- 出演者
- バカリズム 林修 斎藤ちはる 伊沢拓司 石原良純 伊集院光 谷まりあ
先週東京都心を襲ったゲリラ雷雨ではここ10年で初めて記録的短時間大雨情報が出された。新宿駅前のマンホールから水柱が吹き出す被害も発生。内水氾濫は雨が排水機能をこえて都市部にあふれる現象。
国土交通省の調査によると大雨による浸水被害は6割以上が内水氾濫が原因で起きている。内水氾濫は増水の様子が見えづらく予知が難しい。近年、内水氾濫が増えている原因の一つはゲリラ雷雨の増加。大雨の年間発生回数は昭和時代より約1.5倍に増えている。温暖化で豪雨をもたらす積乱雲が発生しやすくなっている。また東京では1964年の東京オリンピックに向け本格的な下水道の整備が行われたため老朽化し処理能力が遅れていることや昔の雨水の処理基準をこえた大雨が増えていることも都市型水害の原因。内水氾濫が起きたら建物の上の階に避難することが大切。大雨の時は生活排水を減らせば内水氾濫の被害をおさえられることもある。家の中への逆流を防ぐ方法は水のう。
都市型水害で特に危険と言われるのはアンダーパス。鉄道や道路の下をくぐって周囲より低くなっている道のこと。今年の夏も各地のアンダーパスで事故が発生。アンダーパスは全国に3600ヵ所以上、東京だけでも140ヵ所以上ある。近年、洪水や水害で亡くなった人の40%近くは車の中で亡くなっている。
都市型水害で特に危険と言われるアンダーパス。水没したアンダーパスに車で侵入すると、ハンドルがきかず制御不能になる。さらに車内に雨水が侵入し脱出できなくなる。水深30cmほどでエンジンが停止する場合もあり、ドアの1/3以上に水位が上がると水圧で開けられなくなる危険性がある。国土交通省は冠水の危険がある道路をマップ化し一般公開している。冠水したアンダーパスでの対処法は、水位が低いうちにドアを開けて脱出する。ドアが開かない時は窓から脱出。窓が開かない場合は脱出用ハンマーで窓を割って脱出する。
ハザードマップは災害時の危険な場所を確認できる。2018年西日本豪雨の際、岡山・倉敷市が出していた浸水想定区域と実際に浸水したとされるエリアはほぼ一致している。職場・学校の周辺や経路もハザードマップで確認しておくことも大切。ハザードマップに載っていない小さな水路で氾濫が起きる可能性もあるため昔の地図とあわせて小さな水路も要確認。
線状降水帯は積乱雲が列となりほぼ同じ場所を通過・停滞する気象現象。線状降水帯の原因は温暖化による海面水温の上昇が影響している可能性がある。線状降水帯の予測は困難だが、今年6月に鹿児島で豪雨が発生した日の前日に気象庁は線状降水帯の前兆を察知することに成功。事前に予測情報を発表した。
リニューアルされた海洋気象観測船・凌風丸は日本周辺海域で水蒸気観測にあたっている。今回、線状降水帯予測の秘密を探るため停泊中の船に潜入。予測の鍵を握るのは人工衛星の電波を受信するGNSS受信アンテナ。衛星から受信する電波の遅れを計算し海上の水蒸気量を測る。GNSS観測データは線状降水帯予測に貢献している。観測方法は他にも、気球にセンサーを付けて上空へ飛ばし気温や風向などを観測する方法もある。線状降水帯やゲリラ雷雨が夜に起こりやすい理由は未解明。豪雨のメカニズムを解明すれば予測精度が向上し被害を軽減できる。
今年の台風で注意すべきポイントは台風の動き。今後の台風は変わった経路をとる可能性があるため要注意。
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暴風雨と共に気をつけたいのは川の氾濫。東京・杉並区は道路の透水性舗装や公共施設に浸透貯留槽をつけるなど対策を行っている。
個人でできる水害対策は浸透ます。浸透ますは雨水を少しずつ地面に浸透させる装置。市街地では雨水が地面に浸み込みにくく河川に一気に流れ込むが浸透ますを設置すると一度に流れ込む雨の量が減り浸水被害の軽減が期待できる。浸水ますを設置する際、東京都では30の市区町村で助成金を受け取れる精度などがある。
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