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1200年の歴史を誇る京都。工芸品にも使われる漆。古来、塗料や接着剤として用いられ、装飾を凝らした品など作られてきた。その代表例が、漆で描いた模様に金や銀の粉を巻き付けた「蒔絵」。番組では、その高度な技を特集。
京都・寺町通にある漆器店。創業は江戸時代初期。漆器は調度品であり特注品が多く、蒔絵などの技術が用いられてきた。時代が変わると自社で職人を抱え、漆器貿易の先駆者として台頭。人気は海外にも。
世界遺産・二条城の華麗な装飾。その技術を継承するのは塗師・三木表悦さん。伝統を用いた新たな作品を作り続け、海外でも高い評価を受けるように。「漆絵」は、潮風で内装が痛みやすい豪華客船などに採用。特徴的なのは「変わり塗り」という技法。4代目が作り出したのは「波シリーズ」という作品。重なり合う波の模様は、伝統技法を応用して作られたもの。香川で見た夜の海に着想。
京都・下京区の仏光寺通。漆を扱う店が点在しており、うち1つは明治42年創業。国産漆の7割がここで精製。素材をろ過して生漆とし、水酸化鉄などと酸化させれば黒漆に。その具合で光沢度合いなど変わるんだそう。需要は年々減少傾向。この工房では「漆塗りストロー」「漆塗りサーフボード」なども制作。京北でとれた育ちの悪い木材が材料。
京都・七条大橋そばにあるカフェ。アーティストの作品を間近に鑑賞できると人気。作品を手掛けるのは漆作家・谷川美音さん。イメージのまま描いた線描を設計図とし、使うのはプラスチック素材。両親が共に画家であり、大学で漆工芸を学んだ後に美術系の企業に就職。自分の作品を作りたいと独立すると、作品は空港やリゾートホテルなどに採用。
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