- 出演者
- 片山千恵子
オープニング映像。
58人が死亡・5人が行方不明となった御嶽山の噴火から10年。今回は御嶽山の噴火とその後の対策を見つめ、火山災害への備えについて考える。ゲストの市毛良枝は登山が趣味なのでどこまで備えれば良いか学びたいなどと話した。Q.「日本百名山 活火山の数はどのくらい?」。A.「百名山の約3分の1が活火山」。世界に約1500あるとされる活火山のうち、111が日本にある。
2014年9月27日、長野と岐阜の県境にある御嶽山の山頂で突然噴火が起こった。58人が死亡・5人が行方不明と戦後最悪の火山災害となった。地面には噴石によるクレーターがのこっており、その後の調査で噴石の範囲は半径約1km・初速300km/hで飛んでいたことがわかった。
御嶽山の噴火ではまず噴煙が立ち上り、そのうちの一部が火砕流となって視界不良となった。そこに多数の噴石が初速300km/h超で飛散した。噴火には種類があり、御嶽山の噴火は水蒸気噴火と呼ばれるものだそう。
火山災害で恐ろしいのは溶岩流だけではない。1991年の雲仙普賢岳の噴火では火砕流が頻発した。火砕流が恐ろしいのは速度で、約700度の高熱を持ち、時速80km/h以上で斜面を流れる。この年は43人が犠牲となった。雪山での噴火では積もった雪が一気に溶けて洪水のように流れ下る融雪型火山泥流と呼ばれる現象に警戒が必要。噴火の爆発に伴う大気の振動で数キロ離れた場所のガラスが割れる事例もあり、離れた場所でも安心はできない。さらに噴火後も火山ガスが吹き出し続け、中には毒性を持つものもあるため安心はできない。
富士山では全ての火山現象が起こる可能性があり、専門家は噴火のデパートと呼んでいるそう。富士山の最後の噴火は1707年で約300年間噴火していないが、専門家によると本来富士山は活発な火山で30年に1回は噴火していたため、いつ噴火してもおかしくないとのこと。噴火した場合に広範囲に影響を及ぼすと言われているのが火山灰で、東京の場合は風向き次第で2~10cm程度降る可能性があるとのこと。専門家は仮に火山灰が積もった場合には迅速な除去と交通網の復活が重要になるなどと話した。
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子どもが持ち歩ける防災ポーチ。中には防災用ホイッスルやSOSカード、冷却剤などを入れておくと役に立つ。
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専門家は活火山の登山の際にはヘルメットなど突然の噴火に備えた装備や火山灰対策のゴーグル・防塵マスクなどを用意すると良いなどと話した。また登山者以外にも活火山への備えが必要で、火山に対する知識などを事前に頭に入れておくと良いとのこと。
御嶽山の噴火を機に気象庁からの情報の出され方が変わった。噴火警戒レベルではレベル1が御嶽山の噴火以前は「平常」というキーワードだったが、以降は「活火山であることに留意」に変更された。調査・研究を進めなければ噴火の予知は難しいとのことで、今年から火山調査研究推進本部が発足した。
2022年8月、御嶽山ビジターセンターが開館した。この施設で御嶽山の解説や案内をしている池井真由美さんは、前提として御嶽山が火山であることを認識してもらい、歴史文化などを伝えていきたいなどと話した。また池井さんは長野県から御嶽山火山マイスターの認定を受けているそう。今年新たに認定され、実際に10年前の噴火に巻き込まれたという里見智秀さんは実体験を伝えていきたいなどと話した。麓の子供たちへの防災教育もマイスターの役割で、年に十数回御嶽山に登るという立花裕美子さんは自然災害の恐ろしさを伝えることで防災意識を高めてほしいなどと話した。
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スタジオでは山に危険なことはあるが、事前に危険回避の方法を考えておくことは都会にいても同じことなので、人の小ささを感じられることだけでも山に行く意味はあると思うなどと話された。
NHK防災の紹介。
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男性看護師たちの活動について紹介された。
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- 令和6年能登半島地震厚生労働省