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オープニング映像。今回は寮生活をする相撲少年団の子どもたちと先生に密着する。
今回取材する「柏相撲少年団」があるのは千葉県柏市。早朝、指導者である永井明慶さんが子どもたちの朝食を作る。永井さんは朝晩の食事に加え、給食のない日には弁当も作るという。永井さんのもとでは親元を離れた小学5年生から中学3年生まで11人が生活している。ある日、中学1年生の佐々木くんが宿題の問題集をなくしてしまったという。たまたま来ていた佐々木くんの母親はそのことを永井さんに報告するが、永井さんは「お母さんが言ってはダメ、自分で言わなくては」と佐々木くんのお母さんに伝える。永井さんは寮にいるのだから、伝えることも含め自分のことは自分でやらなくてはと伝えた。午後4時、学校を終えた子どもたちは稽古場にやってくる。全国大会で5度の優勝を誇る柏相撲少年団では放課後2時間の厳しい練習をこなす。練習での永井さんは子どもたちに敢えて「苦手なこと」にチャレンジさせる。その際に永井さんは子どもたちに「お前はできる」と語りかける。高校時代日本一になった永井さん、将来を嘱望される存在だった。しかし大学時代に目を負傷し力士としての道を断念、指導者となっや。7年前、本格的に相撲に取り組みたいと考える子どものために寮を開いた永井さん。しかしその時に結果を求めるような練習メニューを組み、永井さん自身も、さらに子どもたちも窮屈に感じてしまっていたという。
そんなある日、永井さんは時間になっても稽古場に現れない田丸豪くんに電話をかける。昨年から寮に入ったという豪くん、寮で唯一の小学生だという。家事に身が入らない豪くん、弱音を吐く、限界を自分で決めてしまうところがあるのだという。豪くんが少年団に入った理由は学校に馴染めなかったからだという。豪くんのお母さんに当時のことを聞くと、どうせ自分なんてやってもダメだとマイナスな言葉が多かったという。そんな中でも豪くんは相撲に力を入れ、事情を知った地元の指導者が永井さんが運営する寮を紹介してくれたのだという。
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柏相撲少年団は1週間後に大きな大会を控えている。そんなある日、永井さんは豪くんに出稽古に来たという同じ小学5年生の子との稽古を命じる。何度もぶつかるが豪くんは彼に敵わない。永井さんは「お前は出来るんだ」と言い聞かせないといけないと語った。大会2日前、形勢が不利になると投げ出してしまう様子が散見された。そんな豪くんに永井さんは「自分に負けちゃだめ、できるんだからお前は」と声をかけ続ける。豪くんは「変わりたいから稽古をする」のだとカメラの前で語ってくれた。大会前日、約1カ月ぶりに帰省した豪くん。母の料理に舌鼓を打った豪くんは「お母さんから見てかっこいい、やったじゃんで思ってもらえたら」と大会に向けた決意を語った。国内外から1000人以上の選手が出場する白鵬杯当日、豪くんは二回戦で敗退したものの、前に出続けた。負けた直後、今後の目標を白鵬杯優勝に定めた豪くんに対してお母さんは「かっこいいじゃん」と声をかけた。現在豪くんはフリースクールに通う、苦手な漢字にも挑戦し、自分でもそうした前向きな変化が出てきていることを感じているという。この春、柏相撲少年団には5人が入寮してくる。「信じてあげ、一緒に夢を実現していく」と語る永井さん、土俵は人生を変える場所なのだと語ってくれた。
「Dearにっぽん」の次回予告。