2023年8月17日放送 19:30 - 20:42 NHK総合

超貴重映像で迫る!イリオモテヤマネコ 進化のミステリー

出演者
森田洋平 高城れに(ももいろクローバーZ) 村山輝星 こうちゃん(QuizKnock) 
(オープニング)
オープニング

世界にわずか100匹ほどしかいない国の特別天然記念物イリオモテヤマネコの謎に迫る。

キーワード
イリオモテヤマネコ特別天然記念物西表島
オープニングトーク

イリオモテヤマネコ進化のミステリーを、相当なネコ好きだという高城れにらをゲストに迎え目撃する。イリオモテヤマネコの写真をみた高城は「思ってるよりも可愛らしくてびっくりしました」などとコメント。イリオモテヤマネコが発見されたのはおよそ60年前、西表島でみつかり、当時生物界で大きなニュースとなった。個体数が少ないことに加えて警戒心が非常に強く、その生態はまだ謎が多い野生のネコ。

キーワード
イリオモテヤマネコ早稲田大学特別天然記念物西表島
(超貴重映像で迫る!イリオモテヤマネコ 進化のミステリー)
イリオモテヤマネコの特徴

生物進化の謎を研究する早稲田大学教授・鈴木直樹さんにイリオモテヤマネコの特徴を伺った。体長50~60cm、体重3~5kgだが、鈴木さん曰く「森の中で見るとぜんぜん違う」という。イリオモテヤマネコはベンガルヤマネコの亜種で、虎やチーターなどにもある虎耳状斑があり、主に薄暗い夕方や明け方に行動する。

キーワード
アムールトライエネコイリオモテヤマネコベンガルヤマネコリビアヤマネコ早稲田大学特別天然記念物虎耳状斑西表島
イリオモテヤマネコ 進化のミステリー なぜ?狭い島に生き残ったのか?

現在世界には40種の野生のネコ科動物が生息する。ネコ科動物は哺乳類きっての超肉食動物で獲物をとらえるために体は進化し狩りの名手として生態系の頂点に君臨している。食物連鎖の頂点に立つネコ科動物は島の面積が狭いと獲物数が少なくなるため獲物が十分に暮らす広い土地が必要で小さい西表島にイリオモテヤマネコが100匹いることは奇跡的だという。

キーワード
イリオモテヤマネコ西表島

警戒心が強いイリオモテヤマネコについて鈴木さんの研究方法を探るためきらりちゃんが向かった。東京から直線距離約2000キロの西表島は9割以上が亜熱帯の森で2021年には世界自然遺産に登録された。東洋のガラパゴスといわれるほど貴重な動植物が生息する秘境。森に入る際に鈴木さんは森に馴染む色合いに身を包み安全に進むためののこぎり・ライトなどがついた小型カメラの探検セットを持っている。鈴木さんは動画や写真をもとにイリオモテヤマネコの生態を研究、月一度東京から10年通っている。自ら製作したロボットカメラで動物の動きと熱を感知し動物がいるか確認しシャッターを切るもので24時間無人で撮影が可能。無人というのが大事なことで自然な表情を撮ると話した。水辺をよく歩くなどの生態に合わせて設置や紫外線のライトを用いて毛などを見つけ使う道などを探し設置するなどするが人間の匂いが残るため1か月後2か月後くらいに映ると話した。100台以上のカメラを使い10年かけて鈴木さんが撮影した4K映像でのイリオモテヤマネコの映像・写真を公開した。どれも爪とぎや毛づくろいをしている肉球など警戒のない自然なものだと紹介した。最初の頃は1年ぐらい遊ばれたと話し「慣れてくると昼寝などをするようになった、本来の行動をようやく見せてくれて1つ1つのしぐさがヤマネコの進化を証明するもの」などと語った。

キーワード
イリオモテヤマネコカンムリワシヤエヤマアオガエルヤエヤマオオコウモリ世界自然遺産東京都沖縄県石垣島西表島
目撃!!イリオモテヤマネコは◯を〇〇ない!

決定的瞬間が撮影されたのは川で、ヤマネコはよく川の周りを歩いているという。西表島は島中に川が流れており、名前がついているものだけでも40以上もある。そんな環境下で生きるために取った行動が、川を泳ぐこと。川を泳いで渡るイリオモテヤマネコの姿や、尻尾の先が水面に付いている写真。撮影された映像や写真には、雨の中でも行動する姿が映っている。小さな島で生き残った理由のひとつは、イリオモテヤマネコは水を恐れないこと。

キーワード
イリオモテヤマネコ西表島
決定的瞬間!イリオモテヤマネコはなんでも〇〇〇!!

