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約40兆個の細胞でできている人体。その1つ1つの細胞の中では、様々な小さな物質が動き回り連携することで「命の炎」を燃やし続けている。驚きの仕組みを持つ細胞はどう生まれたのか、鍵を握るのは40億年前に誕生した1つの細胞。
オープニング映像。
人体の細胞の中にはたくさんの物質が詰まっていて、細胞を動かす部品として機能。「細胞内キャラクター」とも呼ばれ、それぞれの連携により細胞が生きている。部品数は10万種類以上。
異なる種の臓器を使った異種移植は、米国では特例として試験的に始まっている。人間に移植するのに適しているのは豚。臓器のサイズが似ていて、細胞も人間のそれい近いという。移植時に拒絶反応が出ることもあったが、遺伝子改変で解消された。
細胞の始祖が生まれたのは40億年前。その名は「LUCA」。地球上全ての生き物に共通の祖先でもある。原始地球には何百種類ものアミノ酸があったとされるが、現存しているのは20種類のみ。40億年前、様々な物質が集まり原子の生命体が形作られていったと考えられている。その1つが、細胞の材料に適した20種を持った生命体であるLUCA。
地球上の全ての生物の共通の祖先細胞「LUCA」。特徴の1つは、分裂して数を増やせること。チリ・アタカマ砂漠には、今もLUCAに近い微生物が数多く生息している。分裂の過程で合体し互いの特徴を活かして環境に適応する性質も。
地球上の全ての生物の共通の祖先細胞「LUCA」。特徴の1つは、分裂して数を増やせること。その分裂で欠かせないのが細胞内の「アクチン」という要素。分裂の際にはDNAも正確に2つに分けられるが、間違いが起こればがんの原因に。
生命の始まりは受精の瞬間と考えられることもあるが、精子も卵子もすでに生きているため適当ではない。これを突き詰めて考えていくと、生命の始まりは地球上の全ての生物の共通の祖先細胞 「LUCA」と考えられる。つまり、命の炎が灯り始めたのはLUCAが生まれた40億年前。命を炎に見立てた場合、人体はロウソク。
いま、急速な勢いで野生動物の絶滅が進んでいる。その1つはキタシロサイ。地球上に残るのは2頭のメスだけ。原因は人間による密猟。ツノが高値で売買されていたため。最後のオスは2018年に死亡したが、その蘇生のための研究も進められている。国際プロジェクト「バイオレスキュー」が進めているもので、絶滅危惧種の細胞を凍結保存する取り組みを続けている。現在までに精子・卵子のもとになる「始原生殖細胞」の培養が成功。マウスではiPS細胞から子供を作ることに成功しているほか、技術的には人間でも可能とされる。
ここまで、地球上のすべての生命が同じ始祖のもとに生まれた存在であることを紹介。この場合、人間1人1人の命はどんな意味を持つのかを考える。米倉は「お互いを助け合う何かが備わっている」と、池江は「どんな状況でも生きていてるだけで価値がある」と、タモリは「いま生きているのは 奇跡を実現し体験しているということ」とそれぞれコメント。
豚からの異種移植手術を受けたトワナ・ルーニーさん。退院から4ヶ月後、感染症がきっかけで腎臓に影響及び摘出を余儀なくされた。しかし、豚の腎臓と過ごした130日間は透析から開放され家族との時間を楽しむことができた。今になり、当時を「私の決断は間違っていなかった」「豚の腎臓が家族との思い出を増やす時間をくれた」など振り返る。「あなたにとって命とは?」との問いに、「全てです」と答えた。
エンディング映像。
次回の「NHKスペシャル」の番組宣伝。
「NHKスペシャル 人体III 第4集 果てしなき命の探求」の番組宣伝。
「NHKスペシャル 未完のバトン 第3回 “均等法の母”に続く長い列」の番組宣伝。
「NHKスペシャル ドキュメント 医療限界社会 追い詰められた病院で」の番組宣伝。
「100カメ」の番組宣伝。