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11月に行われた、コロナ禍で出場できなかった元高校球児の大会に出場した男性にスポットを当てる。
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- 近江高等学校
滋賀県内の建設会社に務める溝畑雄大さん。職場で最も若い溝畑さん、毎日が楽しいと語る。ただ彼は毎日を淡々と過ごしているように感じているという。そんな夏のある日、母校近江高校の野球部の試合を見に行く。後輩たちは彼の目の前で甲子園出場を決めた。会場で号外で、自分たちが優勝した県大会がなかったことにされていることに対して「悔しい」と語る。幼い頃から野球漬けだった溝畑さん、甲子園に出場したいと近江高校に進学。3年でレギュラーを獲得するも全国大会は中止、卒業後に大学や社会人野球のチームから誘いはあったものの、全て断ったという溝畑さん。甲子園に行けなかったことで野球に対するモチベーションが無くなってしまったのだいう。今回、かつての球児が発案し中止になった大会を行う大会に出場するために、溝畑さんはかつての同級生を集める。かつての仲間は進学や就職で野球を離れている。そんなある日、かつて寮で過ごした仲間と会うことに。彼は現在通う専門学校の関係で大会には出場できない。野球とは別の夢に向かう親友に、溝畑さんは「置いていかれているように感じる」と心境を吐露した。そんな彼に親友である菅原さんは「本当にやりたいことができたら、そこに集中すればいい」と語りかけた。
10月下旬、溝畑さんは大会に参加してくれるチームメートと顔を合わせた。顔を合わせた友人の田中さんは大学で野球を続けている。そんな田中さんに溝畑さんは「野球と離れたら野球がしたい」と心境を話した。そんな溝畑さんに田中さんは「今変えるのもありだ」と話した。かつてエースだった田中さんだが、大学では厳しいレギュラー争いに身を置いている。そんな田中さんは溝畑さんに「どれだけ野球をやりたいと思っているのか、試合に出れないなどで投げ出さないか」と問いかけ、今の気持ちを確認する。溝畑さんは野球を続けたいと明確に言う事は出来なかった。2週間後、溝畑さんはかつて走り込んだ道を走り、練習に向き合った。さらに大会までチームの代表として動き続けた。
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迎えた大会当日、出場する21人が集まった。この日溝畑さんはいつも付けていたピアスを外し、率先してチームを纏めていく。自分がしっかりしないと皆がついてこない気がしたのだと語る。試合前、高校時代の伝統の円陣を組み試合に臨む。3年ぶりのバッターボックス、溝畑さんはスリーベースを放ち、そこからチームは9連打。マウンドに上がった田中さんはストレートを宣言し相手を打ち取る。人生のターニングポイントにしたいと打ち込んだ日々、失った夏がここで終わった。試合から3日後、職場で働く溝畑さんに友人から感謝を述べるメッセージや激励のメッセージが届いた。今回の大会出場で溝畑さんは行動を起こすことなどに対して自信を得たという。さらには新たな目標として仕事を続けながら現役復帰を目指すようになった。彼は淡々と生きている気持ちはない、と今の気持ちを語ってくれた。
「幻の甲子園を取り戻せ~コロナ世代の球児たち~」の番組宣伝。