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(オープニング)
オープニング
オープニング映像。
(視点・論点)
給付付き税額控除の意義と課題
給付付き税額控除の意義と課題について森信茂樹氏が解説する。給付付き税額控除は、中低所得者や世帯を対象に減税と給付を組み合わせて所得の再配分を行う制度で、欧米など多くの先進国で導入されている。背景にはワークフェア思想がある。働き始めて所得を得ると税や社会保険料負担が生じ、勤労インセンティブが低下し貧困から抜け出せないポバティートラップをなくすというもの。先進諸国の給付付き税額控除は4つに分類される。1つは自助努力による生活向上を支援する、2つ目は子育て支援の児童税額控除、3つ目は中低所得者の社会保険料負担を軽減する社会保険料負担軽減税額控除、4つ目は消費税逆進性対策税額控除。
働いても所得が低く生活の満足度が上がらない人たちに、新たなセーフティネットとして経済支援を行うとともに求職活動を支援することで所得向上につなげることが分厚い中間層の形成につながる。第一のセーフティネットである社会保険、第三の生活保護の中間に位置づけられるが成長戦略としての役割もある。給付付き税額控除はこれまでもたびたび議論されてきたが実現はしていない。参考になるのは英国のユニバーサル・クレジット。この制度にはマイナンバーで把握する所得と給付を連携させるシステムが必要になる。課題になるのは不正防止と制度の簡略化、資産要件の取り扱い、財源の捻出。まずは、重複する社会保障制度見直しなどで財源を捻出し、小さく生んで大きく育てることが重要になる。
(エンディング)
エンディング
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