2025年5月11日放送 21:00 - 21:50 NHK総合

NHKスペシャル
人体III 第2集 細胞40兆 限りあるから命は輝く

出演者
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(オープニング)
今回は…

シリーズ「人体」第2集。前回は細胞の一つ一つの中身を見たが今回は私達「人間の命」について考える。テーマは「限りある輝く命」。

オープニング

オープニング映像。

人体III 第2集 細胞40兆 限りあるから命は輝く
タモリ×山中伸弥「命とは何か」 限りあるから命は輝く

85歳の世界的指揮者・小林研一郎は舞台の上では輝きを放っているが、プライベートでは階段の段差に苦労するなど老いと戦っている。体のケアをしながら舞台に立つ小林に大晦日に行われる第22回ベートーヴェンは凄い!「全交響曲連続演奏会」のオファーが。ベートーヴェンの交響曲9曲を半日かけて演奏するという過酷な公演。そんなオファーを受けた理由について小林は「人生の最後だからっていうのはなきにしもあらず」と語った。

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第22回ベートーヴェンは凄い!「全交響曲連続演奏会」葛飾(東京)
タモリ×山中伸弥「命とは何か」 老化を治療できる 研究最前線

「老い」とは何か。最新科学の現場・アメリカロサンゼルスを訪問。シダーズサイナイ病院のジェームズ・カークランドさんに話を伺う。カークランドさんは老化のメカニズムを解明する研究が飛躍的に進んでいるとし、老化治療薬の臨床試験が始まっていると説明。肺に疾患がある高齢者へ治療薬を投与すると運動機能が回復するなどの効果が確認されている。治療薬のカギとなったのは分裂をやめた「老化細胞」。老化細胞は独特の化学物質を出し周囲の細胞に炎症を引き起こすことが明らかになった。それにより臓器や筋肉が衰えていく現象が「老化」。老化治療薬はこの老化細胞のみを除去する効果がある。

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シダーズ=シナイ・メディカル・センターロサンゼルス(アメリカ)東京大学医科学研究所

人体の本質に迫ろうとしている研究者もいる。サンディエゴの生物学者ファン・カルロス・イズピスア・ベルモンテさんはiPS細胞の技術について研究。もとは受精卵から始まった細胞が分裂を繰り返していくことで分化の道を最後まで行けば究極の専門家になるが、専門的に特化した細胞はもとに戻ることはなく老いていく一方となる。iPS細胞には細胞の分化の道を最初まで巻き戻し形や機能までもリセットさせる効果が。ベルモンテさんはこの機能をさらに発展させ形などはそのままに細胞の年齢だけを巻き戻す研究をしている。すでにマウスを使った初期段階の実験では寿命の伸びが確認できている。

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サンディエゴ(アメリカ)人工多能性幹細胞
タモリ×山中伸弥「命とは何か」人間の宿命・老いの本質とは?

「老化」と深く関係しているのが細胞の「分化」。細胞が専門の仕事を持つまで分化が進むと形もユニークになっていく。分裂をやめた細胞はすり減っていく一方だが「大腸菌」は細胞1つでできており分化を一切しない。老いや死の概念がなく生き続けることができる。

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大腸菌
タモリ×山中伸弥「命とは何か」感謝!細胞がくれた人生の喜び

細胞の分化は老いや死につながるメカニズムだが、人類は各専門の細胞を使いすり減らしながら聴覚、視覚など様々な高度な機能を享受してきた。ケンブリッジ大学のサラ・タイヒマン教授によると最近の研究でこれまでよりも多種類の細胞が存在することが判明。これまで一括りにされてきた脳神経細胞は実は3313種類の細胞で構成されていることがわかった。この膨大な数の細胞が人間の意識や感情などを生み出している。タイヒマン教授は「それぞれの細胞そのすべてが力を合わせて働いている。オーケストラが一体となって演奏するように私たちの体もできているのです」と話した。

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ケンブリッジ大学
タモリ×山中伸弥「命とは何か」 限りあるから命は輝く

大晦日、小林研一郎指揮によるベートーヴェン全交響曲連続演奏会がスタート。開演から5時間半連続でタクトを振り続けた。6時間が経過した時点で楽屋へ戻り医療チームが脱水症状を防ぐ点滴を開始。楽屋ではぐったりとしていたが舞台へ戻ると疲れは一切感じさせず。交響曲第7番を指揮した。

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上野(東京)交響曲第1番交響曲第2番交響曲第3番変ホ長調「英雄」交響曲第4番交響曲第5番交響曲第6番交響曲第7番東京文化会館第22回ベートーヴェンは凄い!「全交響曲連続演奏会」
タモリ×山中伸弥「命とは何か」エネルギーの秘密!ミトコンドリア

人の筋肉細胞1個が瞬間的に使うエネルギーは大腸菌1個のおよそ1億倍に達することもある。分化をせず老いもしない大腸菌だがこのような莫大なエネルギーは存在しない。人間の細胞の中にはエネルギー製造装置「ミトコンドリア」が存在。ミトコンドリアは元細胞で太古の微生物が人間の細胞に入り込むことで共生を果たした。1つの細胞に数百程度が存在しており、他の細胞とは桁違いの大きさ。膨大なキャラクターたちがミトコンドリアを頼りに動くことで細胞を働かせている。予定より4週間も早く生まれたジョージア・ボーウェンちゃんは心臓の働きが弱くその働きが人工心肺で繋ぎ止められている状態だった。小児科医のシタラム・エマニさんはジョージアちゃんの心臓にミトコンドリアを移植。元気な首の細胞から採取した元気なミトコンドリアを培養して心臓に注射し送り込んだ。移植されたミトコンドリアが弱っていた心臓内のミトコンドリアを治療。ジョージアちゃんは死の淵を脱した。エマニさんは「ミトコンドリアはとても興味深いものです。まだに細胞の発電所といえるでしょう」と語った。

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Boston Children’s Hospitalマサチューセッツ州(アメリカ)ミトコンドリア
タモリ×山中伸弥「命とは何か」 輝く命 細胞たちの交響曲

ミトコンドリアはエネルギーを生む過程で細胞を傷つける物質を出している。その物質が老化を加速させていることがわかっている。小林研一郎の演奏会は開演から8時間を迎えた。最後の休憩をはさみ演奏されたのは交響曲第9番。最後まで力強く指揮をとり演奏会を終えた。

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ミトコンドリアルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン交響曲第8番 ヘ長調交響曲第9番
(エンディング)
エンディングトーク

天海は「私も体が動かなくなる、前よりも目が見えなくなるってした中でも自分の向き合っているお仕事がそれによって理解できることがあるんですよね。老いを受け入れてやっぱりその年その年のエネルギーを爆発させるべく一緒になって頑張ってくれてる細胞たちとともにひとつの命を燃やしていけたらいいなってすごく思います」と語った。

エンディング

エンディング映像。

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