2023年10月7日放送 2:50 - 3:50 フジテレビ

FNSドキュメンタリー大賞
小鹿田焼を継ぐ〜若き陶工の四季〜

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(オープニング)
オープニング

大分県西部・皿山の「小鹿田焼の里」は、9軒の陶芸の窯元が集う小さな集落。ここで作られる焼き物は全国各地で人気。番組は、その里を1年3ヶ月に渡って追いかけた。

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小鹿田焼の里皿山(大分)
(FNSドキュメンタリー大賞)
小鹿田焼を継ぐ〜若き陶工の四季〜

約300年前、福岡の小石原から伝承したとされる大分の小鹿田焼。特徴は器の表面。技法は「飛びかんな」「打ち刷毛目」など。街のシンボルである唐臼。付近から採取した土は、豊富な水の力で砕いていく。作業は共同で行われるという特異さから、小鹿田焼は国の文化財にも。その技術は一子相伝で守られていて、多くは長男が後を継ぐ。黒木は9年ぶりとなる陶工。幼少期から土遊びが好きで、高校時代はボート部に所属。卒業後、18歳でこの道へ。父・史人の父は27歳の頃に他界。それ以来1人で窯を守ってきた。この経験から息子には期待を寄せている。街では年に4回ほど窯焼きを行い、6月には取り出す作業へ。梅雨の晴れ間のこの日は外も窯の中も暑い。その中に黒木の初完成作品が。父はこれを「重すぎる」と指摘。母からは化粧堂をかける作業を教わる。これでムラができづらくなるが、黒木には難しかったよう。仕事が終わると昼食。

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小鹿田焼

日常雑器に美的価値を見出す大正時代の「日本民藝運動」を機に評価が見直された小鹿田焼。当時は「用の美」と表現され、民藝運動にも参加したイギリス人陶芸家バーナード・リーチも小鹿田焼で技術を継承。小鹿田焼は今も全国各地の料亭などで人気。

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バーナード・リーチ一粋小鹿田焼小鹿田焼の里山のそば茶屋平塚市(神奈川)

小鹿田焼の若き継承者・黒木は福岡の大学へ。作品を初めて対面で販売する。陶工デビューした年はコロナ禍であったため、一般販売はこれが初めて。この大学に通う同級生の提案で実現した販売で、売れ行きも好調。

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小鹿田焼福岡県黒木史人

小鹿田焼の里ではこの日、窯焼き作業。初めて窯を任された新人・黒木。1300度まで窯を熱するため、夜通し薪をくべる作業を続ける。10代で陶工になった黒木は、他にやりたい夢がなかったため、今の自分に後悔はないという。長男として生まれ、陶工になりたい気持ちは自然に育まれたという。その後、窯出しの作業へ。父もその出来栄えを高く評価するが、本人は「50点」とした。年末には選別を終えて全国の販売店へ送られる。豊島区の小鹿田焼専門店「ソノモノ」の店長は黒木の商品を買わず。そのクオリティーが商品としては売り物にならないという。黒木の作品はフラットだというが、それでも店長は今後に期待を示す。正月、黒木は休まずろくろに向かって作業を続ける。コロナ禍が終わる頃、里には観光客の姿も。高校時代の先輩も窯を訪問。かつて作られた黒木手作りの商品券を持ってきた同級生も。

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小鹿田焼小鹿田焼の里小鹿田焼ソノモノ豊島区(東京)

9軒の窯元で成り立つ小鹿田焼の里。中には小鹿田焼職人を目指す子供も。就職と悩んだ末に小鹿田焼職人になったという青年もいる。今、若手の陶工は10代から30代までで3人だけ。時代の変化で将来の選択肢も持てるようになった今でも、伝統を継ぐ若者はいる。彼らに気負いはなく、ごく自然な流れで志す。若き陶工・黒木は土を年に一度だけ貰いに行く。師匠である父も「息子と一緒に成長したい」などと話す。

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小鹿田焼小鹿田焼の里

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