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「モネ 睡蓮のとき」のアンバサダーとしてパリを石田ゆり子が訪れた。国立西洋美術館で「モネ 睡蓮のとき」が開催中。マルモッタン・モネ美術館より日本初公開作品を含む約50点が来日。
石田ゆり子がモネの終の棲家シヴェルニーを訪ねた。ピンク色の外観に惹かれ購入後、鎧戸を緑に塗り替えた。独特な色彩感覚で当時は近所の人から変わり者扱いもされたそう。家の中は、当時、モネが使用していた家具などが配置もそのままに保存されている。ダイニングには「食卓に暗さを持ち込まない」という独自の哲学があり、壁も食器棚も椅子も全部明るい黄色「クロムイエロー」で統一。壁に飾られているのは浮世絵。19世紀、パリ万博をきっかけに、パリでは日本文化が大流行。特に浮世絵の大胆な構図に魅了されたモネは多くの浮世絵を購入。モネの作品を見ると浮世絵に深く影響していることが分かる。キッチンは青で統一。タイル張りのこだわりのキッチンだったそう。モネが亡くなった寝室にはベッドのすぐ横に大きな窓があった。
モネの終の棲家ジヴェルニーには、睡蓮のモデルとなった池もある。光の進路・反射など、モネ自身がこだわって作り上げた庭は、モネが生涯を通して作り上げた作品ともいえる。生前の貴重な映像では、庭でモネの代名詞ともいえる睡蓮を描く様子も。モネの庭を守り続けているのが庭師長ジャン＝マリー・アヴィザールさん。庭はモネが日本から受けた影響が色濃く反映されているという。橋は太鼓橋をイメージしたもの。庭には大きなポプラの木と柳も。実は石田が「モネ 睡蓮のとき」のために作詞した曲にもポプラと柳の姿が描かれている。晩年を愛したジヴェルニーの家や庭で過ごし、86歳で人生の幕を閉じたモネは、家の近くにある教会で眠っている。
晩年のモネが過ごしたジヴェルニーの村でモネの世界に浸る石田ゆり子。モネが残したレシピを再現した料理を提供している「レストラン レ ナンフェア」。美食家としても知られたモネは、自らが愛した料理の数々をレシピに残している。美食家であると同時にとてもせっかちだったため、あまり手間がかからずに作ることができる料理を好んでいたという。
モネの終の棲家として有名になったジヴェルニーの村。今ではモネ風のタッチが学べる絵画教室が体験できる。カンヴァスに黄色で下地を塗ることで、完成した絵が明るく見える効果がある。モネの技法は、絵の具を混ぜずに小さなタッチで色をカンヴァスに並べる筆触分割というもの。これにより色が暗くならず鮮やかな色彩表現が生まれるという。
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- ジヴェルニー（フランス）
世界最大級のモネ・コレクションを誇る美術館へ。石田ゆり子はフランスでの生活は、ぶらぶら散歩したり、カフェにふらっと入って人を眺めたりするのが好きだという。所蔵するモネの作品は100点以上あるマルモッタン・モネ美術館。「モネ 睡蓮のとき」にはここから約50点が来日。石田ゆり子は、美術館に来た時に画集を絶対に買うという。細部の描写に拘るのではなく、見たままの色や光の印象をカンヴァスに閉じ込めるのが印象派。モネは印象派の巨匠として広く知られている。石田さんの目に止まったのは「ジヴェルニーのセーヌの支流」。モネが追求したのは時間によって変わりゆく景色。特に太陽の光によって様々な表情を見せる水面の虜になり、生涯をかけ題材として追求し続けている。他には、パリで最も古いターミナル駅サン＝ラザール駅をモチーフにした作品を数多く残した。風景画を極めたモネだが、人物を描いた作品もいくつか残している。描いたのは2人の息子、そして妻など近しい人々だった。
画家を志す以前のモネは、暇があればノートに「カリカチュア」という風刺画を描きためていたという。これらを試しに売ってみたところ大ヒットし、本格的に画家を目指すためにパリへ行く際の資金を作ることができたとのこと。石田さんはモネについて「移りゆくもの・とどまっていないものを描くことに生涯を捧げた画家」などと評した。モネはカンヴァスをいくつも並べて時間帯や天気などで見え方が変わる睡蓮をその都度描いていたとのこと。
石田さんはモネゆかりの地へ。最初に訪れたのは「サン＝ラザール駅」。パリ最古のターミナル駅で、今でも現存している。次に訪れたのはアルジャントゥイユにあるモネの家。2022年に体験型の博物館としてリニューアルされたという。
クルッキーは、クロワッサンとクッキーをミックスさせたスイーツ。石田ゆり子は、クッキーがもちっとしているなどとコメントした。ブルッキーは、ブラウニーとクッキーを組み合わせたスイーツ。いま、甘いものと甘いものを組み合わせた新感覚スイーツがパリっ子の間で大人気。多いときは1日に1500個販売するという。
果物の果肉を取り出してシャーベットにしてからもとに戻す斬新なスイーツは、フルーツをそのまま凍らせたような鮮やかな見た目でSNSでバズっている。栗とパッションフルーツのアイスをいただく。石田ゆり子は、美味しいし発明ですよねなどとコメントした。
モネは自分で植物を植えて庭をつくり睡蓮を描いた、自然と向き合い続けた画家。パリの農園を紹介。農園があるのは都会の屋上で、サッカー場2つ分の広大なスペースで約30品種が栽培されている。こちらでは土の変わりにココヤシの繊維を使用しているため、耕す必要がなく水と養分もチューブから効率よく与えることができる。さらに水や養分をシャワーのように吹きかけるエアロポニックスでも栽培し、高さを使って栽培できるため敷地面積当たりの収穫量が何倍にもなる。
国立西洋美術館で開催中の展覧会では、睡蓮を中心に日本初公開作品を含む約50点が来日する。さらに、国内外のモネ晩年の名作が集結。最大の見どころは、9点の睡蓮が壁面を覆い尽くす楕円形の展示空間。これはモネの理想の展示空間をイメージしている。「睡蓮、柳の反影」は松方幸次郎が所蔵していた作品で、直接交流して作品を購入した。第二次世界大戦中に疎開しその後行方不明となり、その際に上の部分が破損したと考えられている。五感でひたるモネをテーマに、さまざまなコラボグッズが販売されている。
モネの終の棲家、ジヴェルニーの家。晩年のモネは白内障を患っていた。その影響で青い色が見えにくくなり赤みがかった作品が多くなった。それが表現の変化として現れていった。マルモッタン・モネ美術館にはモネ最後の作品「薔薇」が展示されている。手術で視力が回復したモネは鮮やかな色が蘇ったこの作品を残して86歳で生涯を閉じた。石田ゆり子は晩年のモネは無邪気に、子どもが絵を描くような姿が想像できるとコメント。
モネの睡蓮は石田ゆり子にとって19歳で初めて出会った本物の絵画だったが、大人になっても当時の気持ちは変わらなかった。ただ見つめていたいと思えることが、モネの魅力だと語った。
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