今回、織田信長、武田信玄と戦いを繰り広げた上杉謙信の秘密に迫る。

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オープニング映像。

これまでの大河ドラマで石坂浩二や柴田恭兵、GACKT、阿部寛が上杉謙信を好演している。佐藤二朗は戦国最強なのは武田信玄なのか、上杉謙信なのか甲乙つけがたいという。

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新潟・上越市の標高180mの山に上杉謙信の居城が築かれ、山頂付近には井戸がある。城の北側には海が広がり、堅固な城と言えた。山中に生えている青苧の茎を加工すれば、越後上布となる。高級織物として珍重され、上杉謙信に莫大な富をもたらした。越後では羽賀瀬船が使われ、逆風や凪の時でも人力と櫂で日本海を運航できた。また、金で知られる佐渡では上杉謙信の時代に銀が採掘されるようになり、朝鮮から伝来した灰吹法という精錬技術もあった。

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上杉謙信は海上交易で昆布など各地の産物も手にし、外交のために大名に贈っていた。日本海でとれた塩は武田信玄に売っていたが、法外な額ではなく正価だったという。

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武田信玄が支配した信濃は河川を用いた物流で栄え、その先にある日本海の港を手中に収めれば甲斐、信濃が全国と繋がる。だが、川中島の戦いで武田信玄は上杉謙信に勝つことはできず、病に伏せることとなる。対する謙信はニ度に渡って上洛し、二度目には室町幕府13代将軍の足利義輝と謁見。義輝に金3百両、その母親に銀千両を献上し、義輝から関東管領という役職が与えられた。関東平定の権限を幕府が認めたことを意味し、急速に勢力を拡大する北条氏に反発する勢力を味方につけることができた。上杉軍は北条氏を小田原城に押し込み、関東の大部分を勢力下におさめることができた。

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上杉軍は北条氏を攻め、確保した領地は関東の武将たちに分配し、次なる戦いへと向かったという。河合敦氏によると、謙信には領土欲のようなものは無かったという。また、謙信は要請があれば馳せ参じて戦うなど人に褒誉されたくてたまらず、「活躍して世間を驚かせたい」などと神仏に祈念していた。ぐっと親近感を覚えた佐藤二朗は自らを転生した謙信と思い込んでいた。

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上杉謙信は足利義輝から火薬の調合方法が記された「鉄砲薬方並調合次第」を貰い受け、日本海に現れた海賊の撃退に鉄砲を活用していた。

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越後から船で上洛する場合、上杉軍は朝倉義景の領地を通らなければならなかった。だが、朝倉は織田信長によって滅ぼされてしまう。

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織田信長は朝倉を滅亡させて敦賀を押さえ、琵琶湖の湖畔に安土城を築いた。さらに上杉家の生命線だった日本海ルートを遮断し、プレッシャーをかけようとした。当時、織田軍は能登半島に築かれた七尾城と手を結んでいた。織田軍と激突する場合、挟撃されるリスクがあった上杉軍は七尾城に兵を差し向け、1万余りの水軍も能登半島に迫った。包囲された七尾城では内紛が勃発し、城は陥落した。上杉軍は進撃し、手取川の戦いで織田軍に勝利を収めた。戦後、謙信は書状に「織田軍は案外、弱かった」と書き残している。

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織田軍に勝利した翌年、上杉謙信は49歳でこの世を去る。家督争いが勃発し、上杉軍の勢いが弱まってしまったという。なお、朝倉義景の書状から越前と琉球の間で交易が行われていたといい、越前は越後との交流があった他、琉球は中国、東南アジアとの繋がりがあった。越後はグローバルに世界と繋がっていたかもしれないという。

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「歴史探偵」の次回予告。