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- 所ジョージ
オープニング映像。
畳は、植物で編んだ敷物が起源と言われている。奈良時代から平安時代にかけて木でできた台を敷物で包む現代の畳に近いものが登場し、江戸時代中期以降には全国的に庶民に普及した。現在では、畳の材料の生産量が減っている。本日は、今だからこそ見直そう畳の科学。
畳は、稲わらでできた畳床という土台の上にいぐさで織られた畳表を貼り、畳縁で抑える構造になっている。近年では藁の変わりに化学床といわれる人口の素材で作られたものも多く、軽くて安いという利点がある。いぐさは、熊本県八代市で生産量の9割以上が栽培されている。表皮をとったいぐさを見るとスポンジのように隙間があいている。スポンジ構造の一番のメリットは調湿効果。稲わらにも同じ機能がある。2つの自然素材によって高い調湿効果がある。
いぐさには吸着効果があり、有害物質を吸着してくれる。アンモニア水を染み込ませた布を入れ、空のボックスといぐさをいれたボックスを用意。いぐさのスポンジ構造がアンモニアを吸着している。フローリングに置き畳を置くだけでもいぐさの効果は得られるのでおすすめ。昔は屋根や壁が自然素材だったため家全体が湿気を吸っていたが、現在は高気密住宅のため定期的に換気する必要がある。
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畳職人の技術を知るために京都に訪れた。畳職人の作る畳は、畳を敷く部屋のサイズを採寸し、それに合わせてオーダーメイドで作っていく。ほとんどの部屋は、直角の部屋はなく歪みがある。畳床は専門の畳床職人が作り、畳表はいぐさを栽培している農家が織りあげる。畳表を畳床に貼り畳縁をつける作業を行うのが、畳職人。かまちは畳縁がない部分で、畳床に檜の板を補強材として縫い付けていく。板に穴をあけ、部屋に合わせた畳のサイズにカットする。板を畳床に縫い付けるには、強い力が必要。ここを丁寧に行うことでぴったりを収まる畳になる。
畳床に畳表を張っていく。このときに重要なのが、いぐさを間に入れて段差をなくすこと。かまちを縫い付けたときと同様に、畳表と畳縁を縫っていく。稲わらの畳が完成。自然の素材で作られているからこそ、何度も修繕して使える。
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大徳寺は、現在大規模な修理を行っていて、現在まで使われていた約390年前の畳が見つかった。現役の畳としては最古のもので、畳床は当時のものが残されている。畳を修理して再利用することになっている。厚みがなくなっていたので、裏にはゴザのようなものを重ね、表面は稲わらを足して平らにした。文化財畳技術保存会は、畳職人の手仕事を守るために活動している。職人も素材自体も減っているという。
所さんの目がテン!の次回予告。
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