- 出演者
- 有馬嘉男 森花子
第96回アカデミー賞で「ゴジラ-1.0」が視覚効果賞を受賞。20年遅れと揶揄されてきた歴史をゴジラが変えた。作ったのは小さなスタジオで、始まりはわずか5人だった。
1986年当時、日本のVFXはハリウッドの20年遅れで教えてくれる人もなく惨めなものだった。山崎貴には映画を作りたいという思いを共有する仲間がいた。当時のメンバーはわずか5人で、理想だけが先走り空回りするばかりだった。「ジュブナイル」は山崎の監督デビュー作。「ALWAYS 三丁目の夕日」は運命を変える大ヒット映画。昭和の町並みをVFXで蘇らせた。海賊船に乗せてくれ、と続々と個性あふれる乗組員が集まってきた。
特撮技術の結晶、ゴジラをVFXで動かしてみたいという夢が叶ったのは2007年。日本映画でゴジラが街を破壊する初めてのシーンとなった。ゴジラがむき出しにしたのは海賊船の現在地、未熟さだった。日本最速と言われるペースで映画を作り、技術を蓄積していった。「ゴジラ-1.0」で街が破壊されるシーンを紹介。木はコンクリートと割れ方が違うという。
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- ALWAYS 続・三丁目の夕日SPACE BATTLESHIP ヤマトゴジラゴジラ-1.0シン・ゴジラプレイステーション三大怪獣 地球最大の決戦円谷英二庵野秀明本多猪四郎林民夫樋口真嗣永遠の0田中友幸関沢新一
ゴジラに向け出航したのは2019年春。乗組員は35人。ハリウッドの大作では1000人が投入されることを思えば巨大なゴジラに生身で突撃するようなものだった。山崎は「「シン・ゴジラ」の後追いだけはしたくなかった、「シン・ゴジラ」は陸の映画だから海の映画にしたい」と話した。植木は山崎の描いた絵コンテをプリヴィズと呼ばれる荒いCGにした。水は膨大な手間がかかるため、海はVFXでタブーとされてきた。山崎はSNSでスカウトもしている。佐藤は東日本大震災を体験し母も病で失った。腕を見込まれ入社したものの馴染めなかったが、何でも言い合う空気に巻き込まれていった。
問われていたのは海賊の一人一人、自ら考え動く力だった。電車は細部に至るまでリアリティを追求している。軍艦は一部はセット。海はVFXのタブー、その量に誰もがたじろぎ消耗していった。野島が着目したのは白波と水面の境界線。水面に半透明の幕を敷くと海が立体的に立ち上がってくることを突き止めた。ひらめきの一つ一つがハリウッドとの差を縮めた。安藤は野島がどれだけ遅れようとも急かさなかった。脳裏にあったのは山崎の言葉「失敗するならこの仲間で」。データ量が際限なく増えサーバがパンク寸前となった。
2023年3月、試写の日が来た。史上最大の決戦を35人で乗り越えた。映画公開2か月後、アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされる可能性があるという。皆で中継で見守った。ライバルは予算が桁違いの大作ばかり。5人だけで船出した海賊たちは自分たちだけのやり方で夢の島に立った。
最後に訪ねたのはスタジオの心臓部、サーバー室。山崎と早川は同期。39年間船の成長とともにあった。世界を驚かせたアカデミー賞、授賞式に登壇できるのは4人だけだった。社内選挙で選んだという。海賊船の航海は続く。
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