2024年9月14日放送 8:15 - 9:00 NHK総合

新プロジェクトX〜挑戦者たち〜
新プロジェクトX 日本発!革命アプリ世界へ 〜巨大フリーマーケット誕生〜

出演者
有馬嘉男 森花子 山田進太郎 小泉文明 富島寛 
(オープニング)
日本発!革命アプリ世界へ 巨大フリーマーケット誕生

日本で生まれた「メルカリ」が世界に進出している。誰でも自分の品を売りに出しスマホ1つで買うことができる。売り買いされる総額は年間1兆円を超える。これは夢に挑むと決意した3人の若者の物語。

キーワード
メルカリ
オープニング

オープニング映像。

オープニングトーク

「メルカリ」の国内の月間利用者の数は2283万人。糧に眠っているレトログッズやオガクズ、トイレットペーパーの芯も売られている。トイレットペーパーの芯は子どもの工作用に使われているという。

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メルカリ
日本発!革命アプリ世界へ 〜巨大フリーマーケット誕生〜
日本発!革命アプリ世界へ 巨大フリーマーケット誕生

1990年代、世界はインターネットの夜明けに沸き立っていた。このイベントに参加し胸を熱くしていたのが大学生の山田進太郎だった。山田は1977年愛知・瀬戸市出身。中学から神学校に進むも成績はふるわず地味な存在だった。建築家などを夢見たがなれるとは思わなかったという。特技はインターネット。大学のサークルでどの講義が休みかを発信するとちょっとした人気となった。そんな山田とコンピュータに没頭したのが川島優志。川島は好奇心旺盛、大学を突然辞め、渡米した。卒業の翌年、山田は1人で起業することを決め「ウノウ」を設立。しかし6年の間、めぼしい成果を出せないまま20代が終わった。2008年、アメリカの24歳が率いるフェイスブックが日本に上陸。世界はたった1つのアイデアで変わることがまた1つ証明された。2009年、山田がリリースした「まちつく!」がヒットした。そしてアメリカのゲーム大手「zynga」が山田のアイデアを会社ごと買収したいと持ちかけてきた。山田は買収を受け入れた。しかし子会社となって間もなく、本社はゲーム開発の中止を伝えてきた。数十億円の売却益を得たのと引き換えに夢が打ち砕かれた。山田は退社し仲間も失った。川島優志だけはたびたび連絡をくれていたという。川島はデザイナーとしてグーグルに入社するなど躍動していた。夢を失った山田は、半年かけて5大陸を巡る旅に出た。ボリビアを旅したとき子どもが荷物運びを手伝っていた。それを見た山田は、自分は恵まれている。恵まれたお前は何もしないのか?と問われた気がしたと感じたという。帰国後、スマートホンが爆発的に普及。山田は自由に物を出品し売り買いできる場をスマホ上に作れないのかというアイデアが浮かんだ。そんな山田に賛同したのが2人いた。石塚亮はアメリカで育ち携帯のゲーム開発で日本進出を目指した。その時、親身になり関係者を紹介したのが山田だった。石塚は事業に失敗したがもう一度挑むなら山田と組みたいと思っていた。もう1人は富島寛。富島は動画検索事業を立ち上げたが収益が出せず撤退。富島は山田のアイデアに惹かれ参加を決めた。「どうせやるなら舞台は世界」これが3人の合言葉になった。

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スタジオトーク

なぜ世界だったのか?と聞かれ山田進太郎は「初めてインターネットに触ったときにNASAとかのHPを見て、世界とつながってる感覚がすごく衝撃的だった。自分も世界に向けて発信できると思ったので、グローバルで使われるサービスを作ろうとおもった」などと話した。

