2026年8月6日放送 4:30 - 5:00 NHK総合

国際報道
2026 イエメン フーシ派 攻撃の応酬激化の影響は?

出演者
山澤里奈 辻浩平 藤重博貴 吉田智聡 
(オープニング)
オープニング

今週は夏の特別編成のため、放送時間を30分に短縮して伝えている。

(ニュース)
ホルムズ海峡 協議進展は?

ホルムズ海峡をめぐりイラン外相のバガイ報道官は4日、オマーンと新たな航路設定に向けて進めてきた協議について“前向きな進展を見せていると評価されている”と述べたうえで、“将来的な船舶の航行の管理に必要な仕組みの構築に取り組んでいる”としてまとまり次第、公表する方針を示した。米国のルビオ国務長官は「米国も関与している」と主張したうえで、「合意に達することを願っている」などと述べた。トランプ大統領は4日、近日中にイランとの協議が進展しホルムズ海峡が解放されるとの認識を示した。FOXニュースのインタビューでは再び軍事攻撃に踏み切る可能性も示唆していて、イラン側が近く示すとする新たな航路の設定に米国がどう対応するのかが当面の焦点となっている。4日のダウ平均価格の終値は5万4085ドル88セントと2日連続で最高値を更新。ロイター通信は米軍のミサイルのデータに詳しい関係者の話を伝えた。地対地ミサイル「ATACMS」と精密打撃ミサイル「PrSM(プリズム)」について、“ほぼすべて使い果たした”と明かしたとしている。巡航ミサイル「トマホーク」も“半数近くを使った”と説明したということで、“有人機による爆撃に頼らざるを得ない可能性がある”としている。

SPOT LIGHT INTERNATIONAL
イエメン 高まる緊張 その時現地では

ホルムズ海峡をめぐる協議が続く中、もう一つの対立の場となっているのがイエメン。イランの支援を受ける反政府勢力フーシ派が首都サヌアなど人口の約7割を占める地域を実行支配。イエメンの暫定政権はサウジアラビアの支援を受け、10年以上内戦を続けている。イエメンを舞台にイランとサウジアラビアの事実上の“代理戦争”が行われてきた。フーシ派は先月下旬、サウジアラビアの石油関連施設やタンカーを攻撃。フーシ派の支配地域から約20キロ、暫定政権が支配する最前線の街・マアリブ。街にはフーシ派との戦いで戦死した殉教者を称える看板が掲げられていた。街の施設には捕虜となったフーシ派の戦闘員が拘束されている。経済的な貧しさから家族を支えるために戦闘員になった人も多い。フーシ派の支配地域に知人がいるという男性は、“国際社会の経済制裁がフーシ派を追い詰めている”とみている。SNSではフーシ派を批判するような映像も投稿されるようになっている。戦闘員を社会復帰させようと活動する日本人がいる。アクセプト・インターナショナル代表理事・永井陽右。暫定政権の捕虜となった戦闘員に職業訓練を実施。再び戦闘員に戻ることを防ごうという。先月、支援してきた元戦闘員が故郷に帰れるチャンスが訪れた。フーシ派と暫定政権が過去最大規模となる1,600人以上の捕虜交換をすることで合意した。しかし前日の夜、予定されていた捕虜交換がキャンセル。延期の背景にあったのが、イランの前の最高指導者・ハメネイ師の葬儀。フーシ派の代表団は葬儀後、イランの航空機で戻ろうとしていた。暫定政権側は着陸する予定だった空港を攻撃した。暫定政権の軍の参謀は“航空機にイランが供与した武器が積まれていたから”だと非難した。その後、フーシ派と暫定政権の対立は深まり、捕虜交換の合意は事実上破綻。元戦闘員がふるさとに戻れる見通しは今も立っていない。緊張がさらに高まる中東情勢。平和が訪れる日はさらに遠のいている。

攻撃の応酬 影響は イエメン フーシ派

防衛研究所研究員の吉田智聡さんを紹介。ホルムズ海峡の代替輸送ルートとして重要性が増しているのが紅海とバーブルマンデブ海峡。フーシ派はバーブルマンデブ海峡などで先月下旬、イエメンの暫定政権を支援するサウジアラビアに対する海上封鎖を宣言。さらにサウジアラビアの石油タンカー2隻や石油関連施設を攻撃した。これに対し、サウジアラビアもフーシ派が実行支配するイエメン西部を攻撃。合意間近とも言われているホルムズ海峡の動向によるところが大きいと思うが、原油への供給制約ということになるため、紅海方面に限っては原油価格の高止まりにつながる恐れがあるという。フーシ派はサウジアラビアに限定すると言っているが、過去にフーシ派はイスラエル船を攻撃すると言っていたものの、実際には関係ない船も攻撃されていた。研究者によっては見方は分かれているが、吉田さんはイランは相当程度、フーシ派に影響を及ぼすことができるとみている。MIYAVIさんからの質問は「“忘れられた危機”イエメンいま求められる支援は?」。フーシ派は国際機関の職員を拘束したりといったかたちで、支援が届きにくい環境になっていたり、支配地域の中の人々の経済的な困窮によってイエメンの食料事情は悪化している。

WOW!The World
イタリア 名物「グラニテ」で朝食を

イタリアのシチリア島の村で大勢の人が朝食に味わっているのは名物の「グラニテ」。果実などを使った冷たいデザート。こちらの店で使うのは取れたての地元の果物と水と砂糖。数十種類のフレーバーが楽しめる。歴史は中世まで遡り、山の雪にレモン果汁をかけたのが始まりだという。

