2024年2月10日放送 15:10 - 15:35 NHK総合

京都極上モノ紀行
京焼編

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(オープニング)
今回は…

今回は「京焼」。京焼に定義はなくそれぞれの窯元が独自の技法で京焼を生み出している。京焼のタイルは建築の世界でも注目されている。

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京焼
(京都極上モノ紀行)
和菓子の技法を用いた器

京都・東山区にある清水寺には国内外からの観光客で賑わいを見せている。寺へと続く参道周辺では、古来より様々な陶器が作られてきた。五条坂の坂の途中に100年以上続く窯元がある。この窯元は3代目・林克行さんと4代目・侑子さんが営んでいる。代名詞といえるのは西施白磁。西施白磁は東洋美人の肌の色のように美しい白を持つ白磁という意味で名付けられた。この磁器を生み出すのは代々受け継いできた土だった。牛の骨を高温で焼いた骨灰を混ぜることで透過性のある白が生まれる。侑子さんが新たな感性で生み出しのが、土鋏と呼ぶ作品群だった。特徴は花びらのような装飾。侑子さんは「インスパイアされたのは和菓子の伝統技法」などと話した。今は土鋏の技法を発展させ新たな作品づくりに取り組んでいる。

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五条坂京焼東山区(京都)清水寺
試行錯誤から生まれた結晶

京都・東山区にある老舗工房の店舗では茶碗や食器などが売られていた。一番の人気は釉薬を用い花のような結晶を浮かび上がらせた優美な器。海外にも輸出され高い評価を得ている。工房では20人を超える職人が様々な陶器をて手掛けている。4代目の土渕善亜貴さんは29歳で当主になった。3代目・善英さんの時代から釉薬の研究を重ね、そのノウハウをノートに書き留めてきた。善亜貴さんはデータをもとに亜鉛を釉薬に用いた新たな陶器作りに挑んだ。こうしてうまれたのが花のような結晶のある陶器だった。左京区にある懐石料理店では善亜貴さんが出掛けた結晶のある器を使用している。

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京焼左京区(京都)東山区(京都)清水寺
建築に京都の美を

京都駅に直結するホテルの中に京都の伝統工芸品を身近に感じてもらおうと2022年セレクトショップがオープンした。商品の中に、登竜門の図柄の京焼や白地に凹凸の模様を施した茶器が並んでいた。この器を手掛けたのは高島慎一さん。鮮やかな発色が印象的な交趾という中国伝来の焼き物を制作してきた。交趾の特徴は凹凸のある紋様。これはいっちんと呼ばれる技法によって生み出される。ケーキのデコレーションのように粘土で絵を描いている。色は妻のあおいさんが行っている。高島さんを新たな京焼の道に導いたのが建築士の中原典人さんだった。中原さんは数名の作家とともに京焼の可能性をさぐる様々なプロジェクトを立ち上げてきた。高島さんはホテルの内装材として京焼を提供した。これをきっかけに京焼の新しい可能性を見出したという。あるホテルのプロントには「いっちん」のタイルが貼られていた。

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京焼京都駅
今の時代に応じた進化

泉涌寺の近くにある窯元は、江戸時代、京焼の発展に功績を残した尾形乾山の作風を取り入れている。最近は、パスタ皿やスープカップなど現代のライフスタイルに合わせた洋食器も制作している。さらに表札や照明器具も作っている。

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尾形乾山泉涌寺
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

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