2024年6月22日放送 11:25 - 11:54 NHK総合

首都圏情報 ネタドリ!
勃発!“埼玉・共学化論争”は何を問う?

出演者
合原明子 瀬地山角 平川理恵 
(オープニング)
埼玉 公立高校の男子校・女子校 “共学化論争”は何を問う?

埼玉県内にある男女別学の高校。今これをめぐり論争が起こっているという。今や少なくなった公立高校の男子校。論争のきっかけになったのは埼玉県の第三者機関によせられた申し出。県立の男子高校が女子であることを理由に入学を拒んでいるという問題。女子の入学は当然認めるべき。それを受けて埼玉県にあるすべての高校を驚愕にするべきかどうかで大論争に発展した。

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埼玉県立久喜高等学校埼玉県立川越女子高等学校埼玉県立川越高等学校埼玉県立春日部女子高等学校埼玉県立春日部高等学校埼玉県立松山女子高等学校埼玉県立松山高等学校埼玉県立浦和高等学校埼玉県立熊谷女子高等学校埼玉県立熊谷高等学校埼玉県立鴻巣女子高等学校浦和第一女子高校
オープニング

オープニング映像。

勃発!“埼玉・共学化論争”は何を問う?
埼玉 公立高校の男子校・女子校 “共学化論争”は何を問う?

20年前から全国の公立の男子校・女子校の数は減少している中、関東地方に多く残っている。埼玉県で一昨年県民が寄せた申し出から第三者機関が学校を調査し男女の役割について定型化された概念の撤廃が求められており、共学化が早期に実現されるべきだと教育委員会に勧告が出された。

訴え 埼玉“共学化論争” 公立男子校は必要?共学化すべき?

浦和高校は来年創立130周年を迎える男子校で、校内で共学化の賛否を訪ねた所800人余の解答の内反対意見が85%にのぼった。共学化の勧告を受けてからは浦和高校の卒業生も共学化に反対を表明している。上智大学の東郷公徳教授は40年前に浦和高校を卒業したが共学化に賛成で、他の卒業生ら4人と県に対して共学推進の意見書を提出した。

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上智大学埼玉県立浦和高等学校
議論 公立高校“共学化論争” 男子校は必要?共学化すべき?

埼玉に別学の高校が多い理由には歴史があり、戦後GHQが共学を推進したが朝鮮戦争の勃発や養蚕が盛んだった埼玉県では女性の社会進出が進む中で男女の別学が根付いていた事から共学化を進める動きが止まったとされている。専門家は思春期の特性で他の世代とは違う観点や地域差もある等と話した。

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埼玉県立浦和高等学校大東文化大学宮瀧交二連合国軍最高司令官総司令部
訴え 公立高校“共学化論争” 女子校だからこそできること

創立114年の熊谷女子高校通称「熊女」。900人余りの生徒が学ぶこの学校で代々、受け継がれてきた言葉は「出る杭は打たれない」。「一人ひとりの可能性を広げる」というこの学校の理念を象徴した言葉。毎年7月に開かれる文化祭の実行委員長を務める斎藤さん。企画から設営まで全てを生徒主体で運営。72人の委員をまとめている。中学時代はそんな自分の姿を想像すらしなかったという。教育実習で戻ってきた大学生は卒業後、女子校の意義をより強く感じているという。

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埼玉県立熊谷女子高等学校
訴え 公立高校“共学化論争” 共学の中でこそ壁を…

社会を変えるためには共学の中で男女の壁を打ち破っていく必要があると考える人もいる。都内の大学に通う女性の母校は宮城県立の仙台第一高校。100年以上の歴史を誇る男子校だったが14年前、県が教育改革を進める中で共学になった。制服も校則もない自由な校風に憧れてその門をたたいた女性。しかし、入学後、違和感を抱いた。生徒会のない学校で中心的な役割を担ってきた応援団長。共学になってすでに10年たっていたにもかかわらず女子生徒は立候補することすら認められていなかった。女性は現状に異議を唱える文章を校内に掲示。半年にわたって男性の先輩たちと交渉を続け立候補が認められた。そして、女性初の応援団長という道を切り開いた。

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宮城県仙台第一高等学校
議論 公立高校“共学化論争” ジェンダーギャップ解消のために

日本では高校の92%が共学であるにも関わらず、ジェンダーギャップの解消が進んでいない。VTRを見て平川さんは、あの時代よりはましになっているがまだまだ進歩のスピードが格段に進んでいかないと世界との差が広がってしまうのではと心配している。その中で教育でできることは、女性校長、教頭、教育長を増やしていくことが1つのキーワードだという。瀬地山さんは、教育の中で特に高等教育だけをとると日本は男女間平等に関する調査の順位が146カ国中107位と低い。特に浪人して地方からくる女子学生が圧倒的に少なくなってしまったという。第一志望を受けられない人たちが沢山いることに胸を痛めているという。こうした現状を変えることについて平川さんは、劇的にオセロの角をとろうという風に思うと政治や経済の中でクォーター制にすることで少し変わってくると感じているという。

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東京大学
訴え “対等な議論の場を” かつて渦中にいた元高校生は…

15年前、宮城県立の男子校に通っていた男性は共学化の方針を打ち出した県に対し高校生たちの中心となって反対運動を展開した。男性たち高校生は県に対等な議論の場を設けるよう求めた。しかし、それは実現することなく県内すべての公立高校が共学化された。あれから10年余り。今、議論が巻き起こっている埼玉では子どもたちが納得のいくプロセスを踏んでほしいと男性は考えている。

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埼玉県宮城県
議論 埼玉・公立高校“共学化論争” どう未来につなげる?

埼玉県の教育委員会は8月末までに今後の方針を示すとしている。先月まで県内の学校に通学する中学生と高校生、その保護者にアンケート調査を実施して共学化に関する意見を集めた。およそ7万人から回答が寄せられ中学生が2万5000人余り、高校生8000人余りが回答した。結果は近々公表される予定だが、県の教育委員会では寄せられた声は今後の方針を考える参考にしたいとしている。今回の議論をどのように未来に繋げていくかゲスト2人に提言を書いてもらった。瀬地山さんは「声なき声に気づいて」。多数決で差別は解決できないとし、男子は県立に行けるのに女子は東京の市立に行かなきゃいけないのは差別だと言ってる人がいて、これは当事者の声と言った時に含まれていないという。そういう差別されてた人たちの存在に目を向けてほしいという。平川さんは「主権者を育てる機会に」。子供の声をきちんと聞くのが重要。広島県のときに県立高校の入試で内申書をほぼなくした。そういう中で、パブリックコメントで1045件のうち子どもの意見は375件あり一番重要視するとしたら、当初の案を変えたという。子どもの意見で変わったという経験が、子どもにとって将来の民主主義のなり手に育てられるような1つだという。プロセスを大事にして子どもたちの意見を大切にしてほしいという。

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埼玉県教育委員会東京大学
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