2025年6月28日放送 20:00 - 20:50 NHK総合

新プロジェクトX〜挑戦者たち〜
ミスターラグビーがつないだ魂のパス

出演者
有馬嘉男 森花子 田中史朗 徳増浩司 
(オープニング)
ミスターラグビーがつないだ魂のパス

2019年のラグビーワールドカップ。弱小と言われていた日本がアジア初、決勝トーナメント進出の快挙を成し遂げた。

キーワード
ラグビーワールドカップ2019
オープニングトーク

有馬嘉男らが横浜国際総合競技場にやって来た。今回のゲストはラグビー元日本代表の田中史朗さん。田中史朗さんは「国歌斉唱が涙ものだった。みなさんの応援が僕達をサポートしてくれた」などと話した。

キーワード
横浜国際総合競技場
オープニング

オープニング映像。

ミスターラグビーがつないだ魂のパス~ラグビーワルドカップ2019日本大会~
ミスターラグビーがつないだ魂のパス 128点差からの再出発

1980年代日本中がラグビーに熱狂していた。一際輝きを放っていた選手が平尾誠二だった。平尾と同じ伏見工業高校出身の田中史朗は平尾のプレーに憧れた。平尾は中学でラグビーにであった。高校・大学・社会人すべてで日本一を達成。ミスターラグビーと呼ばれカリスマだった。次は世界、臨んだラグビーワールドカップ。日本はオールブラックスと戦い17-145で惨敗した。歴史的な大敗をきっかけに国内のラグビー人気も凋落。スタンドから人影が消えていった。さらにバブルが崩壊し、多くの日本人が自信を失い肩を落としていた。平尾はいつか雪辱を果たすを前を向いた。同じ悔しさを抱いたのは日本ラグビー協会の職員・徳増浩司だった。大会期間中、徳増浩司はどうすれば変われるのか、平尾と語り合っていた。ラグビー協会は平尾に代表チームの監督任せたい。何年かかってもいい日本代表を変えてくれと頼んだ。平尾誠二は1997年。34歳で日本代表監督に就任した。目指すは決勝トーナメント進出。平尾はオールブラックスのジェイミー・ジョセフに電話をかけ日本代表を助けて欲しいと頼んだ。ジェイミー・ジョセフはオールブラックスを去り日本行きを決定した。日本ラグビーで重視されてきたのは組織と規律。選手に求められたのは監督の指示のもと、決められた役割を確実にこなすことだった。平尾はそのやり方をジェイミーたちと変えたいと思っていた。平尾はさらに外国人選手を招集した。しかしこの改革は反発をかった。チェリーブラックスと揶揄され、社会人チームは代表メンバーに主力選手を出すことを渋った。ラグビーワールドカップ1999で日本代表は一次リーグで全敗した。海外でのテストマッチに挑むもここでも連敗した。2000年、平尾は監督辞任した。

キーワード
アンドリュー・マコーミックグレアム・バショップジェイミー・ジョセフラグビーワールドカップ1995ラグビーワールドカップ1999京都市立伏見工業高等学校平尾誠二日本ラグビーフットボール協会
スタジオトーク

日本ラグビーと世界ラグビーはどんな違いがあった?と聞かれ徳増浩司は「日本のラグビーは練習が大事。練習で型を決めて、その通りに試合に出す。1人1人に役割が決められててそれを集団で出していく。一回シナリオが崩れると、どうしていいかわからなくなる。外国人は個人を大事にしていく」などと話した。

ミスターラグビーがつないだ魂のパス 起死回生のW杯招致

2002年、国内はサッカー一色に染まっていた。徳増浩司は大学でラグビーの試合を見て心を掴まれた。大学卒業後は新聞社に就職するもラグビーを忘れられず3年で退社。ウェールズに留学し住み込みで掃除人をしながら本場でラグビーを学んだ。その後、茗溪学園の監督となりチームを日本一に導いた。次は日本を盛り上げたいと、ラグビー協会の職員となり、日本でワールドカップをやろうと提案した。同じ思いをもった理事たちも立ち上がり、オールジャパン体制となった。しかしこれまでワールドカップは強豪国でしか開催されていない。海外へ飛び面会を申し込んむも強豪国からは「100点差で負ける国でワールドカップはできない」と言われてしまった。国際ラグビー評議会に泥だらけで練習する高校生の姿などを見せた。そして2009年、ラグビーW杯2019日本大会が決定した。平尾は選手を強化する構想を練っていた。そしてトップリーグが誕生し試合数が大幅に増えた。トップクラスの外国人選手も日本に相次いでやってきた。その中で頭角を表したのが田中史朗だった。協会はエディー・ジョーンズをヘッドコーチに招いた。2015年のイングランド大会で日本代表は優勝候補の南アフリカに勝利した。この瞬間を平尾は病院のベッドで見守っていた。一週間前に末期がんを告知されていた。平尾は周囲には病を隠していた。友人の山中伸弥にだけは打ち明けていた。1次リーグで3勝した日本代表。スコットランドに敗れ決勝トーナメント進出はまたも叶わなかった。

