフレが起きている中で消費者の買い控えが起きている可能性がある。消費は9月も注目。利上げの判断について、今回の数字だけでは判断は難しい。金利を上げると実体経済に悪影響。金利を上げないと物価上昇を許すということになる。結局消費が停滞することになる。日銀が賃上げとインフレの循環が続いているとみるのであれば年内利上げはまだあり得るなどと話した。

ニュースラインナップ

「メタン製造、新施設」「鉄鋼大手JFE、成長戦略」などのラインナップを伝えた。

健康診断を無料で フリーランス人材を確保

フリーランスでシステムエンジニアの五十嵐瑛さんはフリーランス7年目、最初の4年間は健康診断を受けていなかった。3年前から健康診断を無料で提供しているのがTECHBIZ。フリーランスと企業をマッチングさせる会社。健康診断は企業とマッチングで得た手数料で実施、延べ約1500人が健康診断を受診。フリーランスで健康診断を毎年は受けないと答えた人は約6割。義務化されていないため受診率が低い傾向にある。TECHBIZの中島一樹代表取締役は当社であれば安心して働いてもらえ、他社でなく当社を選んでもらえるケースもある。効果はあると思っていると述べる。在宅勤務で働くフリーランスの佐々木理紗さんは子育てや家事をこなしつつ経理などの仕事に従事。勤務時間は保育園の送迎ができるよう調整している。内閣官房によると、フリーランスは約462万人。今年に入り改正労働安全衛生法が段階的に施行され健康や安全対策を拡充。フリーランス協会の平田代表理事はフリーランスが働きやすい環境整備をしっかりしていくという企業が増えてきている。フリーランスと会社員の格差が非常に大きい。社会保険を働き方問わず安心して働けるように整えていくということが大事と述べる。

解説 フリーランス囲い込みへ 仲介企業の差別化戦略

各社のフリーランス囲い込み戦略について、競合優位性がポイント。差別化戦略がある。レバテックフリーランスはマッチング案件の多さ。テックビズはバックオフィス代行業務。ミッドワークスは安定雇用。三者三様。企業側がフリーランスを欲しがっている。デジタル系の執行役員は外部の方に業務委託契約で入ってもらう。役員すらそういう時代になっているなどと話した。

水素とCO2から 国内で生み出す新たなガス

東京都下水道局森ヶ崎水再生センターの一角にあるのがメタンを製造するメタネーション装置。水素と二酸化炭素からeメタンを製造する。水素と下水を処理する時に発生する二酸化炭素を合成してeメタンを製造する。燃料として使うことができるeメタン、国内で燃料を生み出せるのが大きな特徴。東京ガスの伊東健太郎マネージャーは中東問題もあり地産地消でeメタンを用いることを推進していきたいと述べる。都市ガスの原料について、日本は95%以上を輸入に頼っている。中東情勢などで調達網の多角化が重要。INPEXは大阪ガスとともにメタネーション施設の実証実験を進める。一般家庭の約1万戸分のガスを製造できる世界最大級のメタネーション施設。2月からeメタンを既存の都市ガスのパイプラインを通じて供給、朝日酒造や菓子メーカーなどで使用されている。東京ガスは2030年の商用化を目指す。課題はコストだという。伊東マネージャーは電力代がかかるのでコストが高くついている。製造コストを安くしていくと述べる。

解説 「eメタン」課題は高コスト インフラ活用のメリットも

入山章栄氏は実現したら夢の技術、環境に対してプラス、個人的には期待している。課題はコスト。LNGと比べて5倍かかるといわれている。どうコストを落とすかがカギ。導管や機器などがそのまま使える。東京ガスがやる上での最大の強み。海外の方が再エネコストが安いため、そこでeメタンまで作って日本に持ってきて企業や家庭に提供しコストを抑えていくのではないかなどと話した。

WBS Quick
米韓演習 縮小を指示

アメリカのトランプ大統領は米韓合同軍事演習の規模を大幅に縮小するようヘグセス国防長官に指示したと自身のSNSで明らかにした。北朝鮮の金正恩総書記と自身が良好な関係にあると強調。韓国との合同軍事演習への参加やアメリカ側の演習の費用負担が大きいことに不満を示した。一方、米韓両軍は朝鮮半島有事を想定した合同演習をきょうから27日までの日程で開始。韓国国防相関係者は演習は計画通り進行中としていて、縮小するかどうかは明らかにしていない。

JR東海の利用者数 過去最高

JR各社はお盆期間の新幹線、在来線特急の主要区間の利用者が1年前とほぼ同じ1321万5000人だったと発表した。このうちJR東海は432万3000人、1日平均の利用者数はお盆として過去最高だった。日本航空と全日空は国内線と国際線の利用者数が1年前より減少した。

都が地下シェルター整備へ

東京都は弾道ミサイル攻撃からの被害軽減のための地下シェルターを八重洲駐車場に整備する。今後、既存の地下施設を活用し改修工事を進める方針。都内では都営地下鉄麻布十番駅に併設された都の防災倉庫に次いで2例目となる。

