2023年11月13日放送 0:41 - 0:57 NHK総合

漫画家イエナガの複雑社会を超定義
選 半導体ハンパないよ!小さっ!速っ!スゴっ!

出演者
橋本マナミ 町田啓太 
(漫画家イエナガの複雑社会を超定義)
半導体ハンパないって!どんだけ小さくなるノーン!?の巻

半導体はスマホやパソコンを始め、様々なところで使われている。三笘の1mmの判定にもボールに内蔵された半導体が活用された。半導体の世界市場は10年以内に100兆円を超えるとも言われている。今回はそんな半導体について深掘りしていく。

キーワード
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スマホには50個以上の半導体チップが内蔵されている。半導体は電気を通す導体と通さない絶縁体の中間の物質で、「トランジスタ」によって電気の流れを制御できる。多くのトランジスタを持つ半導体チップほど、より複雑な処理ができて高性能。1947年、アメリカでウィリアム・ショックレーたちによって世界初のトランジスタが発明された。それまではコンピュータを動かすためには真空管を用いており、巨大なスペースが必要だった。トランジスタにより、小型で高性能な電子機器のせいぞうが可能になった。性能アップのためにトランジスタを増やすと、基盤が巨大化してしまう。アメリカの半導体技術者ジャック・キルビーは、トランジスタを集積した半導体チップを作ることでこの悩みを解決した。フォトリソグラフィという技術がシリコン基板への回路パターンの転写と、縮小を可能にした。以来、半導体チップは性能アップを求めて微細化を繰り返していった。半導体製造の世界トップ企業TSMCは、4ナノの半導体チップを量産するなどし、先端半導体製造の世界シェアは約70%となっている。TSMCが成功したのは、半導体の回路設計や販売を一切行わず、設計図をもとに製造のみを行っていること(ファウンドリ)と、完璧な半導体チップを高確率で製造できる技術力の高さにある。TSMCは去年、世界初となる3ナノ半導体の量産をスタートした。台湾(TSMC)の独占状態に対抗しようと、中国、アメリカなど世界各国で開発競争が激化している。日本はかつて半導体シェア50%だったが、今では9%ほどに凋落している。凋落の原因は1986年の日米半導体協定にある。世界を席巻した日本の半導体メーカーは、この協定で貿易規制が強まり衰退した。さらに、自前主義にこだわり続け、設計と製造の水平分離に出遅れた。再び世界のトップに立つため、現在2つの国家プロジェクトが始動している。1つ目は熊本にTSMCの工場を誘致し、先端半導体の量産を目指すというもの。2つ目は、半導体会社「ラピダス」の設立。IBMと技術提携をして、2ナノの半導体の国産化を目指す。日本の半導体が復活するためには、日米貿易摩擦がなくなりアメリカと連携して開発できるか、輸出に有利な円安であるか、日本が製造した先端半導体が世界で需要があるか、などが鍵となりそう。より多くのトランジスタを集積した3D半導体など、次世代の半導体研究も加速している。しかし、トランジスタの微細化にも限界が迫っている。それには経済的な理由(最先端の技術が高額であること)と、物理的な理由(トランジスタが微細化しすぎて量子効果でトンネル電流が発生してしまうこと)がある。どこかのタイミングでトランジスタに代わる新しい素子が誕生すれば時代が変わるかもしれない。

キーワード
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エンディング

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