2024年4月1日放送 4:20 - 4:45 NHK総合

小さな旅
「えびすさん ほほ笑む街角で 〜佐賀市〜」

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(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(小さな旅)
えびすさん ほほ笑む街角で〜佐賀市〜

江戸時代・城下町として栄えた佐賀市は23万人が生活している。佐賀市にはえびすさんが至るところで祀られており、その数は840にもなるという。人々は「えべっさん」と呼び、江戸時代に整備された長崎街道に商売繁盛を願って祀るようになったのが始まりだという。町中のえべっさんに挨拶するのは佐賀の日常となっている。江戸時代から営む和菓子店の9代目である中溝一雄さん、朝5時から仕込みをし、1人で店を切り盛りしている。中溝さんは毎日えびすさんにお茶をそなえるという。お願いするのは家族の幸せと商売繁盛、こうすると気持ちがやわらぐのだと中溝さんは語る。また長い付き合いだというえびすさん、時には飲んで帰った日に奥さんに怒られないようにと願ったこともあるという。お菓子を作って65年、お店は中溝さんの代で閉めることになるが、今の願いは1日でも長く店を開けることだという。嬉しいときも苦しい時も、中溝さんはえびすさんと人生を歩んできた。

キーワード
えびす佐賀市(佐賀)長崎街道

市内には踊るえびすさんの像など様々なものがあり、店先だけでなく様々な場所に置かれている。家の塀のくぼみにあるえびすさんを拝むのは堺久子さん。堺さんはわざわざ家を建てる際にこのくぼみを作ったのだという。毎朝えびすさんの掃除とお供えを欠かさないという堺さんだが、嫁いできた時には無関心だったという。そんな気持ちに変化が出たのは子育て中。お子さんの健やかな成長を願うようになったのだとか。堺さん夫婦2人だけでの旅行は新婚旅行のみ。働き詰めだったという旦那さんは退職後1年あまりで亡くなったという。堺さんは「寂しい」という気持ちで泣きながら夫を見送ったという。そんな堺さんの話し相手はえびすさん。買物に出れば花の売り場に足を運びお供え用の花を購入する。堺さんはえびすさんを通して旦那さんが出てきているのだと思うと話してくれた。

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佐賀市(佐賀)

市内にあるえびすさんだが、人の移動などで世話をすることができなくなることもある。そんな時に持ち込まれる石材店。3代目の大曲さんは持ち込まれたえびすさんを修理するのだという。この日も引き取りを依頼された大曲さん、新たな行き先が見つかるよう石材を補修して修理を行う。大曲さんは「えびすさんを減らしたくない」と語る。18歳で故郷を離れた大曲さんは30歳になるまで東京で働いていたという。30歳の頃にお父さんが体調を崩し、実家の石材店を継ぐために帰郷した。その際にたまたま引き受けたえびすさんの修理、その後人々のえびすさんに対する思いを感じ修理を本格的に手掛けるようになったという。修理を終えたえびすさんを見て微笑む大曲さん、家族や友人のように接してもらえたらと語る。堺さんはある日、自宅のえびすさんの汚れを落とす相談を大曲さんに持ちかける。きれいになったえびすさんを見て、堺さんは嬉しそうに語りかけた。えびすさんは何も言わないが、笑みを浮かべ街を見守っている。

キーワード
佐賀市(佐賀)東京都
(エンディング)
エンディング

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