- 出演者
- 池上彰 宇賀なつみ 松嶋尚美 中村橋之助 カズレーザー(メイプル超合金) 都築拓紀(四千頭身) 松村沙友理
普段あまり報じられないニュースを伝える。
TSMCの半導体工場が作られた熊本・菊陽町では働き手が急増しバブル状態になっている。今回日本政府が誘致して実現したが、昔は日本が半導体産業のトップだった。1988年のときは半導体産業の世界シェアは50.3%だったが2019年は10%。半導体を使った電子部品が製品に埋め込まれており、電気を通したり通さなかったりすることでスイッチのようにオンオフができたり電流をコントロールすることで機械を動かすことができる。半導体が使われる前のコンピューターは真空管を使っていた。1947年に半導体を用いた電子部品が発明され、商品の軽量化・小型化ができるようになった。1980年代後半には世界的にパソコン市場が拡大した。真空管を使ったコンピューターが1秒間に演算できる回数は約5000回なのに対し、半導体製品は約35兆回。
観光地の飲食店でメニュー価格が上がっているが、円安の影響で外国人にとっては適正価格どころか自国よりも割安だった。輸入品が高くなり生活にも影響が出ている。日本は景気対策のためには金利を下げているが、景気の良いアメリカでは金利を上げてお金を借りにくくしている。結果的に円をドルに換える人が増えて円安ドル高になっている。先月日銀はマイナス金利を解除した。マイナス金利とは、民間銀行が日銀に預けている金利のこと。景気が悪くなったのは銀行がお金を預けすぎたことが原因と考えた日銀は、一部の金利をマイナスにして銀行が預けるお金を減らして個人や企業に貸すことで景気を回復させようとした。日銀は銀行の貸し出しが今後増えると予測してマイナス金利をやめると宣言したが、すぐに金利差は縮まらないと予測され円安が続いている。また輸出企業が海外で儲けたお金を円に換えずドルのまま使用していることも円安が続いている要因。ただ金利は景気が良くならないと上げることができない。
違法ギャンブルに手を染めて詐欺まで行ったとされる水原一平容疑者のニュースが注目されている。アメリカではスポーツベッティングは成長する業種として期待されている。どちらが先制点を取るか、イエローカードの数などあらゆることが賭けの対象となっている。アメリカのスポーツベッティング全体の収益は約1兆6000億円。スポーツベッティングは連邦法で一部を除いて禁止されていたが、2018年に最高裁で「それぞれの州で独自に決めれば良い」と判決が出た。その結果、多くの州で合法化していった。スポーツベッティングが解禁されていないのはG7で日本だけ。アメリカも一部の州では違法で、違法な州から賭けると誰でも違法になる。賭けるには合法の州に行く必要がある。アメリカの問題ギャンブル全国協議会にはスポーツベッティング解禁後相談が増加している。
トランプ前大統領は訴えれて現在様々な裁判を抱えているが、賠償金が払えず破産するかもしれないといわれている。現在トランプ氏が抱えているのは4つの刑事裁判と2つの民事裁判。不動産の価値を高く見せて融資を受けた疑いが持たれている事件で、ニューヨーク州地裁は680億円以上の賠償金の支払いを命じた。アメリカの裁判では控訴する場合は保証金を納める必要があり、払えない場合は資産の差し押さえもある。トランプ氏は保証金の減額を求め、265億円を納めて差し押さえを回避した。
現在トランプ氏が抱えているのは4つの刑事裁判と2つの民事裁判。4つの刑事裁判のうち3つは大統領になってから起訴されている。連邦最高裁で大統領が免責とされればチャラになる。免責にならなくても大統領は恩赦ができるため自分に恩赦する可能性もある。もし有罪になったら大統領でも刑務所に入る可能性がある。
世界一幸福な国として有名になったブータンだが、2019年の幸福度ランキングでは95位。その後調査対象から外れた。インターネットが普及した結果、世界中にいろんなものがあると知ってしまった。2024年の世界幸福度ランキング1位はフィンランド、最下位はアフガニスタン。日本は51位だった。日本30歳以下だと73位、60歳以上は36位で世代間で違いがあった。