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大堀相馬焼の窯元・近藤学さん。原発事故あと、避難先のいわき市で新たな工房を立ち上げた。かつて、窯元は多くの職人を抱え分業制で大量生産してきたという。2011年の地震で原発事故が起こり、大量の放射性物質が飛散。その近くにある大堀地区でも全住民に避難指示が出され、窯元らも産地を追われた。当時、ある議員は「5年~10年は帰れない」など話していたという。
事故があった福島第一原発近くにある浪江町大堀地区。大堀相馬焼の産地であるが、その原料となる砥山石なども汚染され使えない状況に。事故直後に避難指示が出され、現在では地区内の窯元敷地でのみ解除されている。「窯元と窯元でない住民を分かれさせようとしている」など批判する声もある。
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- 大堀(福島)東京電力福島第一原子力発電所
福島原発そばの大堀地区にある工房「陶吉郎窯」。環境省の担当者らが訪れ、汚染状況を窯元・近藤さんへ報告。近藤さんは「数値で問題がなくてもお客様は納得しない」「現場を見ると心が折れる」など指摘。他の窯元では未だに復帰できていない状況を踏まえ、「成功例を作りたい」など思いを語った。
福島原発事故の大堀地区から白河市に避難してきた「錨屋窯」。大堀での再開を目指しているが、そこで生計を立てていくビジョンが見えない状況にあるという。いわき市に避難している「陶吉郎窯」。その窯元は大堀地区での再開を目指しており、息子はその決断を「大変だと思う」など話した。
帰還困難区域の福島県浪江町大堀地区で窯元を営んでいた陶さん。自宅と工房の解体が完了したが、除染が終わっておらず住める状況にはないという。事故から13年。現在は郡山市で窯を再開。事故以前から窯元は減少傾向にあったという。
帰還困難区域である浪江町大堀地区で工房の再開を目指す近藤さん。この日、除染後に再度追加で除染する「フォローアップ除染」についての説明を受けた。除染が部分的に進められている以上、必ず影響は出てくるという。近藤さんは「国の動きは遅い」「全面を除染してほしい」など要望する一方、町長は「町全体で復興していく」「窯元の以前の環境を取り戻すのが一番」などと話し、地区の全面除染には消極的な姿勢。政府は2020年代までに希望する全住民の帰還を目指すとしており、希望者の住民の敷地など除染を進めている一方、戻らない住民の自宅や森林などは帰還困難区域として残り続ける。
帰還困難区域である浪江町大堀地区で工房の再開を目指す近藤さん。原発事故後は研修生を受け入れ、大堀相馬焼をつなげようとしている。その研修生の1人である高橋依里さん。案内の際、町の名所や町民の思いなども紹介する。
かつて福島で50年以上窯元を営んでいた長橋明孝さん。現在は都内で1人ぐらし。何もやることがなく、1日の時間を長く感じるそう。原発事故後初めての一時帰宅の際には「大堀相馬焼を復興させたい」など話していたが、跡継ぎもいないため辞めることに。自宅と工房も解体しており、大堀地区に戻る場所はない。
帰還困難区域である浪江町大堀地区で工房の再開を目指す近藤さん。現在はいわき市で活動。この日は年に一度の「登り窯」の作業。5日間、炎と向き合う。今でも「大堀で登り窯をやりたい」という気持ちがあるという。
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- いわき市(福島)
帰還困難区域の浪江町大堀地区で窯元の再開を目指す近藤さん。13年ぶりに工房を再開させたが、現在までに近藤さん以外の窯元は戻ってきていない。東日本大震災後は停止されていた日本の原発だが、現在までに新たな基準で12基が再稼働。原発への関心も薄れている現状。
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- 新潟県東京電力福島県福島第一原子力発電所