西表島には数多くの生き物が生息していて、イリオモテヤマネコは時に自分の体長よりも大きいオオウナギを狙うこともある。狩りのときは飛沫をたてないように水に入り、素早い動きで獲物をとらえる。魚の他にはカエルなども捕食している。他の地域の山猫はネズミなどの小型哺乳類を餌としている。イリオモテヤマネコは昆虫や甲殻類も捕食していて、水を恐れずに何でも食料としてきたことで西表島で生き残ったと考えられれている。イリオモテヤマネコは大きな胃を持っている事が特徴で、CT画像の解析で骨ごと食べて栄養を無駄にしていないことが分かった。

キーワード
イノシシイリオモテヤマネコオオウナギオオグチユゴイカワシビサキシマヌマガエルスペインオオヤマネコネズミマヌルネコヤエヤマアオガエルヤエヤマヒメアマガエルユゴイ安間繁樹小田原市(神奈川)早稲田大学西表島
ネイチャーガイド森本さんと西表島を探検!

輝星ちゃんがネイチャーガイドの杜本さんと西表島を探検。輝星ちゃんは小学生の頃からトライアスロンの大会に出場しているがカヌーは初挑戦。漕ぎ出してすぎに見えたのはマングローブ林で、ミナミコメツキガニ、猛毒があるヤマンギなどと出会った。カメラにはリュウキュウイノシシの子どもなどが映っていた。

キーワード
オオクロケブカジョウゴグモカンムリワシクマネズミコンジンテナガエビサキシマキノボリトカゲザトウムシシオマネキズグロミゾゴイマングローブミナミコメツキガニミナミトビハゼヤシガニヤマンギリュウキュウイノシシリュウキュウサンコウチョウ西表島
目撃!!イリオモテヤマネコは森を〇〇?

琉球列島などに分布するアカギの気にはウロがある。ウロは生き物の隠れ家としてうってつけで、イリオモテヤマネコも現れ、マーキングをしていた。同じ場所に次々とイリオモテヤマネコがマーキングをしていたが、オシッコとウンチで誰が来たかを認識していて、ぶつかってケンカをしないように、同じ森を共有しているという。

キーワード
イリオモテヤマネコ西表島

イリオモテヤマネコはルームシェアリングと同じような感覚で島を共有していると思われる。輝星ちゃんは「いろんな工夫をして平和な社会を作っていると感心してしてしまう」とコメント。

キーワード
イリオモテヤマネコ西表島
衝撃!!イリオモテヤマネコの尿のニオイは〇〇だった!

岩手大学教授・宮崎さんはネコ科動物の尿を解析し、新たな発見をしているニオイの専門家。イエネコとイリオモテヤマネコの尿に含まれるニオイの成分がスタジオに用意された。イエネコの尿には硫黄化合物が含まれているが、イリオモテヤマネコの尿にもそれが含まれており、その量はイエネコの30倍。強いニオイは仲間が感知しやすく、自分の存在をアピールしていると考えられるという。またイリオモテヤマネコたちが尿をする映像を紹介。尿をする位置を比較すると、若いヤマネコは尿をすることで自分が来たことは伝えたいが、他のヤマネコとは違う場所に少しずつするなど、自信がなく躊躇しているのが見て取れるという。尿を分析すると個体によって特徴的な物質があることがわかり、またその個体により変わりにくいニオイは維持されるため、ニオイで誰が来たかを推測している可能性があるという。

キーワード
イリオモテヤマネコ岩手大学盛岡市(岩手)
沖縄でヤマネコが生息しているのは西表島だけ

沖縄県の西表島以外の島からも、かつてヤマネコが生息していたとみられる証拠が発掘されている。現存するヤマネコの下顎の化石をもとに、ヤマネコの姿を再現する試みに挑戦するとのこと。化石をCTで撮影するなど詳細な解析を重ね、発掘されている2つの化石を組み合わせて下顎全体の骨格を再現。そこに現生のイリオモテヤマネコの頭蓋骨の化石を組み合わせると、解剖学的にも整合性が取れているという。そこから再現されたヤマネコの姿に、スタジオでは「ヒョウみたい」などの感想があがった。鈴木氏はイリオモテヤマネコの進化戦略を知るには、数万年前のヤマネコの姿を知ることが重要などと述べた。スタジオでは生物研究の一端に触れることができて楽しかったという声や、生物の進化は不可能を可能にすると分かったといった感想が聞かれた。

キーワード
イリオモテヤマネコヒョウベンガルヤマネコ宮古島月本佳代美沖縄県立博物館・美術館沖縄県立埋蔵文化財センター石垣島西表島豊見城市(沖縄)那覇市(沖縄)
森の中で命をつなぐイリオモテヤマネコ

西表島にある「西表野生生物保護センター」では、イリオモテヤマネコが飛び出すドライブシミュレーターがある。イリオモテヤマネコを巻き込んだ交通事故は年々増加していて、鈴木さんは事故で死んでしまったヤマネコのCT画像の解析から、ヤマネコは右側車線から飛び出して事故に遭うケースが多いことを突き止めた。西表島では事故を無くすために、看板を設置したりなどの対策を行っている。

キーワード
イリオモテヤマネコ西表島西表野生生物保護センター

© 2009-2024 WireAction, Inc. All Rights Reserved.