2025年12月4日放送 19:30 - 20:15 NHK総合

総合診療医ドクターG NEXT
(6)「めまいが治まらない」

出演者
藤井隆 斎藤希実子 松本明子 
(オープニング)
オープニング

オープニング映像。

(総合診療医ドクターG NEXT)
めまいが治まらない 病名を突き止めろ

実際の症例をもとにした再現ドラマ。子育てが一段落した倉田美穂さん(50歳・仮名)は“めまい”がずっと続くようになったという。果たして病名は何なのか。

キーワード
めまい

現役の医師が実際に体験した症例をベースに再現ドラマを作り、それを基に話し合う会議・カンファレンスで病名を突き止めていく番組だと説明。今回のゲストは松本明子さん。症例を提示してくれたドクターGは大阪医科薬科大学病院・総合診療科の三澤美和さん。二児の母であり総合診療医として15年目。患者の9割は女性でその多くが検査に現れない不調を訴える。生活背景までくみ取る問診で心に寄り添っている。病名を探る3人の研修医を紹介した。VTRの中に重要なヒントが隠されているのでテレビの前の皆さんも一緒に考えてください。

キーワード
めまい大阪医科薬科大学病院

めまいが治まらないという女性のケースを紹介した。めまいのきっかけは雑誌を読み終わり就寝しようとあくびをしたことで、2分ほど続いたという。翌朝には治まっていたが1カ月の間に同様のことが3度あった。その他の症状として疲労感と前触れもなく心臓がドキドキすること、顔や上半身のほてりがある。血行が良くなる漢方薬を処方されているが、買い物の際に再びめまいに襲われた。

再現ドラマで紹介した患者・倉田美穂さん(50歳)の基本情報をスタジオで紹介。既往歴はなし。加味逍遙散(漢方薬)を服用していた。予想される病名をフリップに書いて発表。MC・藤井隆は(夫が原因の)貧血、ゲスト・松本明子は心筋梗塞か脳梗塞、研修医・上野はBPPV、研修医・伊東は甲状腺機能亢進症、研修医・神田は鉄欠乏性貧血と予想した。鉄欠乏性貧血は体内の鉄分の不足により血液中で酸素を運ぶヘモグロビンが足りなくなる病気で、めまい・倦怠感・息切れなどの症状が現れる。甲状腺機能亢進症は体の代謝をコントロールする甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こる病気で、めまい・倦怠感・動悸などの症状が現れる。BPPV(良性発作性頭位めまい症」は頭の向きや位置を変えたときに起こる回転性のめまい。めまいの原因は多岐にわたるため、他の病気の可能性も探った。小脳梗塞は体の運動機能とバランスを司る小脳につながる血管が詰まり、血液が行き届かなくなる病気。めまい・吐き気・ろれつが回らないなどの症状が出て命の危険もある。不整脈は心臓を動かす電気信号やホルモンの異常などで脈の速さやリズムが不規則になる病気。めまい・意識が遠のく・動悸などの症状が現れる。候補にあがった病名の可能性を話し合い、BPPV、不整脈、鉄欠乏性貧血、甲状腺機能亢進症の4つが残った。

キーワード
BPPVめまい不整脈倦怠感動悸吐き気小脳梗塞心筋梗塞息切れ甲状腺機能亢進症脳梗塞貧血鉄分鉄欠乏性貧血

めまいが続く倉田美穂さん(50歳)の再現VTRの続き。担当医はめまいの診察で行う基本的な検査を行った。まずは目の診察。物が二重に見える複視、瞳が揺れている眼振は問題なし。耳の診察で行った聴力検査も正常。脳神経の診察はいずれも正常。体のバランスの診察で行った歩行検査も正常だった。

キーワード
めまい眼振複視
めまいが治まらない 病名を突き止めろ/めまいが治まらない 病気はPPPD

再現VTRが終わり、予想される病名をフリップに書いて発表。藤井隆はスマホっ首(ストレートネック)、松本明子はうつ病、上野は不整脈、伊東は更年期障害、神田はパーキンソン病と予想した。うつ病はストレスなどが引き金となり、脳内の神経伝達物質であるセロトニンが不足することなどが原因で起きる病気。気分の落ち込み・食欲の低下・倦怠感・めまいなどの症状が現れる。上野は神経に異常が見つからない点が不整脈で説明がつくと考えた。更年期障害は閉経前後の時期に女性ホルモンが低下することが原因で起きる病態。めまい・動悸・発汗・倦怠感などの症状が現れる。パーキンソン病は運動調節を担う神経伝達物質ドーパミンが不足することで発症する進行性の病気。ふらつき・手足の震え・歩行障害などの症状が現れる。

キーワード
うつ病めまいストレートネックパーキンソン病不整脈倦怠感動悸更年期障害発汗

ここまでに候補にあがった病名を1つずつ検証していった。スマホっ首(頸性めまい)、パーキンソン病、更年期障害、BPPVが候補から消え、不整脈、鉄欠乏性貧血、甲状腺機能亢進症、うつ病の4つが残った。心電図に異常はなく不整脈も消えた。血液検査で調べたヘモグロビンと甲状腺ホルモンの値も正常で、貧血でも甲状腺機能亢進症でもなかった。残るうつ病の可能性を探ったが、うつ病の典型的な症状は出ていなかった。

キーワード
BPPVうつ病パーキンソン病不整脈更年期障害甲状腺機能亢進症鉄欠乏性貧血頸性めまい

研修医たちから病名があがらなくなったので、三澤医師が正解は「PPPD」(トリプルピーディー・持続性知覚性姿勢誘発めまい)と発表した。慢性的なめまいを起こす病気で、強いめまいを起こした後に発症するとされる。強いめまいの経験を恐怖と感じた脳が過剰に視覚や姿勢の情報を集めてしまうことが原因でめまいが起きる。今回の患者は夫からのストレスや更年期の影響で心身ともに不安定だった。4カ月前に起きた強いめまいが恐怖の記憶として残り、視覚情報が原因となって慢性的なめまいを起こしていた。PPPDは診断基準が策定されたのが2017年と最近だが、珍しい病気ではないという。過敏になっている状況を緩めるための飲み薬、認知行動療法という心理療法で治療する。

キーワード
BPPVPPPDめまい
めまいが治まらない 病気はPPPD

この病気の原因はストレス、医師の指導もあり、夫は態度を改めるようになったことで気持ちも前向きになった。

キーワード
PPPD
(番組宣伝)
あしたが変わるトリセツショー

「あしたが変わるトリセツショー」の番組宣伝。

© 2009-2025 WireAction, Inc. All Rights Reserved.