- 出演者
- 木村佳乃 所ジョージ 伊原弘将 露の団姫 大河内智之
滋賀県にある常楽寺で収蔵されていた絹本著色浄土曼荼羅図(重要文化財)は、2億800万円で文化庁に売却された。常楽寺の本堂と三重塔、この2つは重要文化財の中でも特に価値の高い国宝に指定されている。ところが、本堂と三重塔は傷みが進み、修繕に巨額の費用がかかることが判明。国宝ではあるものの、1割ちょっとは所有者が負担しなければならず、計約9300万円を捻出するため、泣く泣く重要文化財の売却に踏み切ったという。経済的な理由から重要文化財の売却を希望する所有者は増加する一方。
オープニング映像。
所ジョージは「国宝って決めたら守ってよね。指定ですって言いながら(修繕費)1割負担とか。出しなさいよ全部って思いません?」などとコメント。建造物などが老朽化などにより維持できず解体された国の登録有形文化財(建造物)の抹消件数は314件。うち、ここ10年で233件が抹消されている。
国や各地方自治体が価値を認め指定した文化財の数は約13.5万件。うち、約7割が市町村指定の文化財。番組では奈良・山添村で行われた未指定文化財の調査に密着。村人が共同管理する寺には、御本尊の観音菩薩の他、大小さまざまな仏像が安置されていた。専門家が注目したのは木造の不動明王像。すでに重要文化財や県指定文化財になっている仏像と遜色ない水準のものだという。住民の半数が60歳以上の山添村。共同での維持管理が年々厳しくなってきているという。今回の取材でも仏像の盗難被害が発覚した。
実は今、全国の博物館である問題が発生している。奈良県立民俗博物館では収蔵庫が収蔵品で溢れかえっていた。そのため、寄贈が受け付けられない状況になっている。これは奈良県立民俗博物館に限らず全国の博物館が抱えている問題。
ゲストの大河内智之さんは仏像を全部捨てるしかないとなっていた事例に直面したことがあり、経験した中で一番ショッキングな出来事として挙げた。
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- なら歴史芸術文化村
能登半島を襲った地震と豪雨。国の専門機関・文化財防災センターの職員と地元の学芸員らによる文化財レスキューが今も続いている。被災した古文書はビニールで密封し凍結。その後、真空凍結乾燥機にかけられる。すると、水没した古文書も文字が読める状態に復元できるという。
次回予告が流れた。