2024年5月8日放送 22:00 - 22:45 NHK総合

歴史探偵
藤原氏と平城京

出演者
佐藤二朗 河合敦 塩崎実央 
(オープニング)
今回は...

今回、「大河ドラマ 光る君へ」で大きな力をふるった藤原氏が繁栄した手がかりを探る。

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大河ドラマ 光る君へ
オープニング

オープニング映像。

(歴史探偵)
スタジオトーク

藤原氏の繁栄は奈良時代の政治家、藤原不比等から始まったといい、中臣鎌足の息子にあたる。平城京の京都作りを主導したのが藤原不比等。

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藤原氏と平城京

奈良時代、平城京の南側に観世音寺があったが、都を守る防衛拠点としての役割も備えていた。建設に携わったのは長屋王。不自然に出っ張った東側は外京と呼ばれ、藤原不比等の命で作られた。外京は周囲と比べて高地にあり、藤原氏の氏寺でもある興福寺が今もその姿を残す。また、天皇の住まいだった平城宮にも東側に謎の区画があり、皇太子の住まいが設けられていた。その住まいは不比等の邸宅と隣接していた。皇太子は不比等からすれば孫にあたり、不比等は目の届くところで養育することができたという。その後、皇太子は聖武天皇として即位し、藤原氏の発言力は増していく。

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スタジオトーク

平城京の前の都は藤原京で、周辺に有力者たちの地盤があった。藤原不比等は平城京に遷都し、有力者たちの地盤から切り離すことで、力を削いだという。平城京に遷都した当時、政治の中枢メンバーに不比等の名前があったが、藤原氏で唯一。20年後、10人中4人は藤原氏に。おまけに4人とも不比等の子供。ただ、ライバルとして立花氏が台頭。立花氏の1人、橘諸兄は不比等の親戚にあたる。

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藤原氏と平城京

京都・井手町で行われた発掘調査で鮮やかに彩色された瓦が見つかり、模様が彫られていた。町内に寺を建てた立花氏が高い技術力を持つ人材と繋がりがあったことを示しているという。当時の歴史書を紐解くと、不比等の孫にあたる藤原仲麻呂は立花氏の地盤である山背国、平城京がつながる道路に関所を設置。都への大動脈が寸断されたかたちとなった立花氏は挙兵を企図するも、関所が障壁となった。立花氏によるクーデターも仲麻呂に露見し、処断されてしまった。その後、藤原氏は立花氏の基盤ともいえる山背国の国司に就任する。

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藤原氏は立花氏の基盤ともいえる山背国を押さえ、近江国とも繋がりを持った。当時の歴史書によると、近江国は人口は多く、土地は豊穣。米もよくとれたという。時代は奈良から平安へ。政治の中枢メンバーの多くは藤原氏が占めていた。ただ、河合敦氏は「今度は一族の中で誰が権力を握るかという争いが起こる」と話す。

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藤原氏と平城京

春日大社は平城京の守り神として創建され、藤原氏の氏神が祀られている。京都市の吉田神社は平安京に都が移された後、春日大社の神を祀るために建てられた。さらに藤原氏は平安京から奈良の春日大社を頻繁に参拝していた。距離にして約40km。参加者は約200人にのぼり、大納言、中納言らも名を連ねていた。藤原頼長は参加者をチェックし、味方か敵かを判別していたという。宇治の別荘には皇后、藤原氏の一族がいて、頼長は行列の参加者に有力者との繋がりを示していた。夜、春日大社に到着すると、京都から運んできた宝物「神宝」を奉納。頼長が奉納した神宝の1つは緻密な装飾が施された太刀で、国宝に指定されている。

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藤原氏の一族の氏神が祀られた春日大社に藤原道長も参拝し、史料によると、天皇も同道していた。河合敦氏は「沿道の人々、参拝する貴族たちも『これはスゴい』となり、権力基盤を固める演出になった」と話す。また、大きな武力を持たず、政治力を駆使して千年以上も生き残った藤原氏は日本史において稀有な存在だという。佐藤二朗は大河ドラマ「平清盛」で藤原氏を演じたことがあり、塩崎アナは「春日詣に行ったら、ご利益があるかもしれませんよ」と語った。

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(エンディング)
次回予告

「歴史探偵」の次回予告。

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