キーワード
2002 FIFAワールドカップウェールズエディー・ジョーンズラグビーワールドカップ2019国際ラグビー評議会平尾誠二日本ラグビーフットボール協会東大阪市花園ラグビー場白井善三郎眞下昇茗溪学園中学校高等学校
スタジオトーク

南アフリカに勝利したVTRを見て田中史朗は「見てないんですよねこの映像。見てもそこで僕達が強くなるわけじゃない。ベスト8に向かってやらないといけない思いがあるから見ないようにしてます」などと話した。徳増浩司は「南アフリカに勝った時、携帯がガンガン鳴りまくった」などと話した。

ミスターラグビーがつないだ魂のパス W杯日本大会 成功の軌跡

末期がんで入退院を繰り返す平尾。抗がん剤治療を受けながらも考えていたのはラグビーのことばかりだった。次の課題は代表ヘッドコーチを誰に託すかだった。協会理事・土田雅穂は平尾に意見を求めた。平尾は迷わずジェイミー・ジョセフの名前をあげた。かつて日本を128点差で叩きのめしたニュージーランド代表。こうして2016年、ジェイミージャパンが動き出した。国籍を問わず国内リーグで活躍する有望な選手を招集。ジェイミーが求めたのは選手自らが考えて動くラグビーだった。それを実現するために導入した練習メニュー。メンバーを4つのグループに分け競争させた。どうすれば自分たちのチームが勝てるのか徹底的に議論させ考えさせた。これまで禁じていたプレーも取り入れた。タックルを受けた時、すかさずボールを繋ぐオフロードパス。成功すればビッグプレーとなるが、ボールを失うリスクも高い。選手自らの判断がもっとも重要となる。しかし選手からはとまどいの声が上がり溝ができてしまった。土田は病床の平尾を訪ね相談した。平尾は「ジェイミーにまかせて選手たちが考えないと一つ上に行けないと」言い続けていた。平尾はジェイミーを最後まで信じ続け2016年10月20日に亡くなった。チームを1つにすると動いたのは田中史朗らベテランたちだった。対話を重ねコミュニケーションをとりチームは1つになった。ジェイミーは日本代表を「ワンチーム」と名付けた。2019年9月日本大会がスタートした。日本は3連勝し決勝トーナメントに王手をかけた。最後の相手は強豪スコットランド。前回、日本の決勝トーナメント進出を阻んだ因縁の相手だった。日本は勝つか引き分けでトーナメント進出。しかし台風19号が直撃。試合が中止になればスコットランドは1次リーグ敗退となる。日本は中止なら決勝トーナメント進出。戦って負ければ1次リーグ敗退となる。だが中止を願う選手は1人もいなかった。勝って決勝トーナメントへ。それは平尾の悲願でもあった。競技場スタッフなどは必死で復旧作業にあたり10月13日10時45分、試合実施が決定。前半26分、守りの要である稲垣啓太がトライを決めた。自らの判断で攻撃に参加し、オフロードパスで繋いだボールを最後に受けた。代表初トライだった。こうして日本代表は勝利し決勝トーメントに進出した。

キーワード
マーク・ドッドソンラグビーワールドカップ2019台風19号土田雅人平尾誠二横浜国際総合競技場稲垣啓太
スタジオトーク

田中史朗は「あそこに稲垣選手がいるっていうのがかっこいい。基本的にプロップはあそこにいない。昔はああいうリスクのあるプレーはしなかった。本当に進化した。日本人はやればできるんです。始めから出来ないって思ってやってるから出来ないだけで、もっとチャレンジしてほしい。もっと自分たちの可能性を大きく持って欲しい」などと話した。

ミスターラグビーがつないだ魂のパス

日本中が熱狂したラグビーワールドカップ。その大会は岩手・釜石市でも開催された。震災で大きな被害にあった釜石にワールドカップを呼ぶ。それは阪神・淡路大震災を経験した平尾さんの願いだった。試合が実現したスタジアムには歓声が湧き、街には笑顔が溢れた。田中史朗は一昨年引退し、ラグビーの魅力を伝えている。徳増浩司は日本人と外国人がラグビーを一緒に楽しむインターナショナルクラブを開校した。

キーワード
ラグビーワールドカップ2019平尾誠二釜石市(岩手)
(エンディング)
次回予告

新プロジェクトX〜挑戦者たち〜の番組宣伝。

(番組宣伝)
ひとりでしにたい

ひとりでしにたいの番組宣伝。

Venue101

Venue101の番組宣伝。

ダーウィンが来た!

ダーウィンが来た!の番組宣伝。

大河ドラマ べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜

大河ドラマ べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜の番組宣伝。

NHKスペシャル

NHKスペシャルの番組宣伝。

プロフェッショナル仕事の流儀

プロフェッショナル仕事の流儀の番組宣伝。

うたコン

うたコンの番組宣伝。

歴史探偵

歴史探偵の番組宣伝。

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.