千葉豪雨 新たに1人不明

千葉県を襲った記録的な豪雨で県は新たに市原市の60代男性が行方不明になっていると明らかにした。男性の家族がきのう、連絡が取れなくなっていると警察に届け出たという。きょう午後、男性の行方がわからなくなった場所近くで遺体を発見。警察が身元の確認を急いでいる。今回の豪雨による行方不明者は2人、死者は関連調査中を含め10人となっている。

中国 鉱工業生産の伸び鈍化

中国の7月の鉱工業生産は前年比で4.5%プラスだった。伸び率は前の月から縮小した。内需の低迷に加え、台風上陸による工場の稼働停止が影響した。消費動向を示す小売売上高は0.6%プラス、前の月からの伸び率が縮小している。消費刺激策の効果が薄れている現状が浮き彫りになった。

WBS トップを直撃
業界2位 成長へのシナリオ

きょうはJFEホールディングスの北野嘉久社長。JFEホールディングスの粗鋼生産量は2137万トン。国内の鉄のおよそ4分の1を生産している。北野社長は2年前に就任。強みについて、グループ内でやるので連携のスピードは速い。競争優位性も生まれる。鉄を製造するJFEスチール、その鉄でインフラなどを構築するJFEエンジニアリング、鉄鋼製品などの流通をJFE商事が担う。

洋上風力強化で専用工場

笠岡モノパイル製作所で2月から量産を始めたのがモノパイル。モノパイルは洋上風車の基礎部分。JFEスチールがモノパイル専用の鋼板を作り、分厚い板を曲げて製品にするのがJFEエンジニアリング。海の中でも耐久性の高いモノパイルに仕上げるという。年間50本の生産を目指している。北野社長はグループを挙げてモノパイル事業に貢献していくと述べる。洋上風力発電の設備では中国メーカーが台頭し世界シェアも急拡大している。北野社長は安価なコストで出している。性能のいい商品で勝負すると述べる。電磁鋼板はEVモーターに使用すると省電力で強い回転力を生み出す。すでにトヨタのレーシングカーに採用されている。もう一つがハイテン、軽くて強度が高いため車などの柱に使われている。衝突事故から人の命を守る重要な素材。高付加価値品の割合を現在の48%から60%に引き上げる計画。業界トップの日本製鉄を追うJFE、売上高にあたる売上収益では5兆円以上の開きが生じている。

巨大市場インドで勝負

JFEホールディングスの次の稼ぎ頭について、北野社長は高付加価値品✕海外。インドは年率8%で鉄鋼需要は伸びていく。インド政府の目標として3億トンにする計画。日本の生産量は8000万トンなので3億トンは日本の4倍の鉄鋼需要があると述べる。JFEスチールはインドの最大手のJSWと提携している。インドの製鉄所に2700億円を出資。2030年までに生産能力を2倍以上に引き上げる計画。

“量より質”でアメリカ攻略へ

日本製鉄はアメリカのUSスチールを買収して海外事業を強化している。JFEはアメリカの最大手ニューコアと提携。今後はアメリカで高付加価値品の製造、販売を検討している。北野社長は2035年に事業利益を現在の6倍、7000億円を目指す。北野社長は量より質という方針で成長する世界市場に事業を拡大していく、こういうビジョンを持っていると述べる。

業界2位 成長へのシナリオ

粗鋼生産量では中国が圧倒的なシェアを持っている。次いでインド、日本は5番目。JFEは高付加価値品✕海外とあげている。入山章栄氏はすごい期待したい、可能性はものすごくある。インドは車、モータリゼーションが爆発的に伸びる。自動車は非常に高いレベルの鉄が必要。電磁鋼板、ハイテン、亜鉛メッキ鋼板などが必要。この辺、日本は一日の長がある。自動車が伸びるほど日本の鉄が求められる。期待したいなどと話した。

テレ東BIZ

テレ東BIZARREのお知らせ。未公開インタビューを配信している。洋上風力とインド市場、勝算は?

(ニュース)
長期金利30年ぶり高水準 日銀 利上げ観測強まる

およそ30年ぶりの高水準となった長期金利の指標となる新発10年国債の利回り。夕方は2.920%だったが、一時2.930%まで上昇した。岡三証券の栗原正樹部長は日本銀行の利上げスタンス、タカ派的なスタンスに伴って金利上昇バイアスはかかりやすい状況と述べる。引き金となったのは日銀が、早ければ9月17ー18日の金融政策決定会合で1.25%への利上げを想定しているとした一部の報道。日銀の利上げは国債利回りを高めるとされる。これを受け国債市場ではすでに出回っている国債の価値下落を織り込んだ売り注文が進行。個人や企業の借入に影響する長期金利の上昇につながる。ベッセント財務長官は最終的に市場を変えられるのは政策。必要なことを実行すると信じていると発言。市場では先月行った日米の協調介入の見返りとしてアメリカが日本に対して利上げを求めているとの見方も出ている。岡三証券の長谷川直也さんは金融政策、利上げがどういうペースでどこまで進められていくか不確実性はもちろん残る。需給が悪化すると金利の上昇幅が大きくなり3%を抜けてしまうということは十分に考えられると述べる。

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