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日本発!革命アプリ世界へ 巨大フリーマーケット誕生

2013年、開発は六本木の雑居ビルで始まった。山田の売却益を元手にエンジニアを雇いプログラミングを開始。目標は3か月でのアプリ完成。開発メンバーには他に本職がある者やインターンの学生などが手を挙げ集ってきた。苅田直也はひたむきに世界を目指す山田の姿に引かれ入社を決めた。2013年7月2日、サービス開始。しかし初日に取り引きされた額は2万円。ダウンロード数はたったの400だった。突破口を開くため山田が誘い入れたのが小泉文明。日本で生まれたSNSミクシィの上場を手がけ、その後メルカリに参加。ミクシィは米国から来たフェイスブックに市場を奪われた。小泉はテレビCMで一気に認知度を上げようと資金集めに奔走。40社以上を回って14億5000万円を調達、CMが放送された。創業から2年。ダウンロード数は1000万を突破し市場が動き始めた。その裏で山田は世界進出の準備も進めていた。世界進出の一歩目は巨大市場、米国。責任者として石塚と富島を送り込み英語版アプリのサービスを開始。だが思うように広まらなかった。山田は人員の8割を米国版アプリの改善に充てたが日本のような爆発的な普及には至らなかった。創業5年目、日本で大問題がおきた。お金に困ってる人をターゲットに現金を出品して売る闇金のような手口がSNSで拡散。さらに盗まれた品や転売。犯罪を助長しているという指摘に会社は窮地に陥った。

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スタジオトーク

メルカリの現金出品問題などについて山田進太郎は「世の中からは巨大プラットフォーマーみたいな形でみられているから報道された。自分たちからしたら凄い小さな存在でやってるって思いが凄い強かった。世の中の見られ方って全然違うんだなって気付いた」などと話した。資金調達などを行った小泉文明は当時の思いについて「なんでメルカリが成長するのか納得してもらえない。さんざんな言われようだった」などと話した。

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問題の出品はあとを絶たなかった。山田和弘は「拡散のスピードは全く想像していなかった」などと話した。100人を超えるスタッフが24時間大勢で現金の出品を削除。ところが今度はチャージ済みのICCカードが出回った。1万円札を折ってオブジェとして出品する愉快犯も出現した。山田は全社員に向け、謝罪のメールを送った。AIなどを導入し監視と本人確認を強化していった。一方、アメリカ市場は苦戦していた。石塚と富島はアプリの使い勝手を徹底的に調査した。山田進太郎は川島優志に連絡し凄いビジネスマンを紹介してほしいと頼んだ。川島はジョン・ラーゲリンの名前を上げた。ジョン・ラーゲリンはスウェーデン出身だが、子どものころスーパーファミコンで遊び大の日本びいき。当時はフェイスブック社の幹部を務めていた。山田はジョンに会い応援してほしいと口説いた。ジョンはかつてNTTドコモに入社。iモードの海外展開を担ったが会社は共通企画を作れず、失敗。市場はアメリカから来たスマートフォンに奪われてしまった。アメリカでの成功をジョンに託し、石塚と富島はトップから身を引いた。ジョンは売るためのアプリだと広告を絞り込んだ。さらに売るのは簡単だと物流会社で梱包を代行するサービスも開始した。CMでも勝負を懸けた。半年後3000万ダウンロードを突破。様々な品が市場を巡り始めた。2020年、1億ドルを突破、翌年四半期黒字も記録した。その後、アメリカの事業は再び壁にぶつかり挑戦はいまなお続いている。

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当時を振り返ってと聞かれ山田進太郎は「嬉しかった。でももっともっといけるんじゃないかと思った」などと話した。アメリカの事業の業績推移を紹介。流通総額は徐々に減速している。累積赤字は700~800億近くだという。山田進太郎は「まだ可能性があると思っている。愚直にやり続けるしかない。その延長線上に世界で使われるようなサービスを創るってところに繋がっている」などと話した。富島寛は「よくここまで大きくなったなというのは凄いリスペクト」などと話した。小泉文明は「100%成功するプロジェクトならやる必要がない。どちらかと言えばチャレンジできているかできていないかのほうが重要」などと話した。

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日本発!革命アプリ世界へ 巨大フリーマーケット誕生

たった3人で始めた会社は2000人が働く起業に成長した。上場を見届け石塚と富島は会社を去った。富島が新たな挑戦の場に選んだのは映画製作。石塚はアメリカ在住、当時の思い出を大切に保管している。今は日本から世界を目指す起業家を資金で応援している。川島優志は「ポケモン GO」を立ち上げた。

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シアトル(アメリカ)ポケモンGOメルカリ
(エンディング)
エンディング

エンディング映像。

次回予告

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