2024年1月8日放送 4:20 - 4:45 NHK総合

小さな旅
「荒波を越えて ふたたび 〜北海道 厚岸町〜」

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(小さな旅)
荒波を越えて ふたたび 〜北海道 厚岸町〜

北海道東部にある厚岸町、8400人ほどが生活する漁業の町である。厚岸はその地形や親潮と黒潮がぶつかることも相まって、年間通じて魚介類を豊富に獲ることができる。厚岸湖のほとりにあるピンクの建物。漁師である中嶋さんが運営するオイスターバーだという。中嶋さんのお店でのこだわりは自分で育てた牡蠣を食べてもらうことだという。また厚岸では1年通じて生で牡蠣を食べることができる。牡蠣の養殖は5ミリほどの稚貝から育てる。牡蠣は2年で8センチほどに。この時期になると厚岸湾に運び、成長を敢えて抑え時期を調整し1年中出荷できるようにしているのだという。現在では厚岸町の名物ともなった牡蠣。しかし昭和58年に厚岸湖内で全滅したという。そこから森に目を向けると、開発により木がなくなったことに気がつく。中嶋さんたちは協力し木を植え、養殖方法も工夫した。これにより漁獲量は以前より増えた。中嶋さんは牡蠣を育てることに関して「自然に委ねるのだから、自然に気を配らねばならないのだと語ってくれた。」

キーワード
ハナサキガニ厚岸湖厚岸湾厚岸町(北海道)

水温が下がる秋、厚岸町では「潜り」と言われる人が潜ってのウニ漁が行われる。潜水服を着て、身体におもりをつけ海に潜っていく。その重量は60キロにもなる。毛利哲也さんはこの潜りを行う数少ない漁師。栄養豊富な海は一見すると濁っており、5m先の視界もない。船頭さんと連携しながら位置を決め、綱夫と呼ばれる命綱などを操る役割の漁師と協力し合う。毛利さんは命を預けること、海の中では1人であることの恐怖を語る。もともとアサリなどを獲っていた毛利さんは20年ほど前に潜りを始めた。家族のために冬場の収入を増やしたかったのだという。3年前、一番上の娘さんが社会人になったことで、潜りを引退しようと考えた。しかしその矢先、北海道東部に赤潮が訪れ大きな被害が出た。毛利さんは引退を考え直すこととなった。自分がお世話になった漁をつないでいかなくてはならないと考えたのだという。海の中ではウニの天敵ヒトデを取り除き、獲ったウニは餌の豊富な場所に放していく。こうして毛利さんたちは厚岸の海をつないでいく。毛利さんが気にかけていた後継者問題も解決に向かっている。毛利さんが潜りを行う際に綱夫を務めていた荒川さんが独り立ち、別の船で潜りを行うことになった。赤潮から2年が経過し、毛利さんはこの冬で潜りを引退すると決めた。「自分が潜らなくてもあとの人が獲るだけは回復した」と感じたのだという。厚岸の人たちは荒波を超えて故郷の海と生きる。

キーワード
厚岸町(北海道)赤潮
(エンディング)
エンディング

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