ブルガリア 干ばつでドナウ川からマンモス

熱波に見舞われているヨーロッパ。ブルガリアでは干ばつでドナウ川の水位が歴史的な低さを記録した。身動きできなくなった船がある一方で驚くような発見も。マンモスの骨が見つかった。下顎の骨に大腿骨、牙など、専門家は骨格の大部分がまだ眠っていて、発見される可能性があるとしている。

交差点にスパイダーマン

交差点にスーパーヒーロー登場。アメリカ・アーカンソー州で、車椅子に乗った男性が横断するのに苦労していたところ、赤い車からスパイダーマンの姿をした男性が出てきて、車椅子を押して安全な場所まで移動させた。その後、車に戻って出発した。昔からスパイダーマンのファンだったという男性。仕事先のイベントで着たコスチュームのまま車に乗っていた。地元警察は路上カメラの映像をSNSに投稿して感謝。市長からは貢献を称えるメダルが授与された。

(ニュース)
ヨーロッパ 記録的熱波 原発の運転 一部停止 経済活動に懸念

記録的な熱波となっているヨーロッパでは、ポーランドなど各地で干ばつが続き、川の水位が低下している。これを受け原子力発電所の運転を一部停止するなどの動きが相次ぎ、経済活動への懸念が高まっている。クロアチアでは川底が見えるほど干上がった川に船が取り残されていた。ハンガリーではドナウ川の水位の低下から、国内唯一の原発の全原子炉の運転を停止する可能性に言及。フランスでも原発の運転に必要な冷却水が確保できないことから、運転の一部停止、出力低下を行っている。ルーマニアではドナウ川の水位の低下で、原発の原子炉2基のうち1基の運転を停止。原発に冷却水を供給しやすくするため、爆薬で川底の岩盤を破壊。フランスF2は、かつてない措置と報じた。ルーマニアのボロジャン首相は3日、国民や企業に自主的に電力消費を抑えるよう要請。首相によると自動車メーカーのダチアなどは国内工場での生産を今月19日まで休止。

解説 記録的熱波で なぜ原発停止?

ヨーロッパの原発が停止などに追い込まれている理由を解説。ヨーロッパの原発は海沿いより内陸に設置されているものが多く、冷却に必要な水を川から十分に確保できなくなっている。また川の温度が高くなると生態系に悪影響が出る可能性があるため、各国では原発から排出される水についてルールを設定。例えばフランスの基準は、河川の水温が一定の上限を超えないこと、排出による川の水温上昇を数度以内に抑えること。基準を超えると原発は出力を下げるたり停止したりしなければならない。

ウクライナ ロシア物流倉庫へ攻撃 被害総額6,600億円か

ロシアのコンサルティング会社によると、先月中旬から今月4日までに、ネット通販最大手ワイルドベリーズの物流倉庫16か所が、ウクライナからの相次ぐ攻撃により被害を受けた。被害総額は日本円にして少なくとも6,600億円にのぼると推計。今後も同様の攻撃が続けば、ロシアの経済に影響が出る可能性。ウクライナ側には、ロシア国民が日常的に利用するサービスに打撃を与え、プーチン政権への不満を高めるねらいもあるとみられる。イギリスBBCは、ロシア人が以前より身近に不安を感じていると伝えている。街頭インタビューした男性の会社はワイルドベリーズで商品を販売していて、在庫の一部が無人機の攻撃で燃えた。男性は、今は事業拡大より、いかにあすを乗り切るか考えざるを得ないなどとコメント。

INTERNATIONAL NEWS REPORT
ガザ地区 イスラエル軍攻撃の犠牲者 112人葬儀

ロイター通信は、イスラエル軍が2023年11月にガザ地区の住宅街を攻撃した際にがれきの下敷きになり、この2週間余りに行った捜索の結果、112人の遺体が見つかったと伝えている。ガザ市で4日、112人の集団葬儀が行われた。ガザ地区当局の先月発表によると、2023年10月に始まった戦闘で、がれきなどの下に取り残されたままの行方不明者が9,500人に上る。

ウクライナ 各国に支援訴える一方で 着服か

ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、ロシア軍が首都キーウなどを攻撃し、17人が死亡したと明らかにし、あらためて防空システムの支援を各国に訴えた。支援を呼びかける一方で、ウクライナの捜査当局は、外務省の元高官や現職の外交官などが外国から寄せられた支援金を着服し、3,700万フリブニャ以上、日本円にして1億2,000万円以上の資金洗浄を行った疑いがあると発表。地元メディアは、元高官が日本のウクライナ大使館を通じて寄せられた6,000万円を超える支援金も着服していたと伝えている。

アメリカ 国家情報長官に クレイトン氏就任

アメリカでCIAなどの情報機関を統括する国家情報長官にクレイトンが就任。クレイトンは4日、ホワイトハウスの大統領執務室でトランプ大統領だ立ち会いのもと、就任の宣誓を行った。議会上院での長官就任の承認に向けた公聴会で、2020年大統領選でトランプ大統領が敗北した結果を明確に認めることを拒み、野党の民主党議員らは承認に反対していた。結局、賛成51、反対47とわずかな差で承認。クレイトンは就任にあたり、アメリカ国民が情報機関に完全な信頼を寄せられるよう力を尽くしていくとの声明を発表。

NASAが観測 スペースXのロケット残骸が月面に衝突へ

宇宙開発企業スペースXが打ち上げたロケットの残骸が、日本時間のきょう午後、月面に衝突する予定だとNASAが明らかにした。NASAは衝突の様子を観測することで、将来の月面探査に役立つ知見を得たいとしている。

(エンディング)
あすは

Voice to Voiceスペシャル。

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